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「破天荒な親を持ったからこそ」内田也哉子、母・希林さんの意志受け継ぐ“9月1日”への思い

内田也哉子

思いを伝えるためには、「母親の名前を利用することにためらいはない」

  • 内田也哉子

 「小さいころは芸能人の子どもに生まれ、こんなにも苦しくて理不尽なことはないと思って育った」と語った也哉子さん。しかし現在、希林さんが行ってきたこと、そして思いを広く伝えるためには、「積極的に母親の名前を利用することにためらいはない」という。「こんな気持ちになる日が来るとは思っていませんでした」と、その表情は晴れやかだ。

 樹木希林、内田裕也という二人の間に生まれたからこそ体験できた様々な事柄によって、人の多様性を認め、寛容になれるという特性を得た。だからこそ也哉子さんは、不登校に苦しむ子どもたちに、「学校以外にも魅力的なハッチ(出口)はあるんだよ」と語りかける。

二人の親の元に生まれ育った必然、たどり着いたスタート地点

内田也哉子

 亡くなる数年前から、希林さんは也哉子さんに「人間というのは、誰かのために役に立って初めて幸せになれるんだよ。家庭を耕し終わったら、何ができるか考えなさい」という言葉をかけていたという。そして、昨年9月1日に希林さんが発した言葉に衝撃を受け、也哉子さんが起こした行動が今、一つ形になった――。

 「幸せそうに見えても、心の闇を抱えている人、家庭は多い。でも読者からは、こういった子どもたちの問題に寄り添いたいという声もいただきました。それは希望でもあります。対立意見があるならそれも聞いて、どこかに接点を見つけたい。大人だって人間だから間違うこともあるけれど、いろいろなアイディアを出し合って、救う道を探っていきたいと思っています」

 「まだまだこれから。立ち止まってはいられません」と、ここがスタート地点であることを強調した也哉子さん。今この場にたどり着いたのは、也哉子さんの人生を顧みると必然の結びつきだったのだと感じられる。

(写真:田中達晃/Pash 文:磯部正和)
『9月1日 母からのバトン』

樹木希林が語ったこと、内田也哉子が考えたこと。ふたりの言葉と4つの対話から浮かび上がるままならない人生を生きる意味とは。

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