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(更新: ORICON NEWS

令和婚でも直筆は人気、「美文字」ブーム経て ボールペン字講座の現在地

「美文字」受講者層は20代が最多  45年で目まぐるしく台頭した“ある系列”

 「実用ボールペン字講座」の受講者層を見ると、一番多い年代は20代。そして30〜60代までほぼすべての年代でまんべんなく受講生がいるようだ。男女比率は、女性75:男性25と女性がかなり多めになっている。この傾向は、当初から大きく変わりはないようだ。

 ちなみに、「ボールペン字講座」がスタートした頃の人気講座ベスト3を挙げると、「1位・ペン字講座、2位・書道講座、3位・手編み講座」だった。現在の人気ランキング(性別、年代問わず)は、「1位・医療事務、2位・調剤薬局事務、3位・ファイナンシャルプランナー(FP)」となっていて、比較的“職業に直結する”講座に人気があるようだ。その中で「実用ボールペン字」は5位につけていて、担当者も「ユーキャンの主力講座の一つであることは間違いありません」と断言している。(※順位はユーキャン公式HPより)

21世紀、手書き機会が「激減」 文字は手で書くよりも“入力する”ものへ

 「ボールペン字講座」が生まれた1970年代から現在まで、「文字を書く」ことにまつわる、さまざまな時代の変遷があった。たとえば1980年代には、止めはねを廃し、文字を小さく丸く書く「丸文字」や、絵との相性やインパクトを重視した「マンガ文字」が女子中高生の間で流行。ひらがなのみで使われる「ルリール体」など新しいフォントが生まれ、社会的ブームにもなった。さらに2000年代には「ギャル文字」という、ひらがな、カタカナ、漢字をいくつかのパーツに分解、変形させて使う文字体も流行している。「ギャル文字」に至っては「デジタルの壁」も乗り越え、記号や海外のフォントを組み合わせることで、メールにおいても使われた。

 21世紀以降はどんどんデジタル化が進み、文字は手で書くよりもパソコンや携帯電話で“入力する”機会の方が多くなっていく。つまり手で文字を書く機会が「日常で必須」なものから「特別なもの」へと変化していったのだ。それに伴い、「ボールペン字講座」も「受講者層の変化は特にありませんが、残念ながら以前と比べると受講者数はかなり減りました」とのこと。

 2008年には任天堂から『DS美文字トレーニング』が発売され、タッチペンで文字の練習をする人が増えた。ユーキャンも、これまでタッチパネルの機器メーカーから何度か「タッチパネル化」の打診を受けたそうだが、「大まかな字形のチェックはできても、ハライやハネなど細かくなる線が、タッチパネル機器では再現できなかった」などの理由から導入に至らなかったようだ。

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