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「茶の間で新聞」って親父かよっ…モデラー描くガンダムの“人間らしい”生活「カッコイイだけがガンプラじゃない」

“人間っぽさ”を可能な限り入れて撮影

――このシリーズを制作する際に1番こだわっているところを教えていただけますか。
石澤ぐりパッと見たときに「何が起こっているのか」「何をしているのか」を、見た人が瞬時に分かるように撮ることを意識しています。何体も詰め込まないように、背景もシンプルに、小物も置きすぎないようになどは気をつけていますね。

――確かに一枚画でインパクトがあり、何が起きているのかわかりやすいですね。ツイッターに添えられる言葉(タイトル)にもこだわりがあるのですか?
石澤ぐり作品の中ではツッコまないようにしてます。分かりやすい例でいうと、ガンダムがバイオリンをギターのように構えてる写真を一枚だけ載せて、タイトルは「このギター何か弾きにくい」。もちろん周りのキャラクターが「それギターと違う!」みたいなツッコミもできるんですが、それだとそこで止まっちゃうんですよね。
 見てる側の人がその写真を見て「いやいやそれバイオリンだから!」とか「そりゃ弾きにくいよ!」などと感想を抱く方が見てて面白いのではないかと。なのでよほど必要でない限りツッコミは見てる側の人ができるようにと思って撮ってます。
 それとこだわりで言うともう一つ、ガンプラではありますが、暴力的な表現は控えていますね。
――「ガンダム」でありながら。
石澤ぐりはい。といっても、自分が平和主義ということを主張しているわけではありません。でも以前にそういう場面を撮った時に、なんとなく自分の中でシックリこない感覚がありました。撮影していて嫌な気分になってしまったんです。なので、それ以降は極力そういった表現を避けるようにしています。

――なるほど。確かに、“戦うモビルスーツ”というより、日常にいても違和感のない“人間らしさ”が随所に盛り込まれています。
石澤ぐりそうなんです。例えばジョッキで何か飲んだ後に口を拭うとか、立ち上がる前にヒザに手を置いて中腰の態勢になるとか、それを入れると「人間っぽさ」が増すんですよね。まあ4コマだとなかなかそこまで入れられない場合もありますけど入れられる限りは入れるようにしてます。

――人間らしいポーズも意識されているんですね。
石澤ぐりイメージ通りのポーズがなかなか取れなかったり、取れたとしてもそこに小物をもたせると腕が「クタ〜」と下がっていったり。金属製の小物を持たせようとした時は本当に何回も試行錯誤しました。あといろいろなポーズを取ることができるガンプラですが、あぐらなどはほぼ無理です。座るポーズもできないキットも割とあるので本当は座らせたい場面でも立たせたりする事は結構あります。

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