ORICON NEWS
広告業界女性が漫画で描いた“リモートワーク”のリアル「言葉で伝える姿勢がいかに大事であるか分かった」
無駄な時間はとことん削減されたが、相手の反応が読み取りにくいところが難点
「オンラインで打合せをする際、とにかく相手の反応が読み取りにくにところは大変だと感じます。例えば、普段の対面での会議だと、相手がポジティブな反応をしているか、ネガティブな反応をしているかは、場の空気感や仕草で読み取ることができます。オンライン上になると『雰囲気』や『空気感』のようなものが読み取りづらいので、相手がはっきりと言葉にしてくれない限りは、どのように感じているかを理解するのは至難の技です」(広告女子ぱすた、以下同)
一方で何より利点だと感じているのは「時間の無駄がとことん削減されたこと」。これまでだと移動時間や会議室の準備に割かれていた時間が、全て会議そのものに使えるようになった。資料も紙出力ではなくデータ共有になったので、資料の印刷に費やしていた時間もゼロになり、これまで何となくの慣習でやっていたことが、オンライン化され変化を余儀なくされたことで、「会議そのものに集中できるようになったのがとても良かった」と感じているという。
広告女子ぱすたさんが投稿した漫画には「最初はリモートワーク良いと思ったけど、時間が経つにつれてモチベーションが下がる…」というコメントも。やる気を一定に保つ難しさを感じた人も多いのではないか。
「一切景色が変わらない部屋の中でずっと仕事をすることになるので、気分の切り替えが難しく、モチベーションが下がると感じることはしばしばありました。リモートワークでは、オフィスで仕事をする時と比べてメイクも服装もちゃんとしなくて良い。私個人としては楽ちんで落ち着くのですが、それでも部屋でずっと仕事をするのは思った以上に疲れが溜まります。部屋でストレッチをしたり、ベランダで日差しに当たったり、できる限り定期的にリフレッシュをするようにしていましたね」
いつも以上にはっきりと相手へのレスポンスを示すことが大事
「オフィスで仕事をしていると、どうしても上司への頑張ってますアピールとか、残業時間の我慢比べになったりすることがあるので…。成果主義になることで、業務時間の面では健康的に働ける人が増えるのではないでしょうか」
また、オンライン上での打ち合わせだと、これまで以上に発言する人・しない人が明確に分かってしまう。これについても「何となく、相槌や雰囲気だけで仕事をしている感を出せていた人が、オンライン上だとそのやり方が通用しないので…。全員が、今まで以上に目に見える成果を出せる働き方に切り替えることを余儀なくされている」と見ている。
リモートワークをする中では、同僚や管理職(リーダー)の人たちとコミュニケーションをする上で、もう少し相手の気持ちを推しはかることはできないのかな…とイライラしてしまい気疲れしてしまうというケースもある。今後リモートワークでコミュニケーションをする際、お互いどんな姿勢・配慮(気遣い)が求められるのか。最後に広告女子ぱすたさんはこのような考えを明かしてくれた。
「自分の考えていること・感じていることを、きちんと相手に言葉で伝える姿勢が大切だと思います。言葉でなくても、例えばジェスチャーを大きくするとか。オンライン上だと、対面の時以上に相手の感情が分かりづらくなります。場の空気というものがオンライン上では読みづらいので、打ち合わせの時に自分が話していて誰からも反応がないと、とても不安になってしまいます。なので、オンライン上のコミュニケーションにおいては、いつも以上にはっきりと相手へのレスポンスを示していくことが、円滑なコミュニケーションに繋がると思います」
また、リモート下でのマネジメントについては「必要以上に部下を拘束する人がいる」と広告女子ぱすたさん。
「自分と同年代の若手社員からよく聞くのは、管理職の人によっては必要以上に部下を拘束する人がいるということです。業務進捗を逐一確認したりとか、1日の中で何度もレポーティングを要求したりとか。そうなってしまうと、部下は上司に信用されていないと思ってしまいますし、かえって効率が下がって普段以上に働きづらくなってしまいます。リモート環境で気持ち良く・効率的に働くには、管理職の人は部下を信じて、任せるところはしっかり任せることが必要だと思います。ある程度の自由を保障した上で、それぞれが自分の仕事に集中するのが1番良いのではないでしょうか」