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Keigoが描く「賞味期限なく笑える世界」 シュールなワニイラストがSNSで話題
興味本位で始めたInstagramが人気のきっかけに
【Keigo】2012年頃、最初にTwitterを始めましたが、作品を投稿することはなく数ヶ月で一旦やめました。その後、Instagramを情報番組で知り、どんなものだろうと興味本意で始めました。
――初めから今のような作品をアップしていたのですか?
【Keigo】最初は趣味の電子楽器の写真を投稿していましたが、学生時代に描いたノートの落書きをたまたま見つけて、それを投稿していたら少しずつフォロワーが増えたんです。そこから、好きな絵なら継続できそうだと思い、描き始めた感じです。初期の投稿は落書きが多いですね。
【Keigo】「体重」や「ダイエット」をテーマにして何点か描いていましたが、この体重計のイラストが最近では反響が多かったと思います。中国のWeibo(ウェイボー:中国版Twitter)でもイラストを投稿していますが、一時期このイラストの実写版が拡散されていました。
――国内外問わず、Keigoさんのイラストにハマる人が多いんですね。制作上のこだわりはありますか?
【Keigo】自分の作品に関しては、迷ったり考えながら描いたものは上手くいかないことが多いので、作業後半でボツにすることが多々あります。瞬時に閃いたことを描き写すだけの作業が理想ですが、それを毎日継続することは難しいです。ただ出来る限り、頭の中で意図と構図が見えていない状態で描くことはしないようにしています。
――なるほど、ゆるいタッチですが、計算されつくした作品なんですね。投稿のメインはlnstagramかと思いますが、見せるための工夫はありますか?
【Keigo】どうすれば1枚の絵で伝えられるかというのは、lnstagramを通じてずっと僕の課題であって、日々の楽しみでもありました。答えはありませんが、この先もずっと模索していきたいです。
ネタ切れの際に描いたワニがガチャ化 再現度の高さに感動
【Keigo】以前は主にキリンを描いていました。だんだんネタもなくなり、長さの向きを縦から横に変えようと思い、ワニをひたすら描くようになりました。何もアイデアが浮かばないときでも、キリンとワニだけはスラスラと描けたので、とても助かりました。昨年、海外でワニの作品を紹介して頂き、その後フォロワー数と共にイラストの依頼も少しずつ増えてきました。フォロワーのみなさんに感謝しております。
【Keigo】1年以上前だと思いますが、タカラトミーアーツより依頼があり、迷うことなく「是非お願いします」と返答しました。僕からこのキャラを使って欲しいとかはなく、自由にお任せしますといった感じでした。
――ご自身の描いたワニがフィギュアになり、最初に手に取ったときの感想はいかがでしたか?
【Keigo】僕が色々と介入するよりも、最初から他者に委ねた方が上手くいくと思い、(制作について)何か注文することはしませんでした。僕は完成までの数回、途中経過の確認をしただけですが、色も含め細部まで丁寧に再現して頂き、毎回感動していました。学生の頃は立体作品が中心だったので、イラストが起き上がることは本当に嬉しかったです。
作品にメッセージを持たせない 「気楽に自由に見て感じてほしい」
【Keigo】メモとかはなく、生活の中で突然何かが浮かぶのを、いつも待っているような感じです。
――天から降ってくるようなかんじですね!
【Keigo】普段あまり出かけないので、家の中で浮かぶことがほとんどです。ボツになるアイデアの方が多いですが、頭の中に残しておいて、また別のアイデアと掛け合わせたりすることもあります。何も浮かばないときは、スマホを手に色々と考えていますね。
【Keigo】「美術」と「描くこと」が好きなだけでここまで続けてきましたが、僕自身には特にメッセージなどはないので、気楽に見て頂いて、自由に何かを感じたり、想像を膨らませてもらえたら嬉しいです。あと、娘が大きくなったときに、僕の絵を理解してもらえたら1番幸せだと思います。
――最後に、今後の目標や夢などをお聞かせください。
【Keigo】作品集を出したいという夢がありましたが、皆さんのおかげで、昨年その夢を叶えることができました。中国と台湾でも本を出しましたが、いつか他の国でも出版できることを夢見て、また頑張りたいです。