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ファミコン芸人フジタが選ぶ「なぜこれを?謎すぎるコマンドに困惑したファミカセ」

フジタが選ぶ「なぜこれを?謎すぎるコマンドに困惑したファミカセ」3選

エルナークの財宝(1987年/トーワチキ)
 アクションゲームですね。個人的には真のクソゲーだと思っています(笑)。このゲームは、いわゆる最初が一番難しいゲーム。最初、いきなり同じ景色の無限ループなんです。何らかのコマンドを入れないと先に進めないんです。「道は続いている」というヒントが出るんですけど、そのまま進んでもダメ。何もない壁である操作をすると先に進めるんですけど。普通こういう難しさって操作に慣れ、いろんな伏線を回収したうえでゲーム中盤にあるものなんです。ところが、本作は1面の開始直後にある。プレイヤーのやる気をくじくんです。考えてもわからないので、1日やってだめで諦める人が多かったと思います。

 最初のこの謎をクリアすると、中盤はそんなでもないんです。でも最後の面がまた難しくて。先に進むには、あるゲージを上げないといけないんですけど、そこに到達するまでに、どうやってクリアしてきたかが大事になる。しかも、途中で出てくる敵の攻撃も鬼のようにつらい。「どうすればいいのか」わからない上に、アクションゲームとしても難しいんです。

 実はこのソフト、2000年前後くらいまで、クリアしたことを名乗り出る人が1人もいなかったんです。実際にクリアした人はいたのかもしれませんが、表舞台に名乗り出てこなかった。2000年前後にクリアしたという人が表舞台に現れて、一度騒がれたんです。発売から10数年経って、出てきたので当時ざわつきました。幼少期にリアルタイムでやって、クリアできなかったんですけど、このニュースを見て、自分ももう一度挑戦しようと思ってやりましたね。その時は攻略法をなぞって、なんとかクリアすることはできました。
アイギーナの予言 「バルバルークの伝説」より(1986年/ビック東海)
 世間では「クソゲー」に属するアクションロールプレイングです。1画面のフィールドマップの中に洞窟とかいろいろあって、そこに入るとアクションゲームがスタートするんです。マップの時はドラクエ風、アクションはマリオみたいな感じですね。
 この作品は、何もないところで3回、5回ジャンプすると隠し通路が出現し先に進めるということが基本になんですけど、それがどこにも書いてない。前半に予告があるとか、ストーリー上の意味があるとかもないんです。しかもその場所の特定が難しい。アクション画面のこのジャンプコマンド以外にも、100マス以上あるフィールドマップでは、押しっぱなしなどで謎を解かないといけないので、大変です。

 このゲームのリアルタイムでやって、途中でやめました。この謎コマンドと、ブロックを下から叩き、出てきたアイテムが固定されるんですけど、そのアイテムの上でジャンプすると両サイドにビームがでるという斬新な攻撃方法、あと「クソゲー」にありがちな音楽がすごくいいソフトという記憶が残っていますね。
ドルアーガの塔(1985年/ナムコ)
 このソフトは「良ゲー」として今も語られることが多いですね。60階の塔に上って行ってお姫様を助けるアクションゲームで、物語も面白いんですけど、一面一面違った出し方の宝箱があって、ノーヒントじゃ絶対わからない理不尽な出し方なんです。ただ、上の2本と違うのは、コマンドをどうするかわからないけど、出たときの喜びがあるということですね。

 宝箱の出し方も、最初の方は敵を全部倒すとか簡単なんですけど、徐々に難しくなっていく。後半は、どこかのポイントの箇所を何回も行き来するとか、画面の角4ヶ所を触るとかそういうものが、ノーヒントでどんどん出てきます。

 あと、これがこのゲームの厄介なところなんですけど、宝箱取らなくてもある程度進めるんです。ただ60階近くになると、その宝箱でとったアイテムがないと絶対に倒せない敵とか、持っていないと下の階に戻らされるとか起こるんです。残酷ですよね。でも、そのコマンドがわからなくて進めずに詰んでしまうゲームよりも、進めて最後にダメでしたの方が、諦めがつくし、ゲームをやった感はありますよね。

 このゲームは、アーケードゲームからの移植からの移植なんですけど、ゲームセンターにある共有ノートみたいなものに、先に進めた人がどんどん情報を書き込んでいました。後に攻略本もでましたが、自分ひとりではクリアできなかったと思います。今だとネットなどになるのでしょうが、それも一つの文化だったなと思います。
 あとあまりに鉄板なので今回入れませんでしたが、『たけしの挑戦状』は有名ですよね。私は、アイテムがそろっていないと爆破される、飛行機のシーンが一番理不尽だと思っています。カラオケで「うまい」を出すのは割と得意でしたね。これだけ苦労して、クリアしてもエンディングがやたら軽くて、「えらい」で終わってしまうのも、なんとも言えないですね(笑)。余談ですが、このソフトは攻略本が出たんですけど、全部の謎が書いてなかったんで2冊目が出たんです。その2冊目を見ても解けない謎があって、読者からクレームが入ったらしいんですが、「担当者は死にました」とうそをついて逃げたらしいです。今なら大変ですけど、その辺も『たけしの挑戦状』らしくていいですよね。

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