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ファン投票1位美女の正体は“水上のボンドガール”、弱冠23歳にして賞金女王の素顔「母にとって楽しみな存在でありたい」

 スポーツの中では珍しく、男女が対等に闘うボートレース。体力的に劣る女性が目立ちにくいこの競技で、いま最も旬なスーパールーキーが大山千広選手だ。2015年にデビューし、去年弱冠23歳にして、5600万を超える賞金女王に輝いた。ファン投票でも女性1位、全体でも4位を獲得する人気を確立している。母の博美さんも元選手で、デビュー時は業界初の母娘レーサーとして話題を集めたが、博美さんは去年引退。それを受け、千広選手が掲げる今の目標は、これまで誰も成し遂げたことのない偉業だ。実力・人気と共にボートレース界を牽引する彼女の目指す先とは。

母への憧れからボートレーサーに、一度は挫折がよぎるも母からの手紙で奮起

――元々お母様への憧れがあったとのことですが。
大山千広幼少期からボートレーサーだった母の姿を見て自然と私もレーサーになりたいと思うようになりました。そして高校卒業時に、恥ずかしくて今まで打ち明けたことなかったのですが、初めて母に「私もボートレーサーになりたい」と伝えました。母は賛成も反対もせず見守ってくれて、とにかく頑張って試験を受けた結果、養成所に入ることができました。

――厳しいところだと聞きますが、養成所での生活はどうでしたか?
大山千広練習はとても厳しく、スケジュールも分刻みでの行動でした。外出もほぼできなくて、外部との接触も公衆電話で3分のみで…。最初はきつかったんですけど、同期と打ち解けてからは、それが支えになって刺激をし合える関係になり、それからは楽しくなりました。

――辛いときにお母様にアドバイスを求めたりしましたか?
大山千広はい、手紙を書いたりしましたね。養成所に入って2ヵ月の時に辞めたいと思ったときもあったんですが、母から「あなたと一緒に走ってみたい」という手紙をもらえて。また母の時代はもっと厳しかったらしく、その話を聞いて「もうちょっと頑張ろう」と思えました。

“ボートレース界初の母娘レーサー”注目に苦悩も、プレッシャー乗り越え“運命的”勝利

――そしてボートレーサーに。デビュー4ヵ月で母娘対決が実現し、話題になりましたね。
大山千広その頃はいっぱいいっぱいで、親子でレーサーという話題が先行していたことが正直逆にプレッシャーとなっていました。またお互い勝負ですから私も素直になることができないと思い、とくにレース前後に話をするということもありませんでした。

――初の母娘対決では母の勝利となりましたが、翌年に地元・若松で開催されたオールレディースでは早くも娘が勝利。千広選手のレース初勝利でもありました。
大山千広記念になったレースでした。母は私の初勝利を素直に喜びたかったのだと思うんですけど、母に初めて勝ったことと重なったレースだったので、「初勝利がここか〜、このタイミングじゃなくてもいいのに」と複雑な様子でした(笑)。でも、普段あまり褒められることがないので、「おめでとう」の言葉をかけてもらえてすごく嬉しかったですね。
――2018年には、元々お母様が出場予定だったレースで、たまたま追加あっせんを受けた大山選手が優勝を果たすドラマもありました。
大山千広そのあっせんの電話で母の引退を知りました。他のレーサーにあっせんが回ることのほうが多いので、巡り合わせのようなものを感じました。そして、これで母とのボートのつながりがなくなってしまうという寂しい思いと、これから私が活躍することで母にとって楽しみな存在でありたいという思いがありました。母は、勝利したことを最初に伝えたい存在です。
――お母様との思い出は?
大山千広私が幼い頃からレースで全国回っていたので、ずっと家にいないことがすごく寂しかったですね。父もいませんので、夜は「あと何回寝たらお母さんが帰ってくる」とずっと泣いていた記憶があります。でも今は昔よりも母との会話が増えて、ボートという最大の共通の話題があって、悩みも全部理解してもらえますし、本当に良い関係です。

――お母様に対して、大人になって気づいたこともありましたか?
大山千広私はボートが楽しくて仕方がないのですが、最近話をすると母は、家庭を守るために苦しいと思いながら走っていたと知って、意外でした。今だからこそ、私が子供だったときの母の気持ちがわかる部分がありますね。やはり母は憧れであり、尊敬できる存在。いつか温泉旅行などに連れていってあげたいです。

強さの秘訣は“こてんぱんにされること”、夢は「男女対等ボートレースで女子初のSG優勝」

――大山選手の一日の過ごし方を教えて下さい。
大山千広練習がある日は朝早く起きてお昼まで練習。そこからは休日と同様、分刻みで予定を入れます(笑)。美容院、トレーニング、買い物、友人とのご飯など。休日は映画館へ行くこともあります。

――趣味は?
大山千広少年漫画が大好きです。『ワンピース』や『キングダム』、『進撃の巨人』や『七つの大罪』。『鬼滅の刃』はレース場にも置いてあって読んでみたいのですが、いつも誰かが借りていてまだ読めていないんです(笑)。あとテレビのバラエティ番組が好き。とくに和牛さんが好き。すごくかわいらしいですよね(笑)。もしお会いできたら…是非ネタを見せてもらいたいです(笑)。

――体のメンテナンスでは日頃何をされていますか?
大山千広まずは体重を増やさないこと。朝、晩と体重計に乗っています。ダイエットというより減量といった感じで、体重のボーダーラインを超えていたらその日は食事を抜きます。本当は一日三食しっかり食べたいのですが…。とくに甘いものが好きでなかでも洋菓子が好みです。
――23歳で賞金女王まで上り詰めましたが、ご自身の強みはどこにあると思いますか?
大山千広目標を高く持つこと。具体的にはSG(年8回だけ行われる最高峰のレース)での優勝。そこをブレないでいたからこそ、去年良い結果に恵まれたのだと思います。

――大山選手ならではの練習法は?
大山千広必ず自分よりも強いと思う先輩と走るようにしています。 私が絶対に勝てない先輩に、練習を一緒にしてもらうんです。すごく恥ずかしいんですけど、こてんぱんにされるので(笑)力の差も感じられますし、得るものもすごく大きいんです。
――今、抱えている課題は?
大山千広旋回の技術です。やはり男性は動体視力、反射神経、筋力などが圧倒的に女性より勝っています。これは練習だけではなく、SGや大舞台を走らないと身につきませんので、まずはその舞台に呼ばれなければならない。結局、力をつけないと超えられない壁です。

――今年も更なる飛躍を期待しています。今後の目標を教えてください。
大山千広スポーツで男女が競い合える競技は他にはあまりないのではないかと思います。それがボートレースの面白さであり、私もSGを目指して走っていきたい。ボートレースが始まって70年近く、女子レーサーがSG優勝を果たしたことは1度もないんです。誰もやったことがないことを成し遂げてみたいです。
(インタビュー・文/衣輪晋一)

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