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35周年「金曜ロードSHOW!」“テレビで観る映画”を守り続ける意味

“バルス祭り”が生まれた背景「視聴者の自発的な盛り上がりに水を差さない」

 こうした状況を鑑みて、作品のラインアップも意識して選んでいると北條氏は言う。

「かつて以上にファミリー向けを意識している傾向はありますね。ただ、ときにはチャレンジ的な作品も意識的にラインナップしています。昨年10月には『IT/イット THE END “それ”が観えたら、終わり。』の公開に先駆けて、前作の『IT/イット “それ”が観えたら、終わり。』を放送。R15作品をややマイルドに編集したので、コアなホラーファンには物足りなかったかもしれませんが、ホラー入門編としてはアリだったんじゃないかなと思ってます」
 放送する作品選定については、昨年末から視聴者リクエストを反映した企画をスタート。今年から「見たい!見せたい!名作映画 金曜“リクエスト”ロードSHOW!」と題し、これまでに、『天使にラブ・ソングを…』、『バック・トゥ・ザ・フューチャー』3部作、『E.T.』、『プラダを着た悪魔』といった人気作を放送。いずれも大きな反響があったという。

「いずれも名作ですが、テレビで放送するのは実に久しぶり。『E.T.』に至ってはゴールデン・プライム帯での放送は25年ぶりでした。しかもうれしかったのが、『E.T.』は非常に多くのティーン層の方にご覧頂いたんですよ。親世代にとっては懐かしいこれらの名画も、若い世代にとっては新作と同じ感覚で観れたんじゃないでしょうか」
 新たな取り組みはこれだけではない。データ放送や番組ホームページと連動したかたちで、視聴者同士が“共感”し合う仕組みを構築、運用している。

「今年から始まったものとしては、公式サイト『金曜ロードシネマクラブ』内に『金曜ロードシアター』という視聴者参加型の機能を立ち上げました。こちらは放送を観ながら画面のリアクションボタンを押すことで、全国のどこかで観ている人と作品を共有し、感情を共感できる機能です。まだ立ち上げたばかりなので、今後はもっと機能を充実させていきたいと考えています。
 9月11、18日に「名探偵コナン」を放送した際には、弊社のコナン好きアナウンサーである徳島えりかと尾崎里紗が『金曜ロードシアター』に登場し、いろいろとつぶやいてもらったのですが、今後は映画に出演している俳優さんなどもキャスティングできればと考えています」
 もちろん、『天空の城ラピュタ』の“バルス祭り”など、ジブリ作品でのSNSの盛り上がりも、リアルタイム視聴を促す追い風になっている。

「ジブリ作品はキラーコンテンツですし、SNSの特性である共有する楽しさもあり、リアルタイム視聴の大きなアドバンテージになっています。ただ、視聴者の方の自発的な盛り上がりに水を差すようなことはなるべくしないように心掛けています(笑)」

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