ドラマ&映画 カテゴリ

成田凌、俳優人生で8割がビンタされる役「“成田凌”は関係者からどう見られてるんだろう」

 昨年は映画『愛がなんだ』、『人間失格 太宰治と3人の女たち』、『さよならくちびる』、そして初の主演映画『カツベン!』など幅広い作品で圧倒的な存在感を放った成田凌。最新出演作『弥生、三月 -君を愛した30年-』では、波瑠演じる主人公の弥生を自身の人生をかけて支える山田太郎(サンタ)を演じている。本作で新たな魅力を見せた成田に、遊川和彦監督の現場で感じたことや10代から50代まで演じた役柄について、また同世代の役者に対する意識などを聞いた。

遊川監督に言われた金言「カッコイイ男がカッコいい芝居をするのは好きじゃない」

――本作はドラマ『家政婦のミタ』(日本テレビ系)や『同期のサクラ』(同系)などの脚本を手掛けた遊川和彦さんが監督を務めたオリジナル脚本の作品ですが、これまで遊川作品に関してどのような印象をお持ちでしたか?
成田凌 遊川さんが脚本を書かれた作品の登場人物達は、遊川さんの理想が詰まっているんじゃないかという印象を持っていました。“こんな人がいたらいいな”という強い女性が主人公で、世直し的な展開も盛り込んだ作品が多いですよね。本作の弥生も正義感の強い女性なので、今回改めてそう感じました。

――役柄に関して監督から何かリクエストはありましたか?
成田凌 リクエストというか、監督は「太郎は恋愛ドラマの3番手として登場するような明るいヤツだ」とおっしゃっていましたね。太郎役のオーディションを受けた時には「カッコイイ男がカッコいい芝居をするのは俺は好きじゃない」ともおっしゃっていて。出演が決まってからはこの言葉を頭の片隅に置いていましたし、監督は太郎にご自身を投影させているんじゃないかなと思いながら演じていました。

――演出に関してはいかがでしたか?
成田凌 脚本を書いている段階で監督の中にはある程度の画が浮かんでいるので、そこに僕ら役者が合わせていくような感じでした。役者は台本をもらって初めてイメージするので、既に画が浮かんでいる監督との擦り合わせはとても新鮮に感じました。特に監督の理想が詰まっている弥生を演じた波瑠さんは僕よりも苦労されたんじゃないかなと思います。

明るく振る舞えるのって気遣いや優しさを持ってるからだと思う

――太郎を演じる上で“明るいヤツ”というキーワード以外に何か意識したことはありますか?
成田凌 太郎は明るいだけじゃなく、純粋で空気が読める人。明るく振る舞えるのって気遣いや優しさを持ってるからだと思うし、色んなところにアンテナを張っていたりもすると思うんです。心のセンサーが敏感だからこそメンタルにくることもあって、落ちるときは落ちてしまう。そんなことを意識しながら演じていました。

――太郎のダメな部分にキュンときてしまうというか、成田さんのお芝居の効果で魅力的に見えました。
成田凌 ほんとですか!(笑)。そういえば僕、出演作の8割ぐらい劇中でビンタされてるんです(笑)。『カツベン!』も『さよならくちびる』も本作も! “成田凌”は映画関係者から一体どう見られてるんだろうと、最近ちょっと考えてしまいますね(笑)。
――(笑)。弥生を30年間思い続けた太郎の気持ちはどのように作っていかれたのでしょうか?
成田凌 知らず知らずのうちに太郎の中で積み重なっていったんじゃないかなって。最近、高校時代の友達が、幼稚園の頃から好きだった女の子のことを20年以上思い続けていて、何回も告白した結果ようやく付き合うことになったと報告してくれたんです。その時に思ったのが、その友達は20年間マックスな気持ちで好きだったかというとそうじゃなくて、だけど常に心のどこかで好きという想いは持ってるから、たまにその子に会うと“好き”が溢れ出ちゃう状態だったんじゃないかなと。

――太郎にも重なりますね。
成田凌 はい。僕もそこは凄く理解できました。例えば高校や専門学校の時の友達と久しぶりに会うと、男女問わず“やっぱこの人のこと好きだな”と思うじゃないですか。人ってそんなにガラッと変わらないので。だから割と自然に太郎の気持ちを作れたような気がします。

――また、本作では16歳から50歳までの太郎演じられていますが、50歳というといまの成田さんの倍近い年齢ですよね。
成田凌 僕の父親がいま50過ぎぐらいの年齢なんですけど、めちゃくちゃ元気で若々しいんです。一日で2回もサッカーの試合に出たり(笑)。たまにあちこち痛いとか言ったりもしますけど、凄く元気な姿を見ているので50歳の役だからどうのというのは無かったです。それよりも、太郎がどんな経験をしてきて、その経験によってどうなったのか、そういった劇中には映し出されていない時間のことを凄く考えました。様々な経験の積み重ねをしっかりと頭に入れつつもシンプルに演じて、そんな中で太郎を演じる軸ができていったように思います。

人気役者多数の93年組「おじいちゃんになるまでみんなが役者を続けていられたら」

――現在成田さんは26歳ですが、菅田将暉さんや竹内涼真さん、間宮祥太郎さんなど93年生まれの役者さんが多くご活躍されています。10代から芸能活動をされている方も多い中で成田さんは成人してから芸能界デビューされていますが、キャリアの長い同世代の役者の方々は成田さんにとってどのような存在なのでしょうか?
成田凌 キャリア関係なくそれぞれの良さがあって、個人のスタイルもどんどん構築されていっていると思うので、僕ら世代の役者達でこの先面白いことができたらいいなと。仲良しこよしをするつもりもないし、蹴落としたいという気持ちもないので、おじいちゃんになるまでみんなが役者を続けていられたらいいなと思っています。

――同世代の役者さんとプライベートでの交流はありますか?
成田凌 昨日ちょうど間宮祥太郎と坂口健太郎と一緒に飲んでたんですけど、2人が話してるのをちょっと離れたところからひたすら見ていました(笑)。黙って聞いていたら「話さないの?」と坂口くんに言われて。彼は先に帰る予定だったので、「これ飲んだら帰るけどいいの?」って。“「いいの?」ってなんだよ”と思いながら黙って聞いてました(笑)。

――(笑)。同世代の役者さんから刺激を受けることは?
成田凌 僕が言うのもおこがましいですが、みんな凄く良いお芝居をされるので、どんな作品に出演しているのかは気になります。僕より若い役者さんもみんなお芝居が上手ですし。あと、最近は先輩の俳優さんから刺激を受けることが多くて、安田顕さんや勝村政信さんのお芝居が凄く面白いんです。勝村さんに「こういうのをやりたいんですけどどう思いますか?」と相談すると「とりあえず全部やってみたほうがいいよ」とアドバイスしてくださったり。凄く楽しくて勉強になります。

『ガキ使』出演話題「お芝居よりもバラエティでのパフォーマンスに反省したりする」

――お芝居だけじゃなく、昨年末は『ダウンタウンのガキの使いやあらへんで! 絶対に笑ってはいけない青春ハイスクール24時!』(日本テレビ系)での逆バンジーやリアクションが話題になっていました。反響はいかがでしたか?
成田凌 出演したどの作品よりも『ガキ使』の感想を沢山頂きます(笑)。やはり人気の番組ですから反響も大きくて、放送後にインスタのフォロワー数がめっちゃ増えました(笑)。『カツベン!』のプロモーションで久しぶりにバラエティ番組に出させて頂いたんですけど、昔からバラエティ番組が好きだったからこそ気合いも入りますし、どちらかというとお芝居よりもバラエティでの自分のパフォーマンスに反省したりすることも多いです。それでも少しでも番組に貢献できたらいいなと思っているので、出過ぎだと思われないように気をつけながら今後も挑戦したいです(笑)。

――今年は映画『糸』、『窮鼠はチーズの夢を見る』、NHK連続テレビ小説『おちょやん』など話題作への出演が続きますが、今後はどのような役者になっていきたいですか?
成田凌 いつかTBS日曜劇場のドラマで大人数を前に演説というか熱弁するシーンをやってみたいです。池井戸潤先生の作品に登場するような、地に足の着いた正義の味方を演じられたらなと。そのためには説得力を持たせられるような役者になってないといけないので、そこを目指して頑張りたいと思います。

(インタビュー・文:奥村百恵 / 写真:逢坂聡)

Information

映画『弥生、三月 -君を愛した30年-』
2020 年3 月20 日(金・祝)全国東宝系公開
<STORY>
脚本家・遊川和彦が今作で描くのは“3 月の31 日間”だけを切り取った、30年の物語。高校時代に親友(杉咲花)を病気で亡くした、弥生(波瑠)と太郎(成田凌)は、お互いの想いを秘めたまま別々の人生を歩んで行く。子供の頃に描いた夢に挑み、結婚相手を見付け子供が産まれ…。しかし人生は順風満帆では無く、離婚を経験し、災害に巻き込まれ、配偶者を無くし、子供の頃に抱いていた夢は断たれてしまう。そんな人生の起伏にいつも傍に居てくれて手を差し伸べてくれたのは“あなた”だった。激動の30年。「3 月の31 日間」だけを切り取った誰も観たことのないラブストーリー。物語のラスト(3 月31 日)、人生の意味に涙する−。

脚本・監督:遊川和彦
出演:波瑠、成田凌、杉咲花、岡田健史、小澤征悦/黒木瞳
製作:電通、東宝
配給:東宝
(C)2020「弥生、三月」製作委員会

映画『弥生、三月 -君を愛した30年-』公式サイト

オリコンニュース公式SNS

Facebook、Twitterからもオリコンニュースの最新情報を受け取ることができます!

メニューを閉じる

 を検索