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長澤まさみ、ダメな母親役で新境地「30代はリアリティある役を演じたい」

「清純派でいなさい」と言われたことは無い

──今まで演じたことのない役柄に挑んだのは、女優生活20年のタイミングということも関係していますか?

長澤まさみ 意識したことがなかったので、周囲から言われて逆に「そんなに月日が経っていたんだ」と気付かされましたね。ただ今回のような役に取り組める年齢になったのは感慨深いですし、節目の年にこの作品に巡り合って、「自分は運がいい」と思いました。

──運がいい、というのは?

長澤まさみ ずっと運がいいんですよ。それこそデビューのきっかけとなった「東宝シンデレラ」オーディションに始まって。しかも私がデビューした時期は、単館系の映画も活発に作られていたり、同世代の女優さんたちもどんどん出てきたりと日本映画がとても盛り上がっていたんですね。子どもだったので映画のスタッフさんたちにもすごく可愛がってもらって、「映画の現場って楽しい!」という経験をたくさんさせていただけました。そんな幸運なスタートを切れたのは私の力よりも運、めぐり合わせとしか思えないんですよね。

──そんな“子ども”だった長澤さんも年齢を重ねるごとに幅広い役を演じてこられました。そんななかで、「東宝シンデレラ=王道・清純派」というイメージに葛藤したことはありましたか?

長澤まさみ それが会社からは一度も「清純派でいなさい」と言われたことはないんですよ。たしかに東宝グループには「朗らかに、清く正しく美しく」というモットーがありますが、実際はとても伸び伸びさせてくれました。逆にそういうイメージがあるからこそ、今回の秋子のような汚れた役にインパクトがあるというか、「よく選んだね」と褒めていただけるのかもしれないですね(笑)。

──運もさることながら、「女優としてこれをつかみたい」と意識的に取り組んできたことはありますか?

長澤まさみ わりと常に夢や憧れのようなものは描くほうなんです。ここ数年は「もっとたくさん映画に携わりたい」と思って取り組んできました。もともとデビューも映画でして、多くの方に知っていただけたきっかけも『ロボコン』(2003年公開)や『世界の中心で、愛をさけぶ』(2004年公開)といった映画だったこともあって、これまでも「この映画監督とご一緒したい」とか「こういうジャンルの映画に挑戦してみたい」など、映画に関する目標を描くことが多かったですね。最近は、お仕事も映画の割合が増えてきて、原点回帰のような思いにもなっています。

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