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新木優子、芸歴16年で“遅咲き”だった… オーディション全く受からず「卑屈になりそうだった」
女優志望も振るわず、モデルの道へ「与えられた場所で全力で頑張ることが大事だと実感」
新木優子自分が自分らしくいられる場所があったっていうのが一番です。芸能界という特殊なお仕事とは別に、普通の女子高生、女子大生として過ごせる時間があって、友人や家族との何気ない日常があったからこそ気づけたかなと思います。
――オーディションで審査員の方に言われて印象に残っていることはありますか?
新木優子今までの自分の努力が報われるような、認めていただけるような言葉や、「こういう風にやってみて」とか、もっと見たいって思ってくださった時のことを鮮明に覚えています。ただ、緊張していたというのもあって、言葉というよりも審査員の方の表情やその場の空気感をよく観察していた記憶があります。
――感触や表情を観察することで必要以上に反応を気にしてしまうこともあると思いますが、やりづらい空気感だった時もあったのでは…?
新木優子ありましたね。手応えがない時ほどアピールしていた記憶はあります。ただ、負けないように抗いはするけど、ダメだって分かった時には潔く諦めて、切り替えるようにしていました。同じオーディションに参加している他の人の演技を見て勉強して、すぐに次に進む準備をしていました。
新木優子負けず嫌いなところがあるので、自分の中で納得いく結果が出るまで終わらせられないという気持ちがありました。せっかく両親にやらせてもらえているのに、何も残っていない状態でやめるのは、自分の中でも納得がいかなかったんです。自分の中で確信的に得たというものが残るまではやり続けたいという一心でした。
――2017年からは『コード・ブルー』に出演、その後『トドメの接吻』『トレース〜科捜研の男〜』『モトカレマニア』などの主演・ヒロイン作が相次いでいますが、ターニングポイントとなったのは?
新木優子やっぱりファッション誌「non-no」の専属モデルをやらせていただけたことですね。それを見た方に声をかけていただけるようになったことが大きかったですね。モデルのお仕事を全力でやってきたからこそ、今、女優のお仕事もやらせていただけている。遠回りしたかもしれないですけど、思い通りに事が進まなくても、与えられた場所で一生懸命頑張ることって本当に大事だなって実感しています。
「作品の中で自分がちゃんと生きてると感じた」サスペンス初主演への挑戦
新木優子本格的なサスペンスに挑戦するのが初めてだったので、主演のオファーを頂いてすごく嬉しかったです。ただ、自分がサスペンスを好きだからこそ自分にできるかっていう不安と緊張感も同時に感じました。
――WOWOWドラマ初出演にして主演抜擢となりましたが、意気込みはいかがですか。
新木優子WOWOWドラマは社会的な問題に対してリアルに切り込んでいく印象があるので、WOWOWだからこそ表現できる奥深さやミステリーのダークな側面、芯の部分を主演として演技でしっかりお届けできるように頑張りたいです。出来上がった予告映像を見た時に、その30秒で既に映像の世界観が完成されていて、作品の中で自分がちゃんと生きてるということが確認できたので、この調子のまま頑張りたいと思っています。一筋縄ではなく、真相が分かってからも考えさせられるようなストーリーなので、予想しては裏切られて、という繰り返しや、もし自分が犯人だったら…と、自分の考えが変わっていく過程も楽しんでいただけたら嬉しいです。
(文=鈴木ゆかり)