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社会の闇をえぐるレディコミは「エロがなくてもいい」、少女漫画から転身した気鋭作家の気概

  • (C)池田ユキオ/ぶんか社

    (C)池田ユキオ/ぶんか社

 ウェブコミックで記録的なヒットとなった『ゴミ屋敷とトイプードルと私』で知られ、現在はコロナ禍におけるキャバ嬢たちの生き様を描く『胡蝶伝説』シリーズ最新作を連載中の池田ユキオさん。女性を取り巻く現代社会を鋭くえぐる衝撃作を次々と発表し、レディコミ界に新たな風を吹き込む気鋭の漫画家だ。少女漫画から転身し、「レディコミを盛り上げたい」と語る池田さんに、レディコミの明るい未来について聞いた。

「ぜんぜん売れない!」挫折を経てレディコミの世界へ

  • 『信じる者は、救われない!〜博美36歳は、占い依存の女〜』(C)池田ユキオ/ぶんか社

    『信じる者は、救われない!〜博美36歳は、占い依存の女〜』(C)池田ユキオ/ぶんか社

──少女漫画でデビュー後、なぜレディコミに転向されたのですか?

池田ユキオさんぜんぜん売れなかったからです(苦笑)。少女漫画誌の新人コンテストで賞をいただいてデビューしたものの、私には少女漫画のセンスがなかったんですよね。何よりまず男性をカッコよく描くことができませんでした。

──少女漫画は、「ヒロインの相手役をカッコよく描くこと」がヒットするセオリー?

池田さんということに囚われてたんです。ちゃんと読み込めば、そういう少女漫画ばかりではないですから。だけど当時は「私には読者が恋するような男性が描けない、だから売れないんだ」と思い込んでいました。

──女性を描くのは得意だった?

池田さんというか…好きでしたね。絵だけでなく、内容的にも女性の強さとかしたたかさを描くことが。ある編集者さんとの出会いがきっかけでレディコミ誌に描くようになったんですが、売れない漫画家だった私にどんどん仕事を回してくれたのも「女性が描ける」からだったのかな、と思ってます。

──レディコミの世界観はいかがでしたか?

池田さん少女漫画で育ち、キラキラした世界に憧れてデビューした経緯もあって、初めて読んだときは「ひー!」と思いました(笑)。表紙からしてドロドロして怖くて…。私の絵柄でこの世界観にフィットする漫画が描けるのかな? という不安もありましたね。

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