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ニーズ増す“離島出身”タレント、染まってない“ガラパゴス感”が好材料に
都会に染まっていない“ダイヤモンドの原石”感 SNSを武器に自身を発信
また井手上同様、中高生から人気のアーティスト・みやかわくんは、東京から南に約160km離れた式根島の出身。Twitterで93万フォロワーを持つ彼は、学生時代から仲間と動画投稿を続けながら話題を集めていた。YouTuber、アーティスト、シンガーとボーダレスな活動を続けるが、井手上同様ルックスの魅力に加え“離島出身”という冠が付き、都会風でありながら素朴な面を持つ“いい人”感も醸し出している。
視聴者にとってはふたりともダイヤモンドの原石を見つけたようなワクワク感があり、彼らにしても住む場所に関係なく、SNSを活かして自由に自己発信しているところがイマドキだ。住んでいる場所は今やブレイクには関係ないのかもしれない。
本業は女優、“離島出身”を生かしてバラエティにも進出
一方、趣味は魚釣りで、最高300匹を釣り上げたという驚きのエピソードや、天然っぽいトークを展開など、いい意味で「何を考えているかわからない」感を漂わせながら、都会や芸能界になじんでいない無垢な印象を視聴者に与えている。
田中美佐子も島根県隠岐郡・西ノ島町出身で、バラエティでもときどき故郷の話をしている。田中も海釣りが趣味で、『有吉ゼミ』(日本テレビ系)では「そうだ、漁師になろう」という企画を持ち、『釣りびと万歳』(NHK BSプレミアム)でもナレーターを務めるなど仕事に結びつけている。島育ちゆえなのか、男まさりの性格が年齢を重ねた今になってバラエティ番組でうまく発揮され、トレンディ女優時代にはなかった魅力を得ているようだ。
川口にしろ田中にしろ「島出身」であることが奏功し、女優プラスαが引き出された結果、活動の場を広げている例と言っていいだろう。
ロンブー淳、千鳥・大悟ら人気芸人も 方言やド田舎感を強みに
家が貧しく自給自足の生活だったことも芸人・大吾のたくましさを養った要素なのか、島出身であることをあえてアピールすることで、東京進出に失敗してくすぶっていたとう千鳥をブレイクさせたのである。
また、ロンドンブーツ1号2号の・田村淳も、山口県下関市の彦島出身。今でも下関についてツイートすることがあり、淳がボーカルを務めるビジュアル系バンド・jealkbでも、サッカーJ2のレノファ山口のためにオリジナル応援歌を作るなど、郷土愛にあふれた活動をしている。
芸人にとって“島出身”は、方言や地元情報などお笑いのネタにもなるし、幼少時代の面白いエピソードや帰郷密着など企画としても広がっていく可能性が大きく、一つの武器になる。
『アメトーーク!』(テレビ朝日系)、『秘密のケンミンSHOW』、『踊る!さんま御殿!!』(ともに日本テレビ系)など、芸能人たちをひとつの“括り”の中で登場させるバラエティ番組が多い今、“離島出身”も立派な括り。本業でのイメージとは別に、島出身・離島出身というプロフィールが付加価値として働き、視聴者にとっても意外性や独特な雰囲気がさらなる魅力として響いているのではないだろうか。