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ナイフ1本で超絶技巧、目指すは「男らしい食品カービング」

 野菜に施した「繊細過ぎる和柄彫刻」が話題になっている“gaku carving”こと岸本岳大さん。2017年頃から注目を集め、昨年末にはInstgramの公式アカウントが作品の動画をピックアップ。全世界で1380万回再生されるなど多くの反響を呼んだ。本職は料理人。独学で彫刻(カービング)を習得し、キャリア5年で世界的に知られるカービングアーティストとなった岸本さんに、カービングの魅力と今後の展望を聞いた。

話題になって「会社のおばちゃんからモテるようになった」

――2017年以降、国内外から注目を集め、数々のメディアで取り上げられています。反響はいかがですか?

【岸本さん】 会社のおばちゃん達から、やたらとモテるようになりました。「ファンやねん」って声をかけられたり(笑)。

――本職は料理人とうかがっていますが、SNSに投稿した“野菜カービング”が話題になってから心境や生活に変化は?

【岸本さん】 作品を作ると沢山の方が見てくれるので、やりがいが増しました。作っても誰も見てくれないとつまらないですから。生活は…ゲームの時間が減りました。

――そうなんですね(笑)。技術的な部分でも変化があったように思います。

【岸本さん】 はい、ここ数年は、立体的な形や変化するものにチャレンジしてきました。「リンゴの伸びるランタン」はSNSでも一番人気なんですが、人気の理由は、身近なリンゴが今まで誰も見たことがない作品に変化したからだと思います。

――拝見しましたが、まさに超絶技巧。ナイフ1本で制作したとは思えない作品でした。

【岸本さん】 個人的には、人参のワンワンとラディッシュに彫った『ドラゴンボール』のラディッツ(孫悟空の実兄)がお気に入りなんですけどね(笑)。好きなゲームやアニメを取り入れた作品はやはり楽しいです。

和柄デザインを選んだのは「日本人らしく男らしいカービングがしたかった」

――制作した“野菜&フルーツカービング”はむいて召し上がっていらっしゃるそうですね。まさに一瞬の芸術と言えると思います。そもそも、そんな儚いアートに魅せられた最大の要因はなんでしょうか?

【岸本さん】 神戸の萬山総子という方のスイカに薔薇を彫った作品を見て、「すごい世界だな!自分も作りたい!」と強く思いました。その時に感じた感動を、自分も人に与えられる作品を作れる様に日々努力しています。

――“カービング”はタイ・カルチャーのひとつで、それ自体は古くからあるもものですが、岳さんは独特の和柄デザインと、独学で習得した技術の高さが話題になりました。

【岸本さん】 当時、誰も取り入れてなく、日本人らしく男らしいカービングがしたかったから和柄を取り入れました。実は、カービングをする9割ぐらいは大人の女性なんです。

――最近は、趣味として習う女性も多いと聞きますが、カービングで難しいのはどんな点でしょうか?

【岸本さん】 同じ食材でも、大きさ、形、固さが違うので、臨機応変にその食材の持ち味を行かすところですね。

今後はさらに新しい素材・デザインにも挑戦

――制作動画を拝見するとイッキに彫り進めていますが、制作はどのように行っているんでしょうか?

【岸本さん】 スーパーや野菜直売所で、品物を見ながら、どうしたら面白いかなとイメージして、家で彫ります。制作時間は食材やデザインによりますが、1作品につき30分から2時間位です。

――カービング初心者にはどんな素材がオススメですか?

【岸本さん】 私はあまり使いませんが、スイカが1番扱いやすいですね。固すぎす色のコントラストもあり綺麗に仕上がります。他は根菜系もやりやすいと思います。
――ファンの中には「ぜひ岳さんに習いたい」という方もいると思います。

【岸本さん】 教室をする予定はないですが、依頼があれば単発レッスンなどしてみたいと思っています。

――予約が殺到しそうですね!ちなみに…カービングの技術は本職でも生かされて?

【岸本さん】 本職(板前)は客数が多いので、簡単に数が作れるものだけ作ったりします。

――最後に、今後の活動予定と展望を教えてください。

【岸本さん】 制作者としては、新しい素材とデザインに挑戦したいですね。素材は石鹸が気になっています。デザインは動物や人の顔を彫りたいです。それと、SNSのカービング仲間はいますが、実際に会った人は少ないので、交流して行きたい。

作品を依頼したいとか、購入したいとよく言われるのでオーダーを受けて作品を販売して行きたいと思っています。

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