• ORICON MUSIC(オリコンミュージック)
  • ドラマ&映画(by オリコンニュース)
  • アニメ&ゲーム(by オリコンニュース)
  • eltha(エルザ by オリコンニュース)
ORICON NEWS

主人公を食った“名脇役”スヌーピーが70年愛されるワケ 日本独自の戦略で人気継続

ファン層の新陳代謝で100年愛されるキャラクターに、ベビーラインも本格始動

 1960年代に「世界で初めて宇宙に行ったビーグル犬」という偉業を成し遂げたスヌーピー。NASAでは宇宙飛行士が使う通信用ヘッドセットが、その黒い垂れ耳のようなカタチから「スヌーピーキャップ」という愛称で呼ばれている。このようにアメリカ本国はもちろん、日本でも不朽のキャラクターとしての信頼性から、食品やコスメ、アパレル、ファストフード店などとのコラボレーションも多く、社会のあらゆる場面でスヌーピーと出会うことができる。

「海外ではキャラクターグッズは、子ども向け商品がほとんど。ピーナッツに限らず、日本ほど大人から子どもまでキャラクターに親しんでいる国は世界的に見ても珍しいですね。西宮阪急には『Peanuts LIFE & TIMES(ピーナッツ ライフ&タイムズ)』というピーナッツの世界観からライフスタイルを提案するショップがあるのですが、明確に大人をターゲットにした専門店があるのも日本だけです。ただし、やはりピーナッツは子どもたちが活躍するコミック。他社とコラボレーションさせていただく上では、例えば『アルコールはNG』など一定のルールは設けています」

 また、キャラクターグッズは年代を問わず女性が主な消費層だが、ピーナッツは男性ファンも多い、「ファンの2割は男性」と性別を問わず愛されているのも日本ならではの特徴だと言う。2018年からはラグビー日本代表とのコラボや、男子プロバスケットリーグ「B.LEAGUE」の応援アンバサダーに就任するなど、男性層へのアピールも強化している。スポーツ万能なスヌーピー(野球チームのポジションはショート)だけに、スポーツとのコラボはぴったりだ。

 さらにベルをきっかけにピーナッツに親しんだ女の子たちも、そろそろお母さん世代となっていく。今秋には「PEANUTS BABY」というベビーラインも本格始動する予定とのこと。スヌーピーグッズに包まれた赤ちゃんたちが大人になる頃には、その人気も魅力も色褪せることなく100周年のアニバーサリーを迎えることだろう。

(文/児玉澄子)

あなたにおすすめの記事

 を検索