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(更新: ORICON NEWS

いよいよGW…「コミケ中止でもポジティブに」レイヤーたちの“コスプレ熱”満たす“宅コス”とは?

 日本を代表するポップカルチャーとして、国内のみならず海外にも浸透しつつある“コスプレ”。だが、今年に入ってからは新型コロナウイルス感染症の拡がりに伴い、多数のコスプレイベントが開催見送りに。5月に予定されていた『コミックマーケット98』も、熟慮の末に中止が発表された。世界最大規模の同人誌即売会である『コミケ』に向けて、出展準備を進めてきたコスプレイヤーたちは、いま現在、どのように過ごしているのだろうか? 外出を控えながらも願望満たす方法“宅コス”とは?

濃厚接触が避けられない『コミケ』 「開催中止は英断だったと思います」

 今回、取材に協力してくれたのは、18歳の頃からコスプレをはじめ、現在は映像制作会社の代表を務めているという涅あゆみんさん。彼女自身も『コミケ』に向けて、写真集やコスプレROMの制作準備を進めていたそうだが、それらの作業はすべてストップ。コミケ以外のイベント、撮影会や友だちとの“併せ”などももちろん延期となり、コスプレ関係の活動はほぼ休止状態だという。

 『コミケ98』の開催中止が発表されたのは、3月下旬。その準備状況について聞いた。「当初は『コミケが開催される頃には収まっているでしょ…』と楽観視していました。なので、参加する気まんまんで進めていました。しかし日が経つにつれ、雲行きが怪しくなってきて……ニュースも逐一チェックしていたので、今回はさすがに見送ったほうがいいかな…と思っていた矢先、開催中止が発表された感じですね。なので、中止の発表を聞いて少しホッとしました。コミケで集団感染なんてことになったら、コミケの存続にも関わります。これからもずっと続いてほしいので、英断だったと思います」。

 『コミケ』といえば、多数のサークルが出展するホール内はもちろん、屋外のコスプレエリアにも大勢のコスプレイヤー及びカメラマンが集結するため、否が応でも参加者同士の“濃厚接触”状態が形成されてしまうところが、最大の懸念点として挙げられている。あゆみんさんによると「ただ撮ってもらうだけでなく、おしゃべりをしたり、ツーショットでの写真撮影にも応対することがあって。1日で100人以上のカメラマンさんとやり取りをするので、もし感染された方がいらっしゃったら防ぎようがないですね」とのことで、こうした不安は事態が完全に鎮静化するまで、当分のあいだ続きそうだ。

“宅コス”しかできない今こそ、クオリティアップを図る絶好のチャンス

 こうした状況が続くなか、現在、大勢のコスプレイヤーが取り組んでいるのが、“宅コス”と呼ばれるコスプレ活動。もともとはメイクの練習であったり、衣装やウィッグのサイズ調整のために自宅でコスプレをして、仕上がり具合をチェックする…というのが主な目的だったものの、最近では照明や背景にもこだわり、自室にいながら、まるでスタジオで撮ったかのようなハイレベルな写真をアップするレイヤーも増えてきているという。

 あゆみんさんもかねてより“宅コス”で撮影した写真をSNSに投稿していたそうだが、外出規制の3月以降は頻度が高くなり、今では週に一回のペースで“宅コス”に取り組んでいるという。「外出したり、友だちと会ったりしなくても、ひとりでコツコツ楽しめるのが今の状況にぴったりですね。コスプレに興味はあるけどまだやったことがない…という人にとっては、家から出られないこのタイミングこそ、挑戦しやすい時期かもしれないなって思います」。

 現在の人気コスプレイヤーも、最初からクオリティの高いコスプレができていたわけではない。初めは家にあるもので代用しつつのコスプレだったというレイヤーもきっといるだろう。さらにコスプレの知識も検索すれば容易に手に入る。「外出せずに楽しめる」という意味でも、“宅コス”はこの時期に始めるのにぴったりな趣味と言うことができそうだ。

 「自宅でコスプレをする場合のポイントとして、私は必ず“自撮りライト”を使っています。家のなかだと、なかなか間接照明で盛れないので、本格的な撮影にも使える大きめのリングライトがあると心強いですね。ない場合はスマホ用の小さめのものでも大丈夫です。あとは白い壁など、できるだけ明るい場所を背景にするといいんですけど、撮影のためだけに壁紙を貼り換える…というのは難しいですからね。そういう場合は白い布や背景紙を買ってきて、部屋干し用の洗濯竿に括りつけて壁紙代わりしてもきれいに撮影できますよ」(涅あゆみん)。

 心が晴れず鬱屈した日々が続く中、コスプレイヤーとしてリアルな意見を聞かせてくれたあゆみんさん。最後に、締めのひと言をいただいた。「“宅コス”しかできないと考えると、ちょっと窮屈に感じるかもですが、外出を控える分、メイクやウィッグセットの練習にたっぷり時間をかけられるのは、ある意味、メリットだと思います。コスプレのクオリティアップを図るチャンスだと割り切って、みんなで“宅コス”を楽しめたらいいのかなって思います。また撮影してもらったり、友だちとの“併せ”ができるようになったりする日々が来ると思うので、そのときに備えて、コスプレのバリエーションを増やしておく期間…と考えれば楽しい日々が過ごせる気がします」。

取材・文=ソムタム田井
涅あゆみんさんTwitter:@motoayus2

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