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45年夫婦で共作した『ねずみくん』シリーズ 愛され続けた理由は“いかにマンネリを味方にするか?”
作者紹介写真も45年間変わらず ねずみくんの絵本で大事にしたのは『変えない』こと
――ねずみくんが生まれたきっかけは何だったのでしょう。
【なかえさん】『ELEPHANT BUTTONS』のゾウさんからねずみという内容展開が好評でしたので、それでは今度は、ねずみからゾウさんへという展開のお話を考えてみました。偶然にもねずみくんの誕生ですね。
――「ねずみくんの絵本」シリーズの絵本を45年の間作り続ける中で、1番大変だったことはどんなことでしたか。
【なかえさん】ねずみくんの絵本で大変だったことは、『変えない』ことでした。同じスタイル、同じ枠付きのレイアウト。お話も起承転結でその後、奥付のページに余韻のページを小さく入れるとか、背景は描かないとか、なるべく同じ動物が出てくるとか、文章はなるべく会話だけにするとか、大人は出さないとか、とにかく同じ繰り返し。マンネリでいくことが大変でしたね。
――「マンネリ」という言葉はあまりいい意味で使われないと思うのですが、「マンネリ」を突き通すことにはどんな思いがあるのでしょうか。
【なかえさん】マンネリですと、新鮮さがなくなり飽きられてしまうものです。でも、人生ってそんなものです。創意工夫でいくらでも楽しくできる、そんなことを伝えたいです。“マンネリズム”大好きです。ちなみに、ねずみくんの絵本の作者紹介なんて45年も同じ写真ですもの。