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元『egg』カバーモデル・ゆまち、黒ギャルを10年貫くワケ「誰かに染まりたくない」
『egg』モデル時代、呼ばれなくなる“恐怖”や“プレッシャー”と戦っていた
【ゆまち】今また再ブームが来てますよね。体を鍛えるフィットネス系の“美ボディ”女性が増えたじゃないですか。やっぱ黒い方が引き締まってカッコイイみたいなのはあるから。ギャルとはまたちょっと違うけど、カッコイイお姉さんみたいなのが増えてますよね。あと、西海岸系じゃないですけど夏が似合う女性みたいな。インスタグラマーの子たちを筆頭に増えてると思う。青い海、白い砂浜には可愛い黒ギャルが似合うと思います。
――ゆまちさんがギャルになったきっかけは?
【ゆまち】地元の中学って、みんな化粧っけのない学校だったんですよ。ちょっとマスカラ塗ったら「え〜!今日化粧してる」ってイジられる位だから、あんまり化粧する人もいないし、ファッションにもあまり興味がなかったんです。でも、高校に入るとギャルっぽい子たちも結構いて、可愛いし目立つのっていいなって。それで夏休みになって勝手に頭を染めて親にブチギレられるみたいな。うちの親はすごい厳しかったから(苦笑)。だから高校を卒業してからなんですよ、ギャルデビューしたの。
――当時、中学生で『egg』モデルデビューする人も多かったですよね。
【ゆまち】だから遅咲きなんですよ。私は親に押さえつけられてた部分もあったので。うちの親は大学に行くんじゃなくて就職しろって親だったから、「じゃあ就職先で自由に出来るところを絶対選ぼう」って。だって、高校の時は親に許される範囲でしかできなかったんですよ。バレないようにピアスを開けてみるとか、バレないようにエクステをつけるとか。そんな小さな抵抗をしつつ、ブリーチしては黒染めみたいなのを繰り返して、高校卒業と同時に「ギャルになりたい欲」を一気に解放したんです。
――高校卒業後、ストリートでキャッチされて『egg』に出たわけですよね。
【ゆまち】最初はストリートスナップに出て、次は企画ものに呼ばれて、その後にやっとファッション企画に呼ばれるようになりました。ただ、当時はいつ呼ばれなくなるかっていう恐怖感もありました。毎月、編集部から連絡がくることを信じて頑張っていましたね。
――読者モデルって、編集部から電話がくるのを毎月ドキドキしながら待っているんですね。
【ゆまち】今月、撮影が全然少ないなとか、もう切られるちゃうのかなっていうプレッシャーといつも戦いながら頑張ってました。
大事なものの1番が子どもになるまでは、このままの自分を続けたい
【ゆまち】編集部に届くファンレターですね。あと、読者が選ぶ『egg』モデルの人気コーデランキングがあって、それに結構選ばれるようになったんです。それで『egg』モデルとして読者に認められたんだなって自信がつきました。
――ファンレターって、SNSのコメントとも違う嬉しさがあるんでしょうね。
【ゆまち】そうなんです。だから今でも全部とってあります。色紙とかも送ってくれて、そういうのが本当に嬉しかったんです。
――今もとってあるんですか?
【ゆまち】はい。誰かに認められるってそうそうないじゃないですか。だから捨てられなくて
。自分が生きてきた証ですし。今ってSNSを使って簡単に「ファンです」って言えるけど、わざわざ手紙を買ってそこに時間をかけて文字を書いて送るって、やっぱ重みが違うと言うか。嬉しみが全然違うと思う。手紙ってやっぱり大事ですね。
――『egg』が休刊する際、ゆまちさんは最年長モデルでしたよね。
【ゆまち】25歳だったと思います。当時、いつまでギャルやってんのみたいなのはありましたよ(笑)。ネットとかブログで言われてました。「恥ずかしくないんですか」みたいな。でもこっちからしたら、「好きなものがこれなんだからほっとけよ」ですよね。
――確かに、誰にも迷惑かけてないし、それで生活が成り立ってるわけですしね。
【ゆまち】結局のところ、なんでギャルをやるかって言えば、誰かに染まりたくなくて、自分が好きな自分でいたいからなんです。だってナチュラルメイクを試したこともあるし、髪を暗くしたりもしたけど、その自分が好きじゃないんです。やっぱり、自分が好きな自分が一番“盛れてる”なって思えるんです。流行とか正直興味ないし。流行ってるから取り入れようとは思わない。可愛いって思ったら取り入れるけど。流行ってるからそれに便乗するってことはなくて、全部を好きか嫌いかで判断しています。
――昔からギャルを貫いている人って、見た目うんぬんじゃなくて、考え方とか生き方が“ギャル”なんですね。
【ゆまち】でもどうなんですかね、身近な人に「そろそろ痛いよ」って言われたら考えます(苦笑)。あと、子どもができたら変わるかもしれないですね。今は自分に時間がかけられるじゃないですか。もし変わるきっかけがあるんだったらきっとそこですよね。子どもができて、大事なものの1番が子どもになるまでは、このままの自分を続けたいです。