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「冷蔵庫に洗濯機入れておいて!」母の天然行動を漫画に 作者語る“母の優しさ”

 散歩に出かけようとする娘に対して「民のようすをごらんになるの?」と“貴族の親子ごっこ”をしかけてくる、パート先では“姫”と呼ばれているなど、様々なおもしろい逸話を持つ母親のエピソードを漫画に描いている、ギャグ漫画家の並庭マチコさん。漫画を描くようになったきっかけや、一見クセが強すぎるように見えるお母さまのキャラクターについての思いなどを聞いた。

母を「ひとりの人間」として見るようになって個性に注目し始めた

 並庭さんがスーパーに出かけようとすると「お姫様どこへ? 舞踏会?」と、自分たちを貴族に見立てた寸劇が始まったり、「醤油さしから醤油が漏れてきたから、もう捨てて新しいのを買おう?」という並庭さんの提案に、「お姉ちゃん、おねがいです、チャンスをください!ぼくのこと嫌い?(高い声)」と、醤油さしの気持ちになりきって会話を進めてきたりと、とにかく愉快なお母さま。また、自宅二階で作業をしている並庭さんに“合図”を送るために、「ニャンニャンニャンニャ♪ニャンポーウ!!」と奇声を発しながら階段をあがったりする思いやりを見せてくれたりもするという。

――そもそもお母さまをテーマにして漫画を描くようになったきっかけは何だったのですか?
並庭マチコ姉や友人を実録漫画にして描いたところ、描いていて楽しかったし反響もあったので、母も描いてみようと思ったのがきっかけですね。

――ツイッターでは「お母さん最高!」「お母さんのような母になりたい」「周りの適応力もすごい」など様々な反響を呼んでいます。特に印象に残っているコメントはありますか?
並庭マチコ「こういう嫁がほしい」という男性からのコメントが結構あって、意外で面白かったです。男性受けするようなタイプではないと思っていたので…(笑)

――反響を受けて並庭さん自身、そして、お母さまはどのように感じていらっしゃるのでしょうか?
並庭マチコ自分にとっては見慣れていることだったので、反響の大きさにとても驚きました。母も「そんなに変かな?」と不思議そうな感じでしたね。でも、母の個性に肯定的なご意見をたくさんいただいて、それはすごく嬉しく思います。

――並庭さんは子どもの頃、お母さまに対してどのような印象を抱いていましたか?
並庭マチコ子ども時代は、母は母でしかなかったので、印象というと「怒ると怖いなぁ」とか「音楽好きだなぁ」といったくらいのものでした。自分が大人になってから、母をひとりの人間として見るようになって、その個性に注目し始めました。

――子どもながらに、「これはおもしろい」「うちのお母さん変わっているのかも?」と思ったお母さまのエピソードがあったらお聞かせください。
並庭マチコ漫画にも以前描きましたが、「冷蔵庫に洗濯機入れておいて!」「ビデオ着て!」など、忙しすぎたときなどに変わった言い間違いをされたことは印象に残っています。

尊敬しているところは「優しさ」と「自由な探求心」

――並庭さんがお母さまの漫画を描くとき、描く内容はどのようにして探しているのですか?
並庭マチコ反響をいただくようになってからは、母に関しての掘り起こした記憶や、ネタになりそうだと思った出来事をメモして、漫画に描き起こしています。ツイッターで自分の過去のツイートをさかのぼってみたりもしましたね。

――お母さまは一人芝居もよくされるようですが、それは並庭さんだけではなく家族に向けても行われるのですか?お母さまの可愛らしい言動を見たとき、ご家族はどのような反応をしていらっしゃいますか?
並庭マチコ他の家族にもたまにやりますが、「貴族ごっこ」に関しては、私がベルばらや貴族文化が好きなので、特に私に向けて行うことが多いです。他の家族も私と一緒で、母の言動には慣れているので、反応も私と大体同じです。

――お母さまの尊敬するところは、どんな部分ですか?
並庭マチコたくさんありますが、一番は「優しさ」と「自由な探求心」ですね。

――今後は、どのような作品を描いていきたいですか?
並庭マチコ実録漫画・創作漫画問わず、笑って元気になってもらえるような作品を描いていけるように頑張りたいです。

PROFILE

並庭マチコ/ギャグ漫画家。2018年ヤングアニマル読切5本掲載&懸賞ページの漫画連載中。「ココロダンジョン」解説漫画ほか。多摩美術大学卒業。母をテーマにした実録ギャグ漫画を自身のSNSに投稿して人気を集めている。
Twitter:@manga_m(外部サイト)
HP:https://nam1niwa.wixsite.com/portfolio(外部サイト)

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