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『逃げ恥』『愛の不時着』…コロナ禍でラブストーリーへの枯渇感 いつの時代も愛される普遍的な恋愛物語に高まるニーズ

 コロナ禍で『逃げるは恥だが役に立つ』(TBS系)や『凪のお暇』(同系)などの再放送や、Netflixで配信中の韓国ドラマ『愛の不時着』など、ラブストーリーが好評を得ている。近年のドラマシーンでは、シリアスな社会派ドラマが乱立する流れがあったが、コロナ禍における漠然とした不安や人と会えないことによる寂しさ、人恋しさなどから、ラブストーリーの需要が高まっるていようだ。

1話完結の縦軸ストーリーの増加や社会派ドラマの乱立による“視聴疲れ”

 近年振り返ると、ドラマ黄金期となった80〜90年代のトレンディドラマ時代は、王道の恋愛ドラマがシーンを代表するヒット作だった。今でこそ重厚な社会派ドラマ枠として定着しているTBS日曜劇場でも、2000年代初頭までは、木村拓哉と常盤貴子による『ビューティフルライフ』(2000年)を始め、中山美穂と豊川悦司の『Love Story』(2001年)、妻夫木聡と柴咲コウの『オレンジデイズ』(2004年)など、ラブストーリーを続々と送りだしていた。

 その後、ネット文化やSNSを主軸したコミュニケーションの浸透など社会生活の変化や時代のトレンドと共にドラマへのニーズも遷り変る。2010年前後からは、1話完結で楽しめる、“観やすいドラマ”が人気を集め、刑事や弁護士、医療ものなど、市井の人々の生き様を描き出す人間ドラマが安定した高視聴率を獲得。『相棒』や『ドクターX 〜外科医・大門未知子〜』(テレビ朝日系)などの人気シリーズも多く生まれた。TBS日曜劇場でも『半沢直樹』や『下町ロケット』などの社会派の名作ドラマがヒットした。

 ここ数年では、『アンナチュラル』(TBS系)のように1話完結の物語と、そのなかに伏線が張り巡らされる縦軸のストーリーがつながる構造のドラマが増えていく傾向があり、今年1月期は医療ドラマが6本と大渋滞。しかし、こうした流れのなかシーンが直面したのが、シリアスな社会派ドラマの乱立による“視聴疲れ”だった。

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