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柳原可奈子、「幸せになってほしい」の声多数 女芸人で唯一無二の“清廉性”

  • 2月5日に結婚を生報告した柳原可奈子 (C)ORICON NewS inc.

    2月5日に結婚を生報告した柳原可奈子 (C)ORICON NewS inc.

 柳原可奈子の結婚報告に「幸せになってほしい」など、祝福の声が鳴り止まない。去年9月に放送された『チマタの噺』(テレビ東京系)出演時に、笑福亭鶴瓶が「付き合うとんの? 誰かと?」と交際相手がいることをズバリ言い当てたことがネットユーザーによって掘り起こされ話題に。「鶴瓶すごい!」の声のほか、「改めて思ったけど、オレは柳原可奈子のことが好きだったのかも」と“傷心告白”の投稿も。人気者ゆえアンチは付きものだが、それでもやっかみの声が比較的少ないのは柳原ならでは。好感度を維持してきた背景にある、女芸人では唯一無二の柳原の清廉性とは?

「女ピン芸人」カテゴリー、柳原の一人芝居で拡大

 柳原可奈子がブレイクしたきっかけといえば“ものまね芸”。個性的なショップ店員やクセのあるOLなど、日常風景の既視感に訴えるものまねが注目され、07年頃に話題になった。日常風景の中に面白さを見出す観察眼や、ものまね技術の高さ・題材を選ぶセンスは、友近など芸人仲間からも「芸がしっかりしている」とお墨付きで、キレ芸とは正反対の、一人芝居の巧みさ・ナレーションやコメントからあふれる「明るい笑い」が彼女の持ち味だ。

 「その先人として山田邦子さんなどがいましたが、柳原さんはそれをよりソリッドな芸に昇華した」と話すのはメディア研究家の衣輪晋一氏。「柳原さんは女性や体型など属性への笑いではなく、その笑いの対象は女性の“自意識”。ある意味普遍的で、『総武線の女子高生』など細かすぎる設定のものまねにも関わらず、日本全国の人に“いそう、いるかも”と思わせる技術がずば抜けている。山田邦子さんも似たポジションの芸をされていましたが、メジャーとマスに寄り添った山田さんと比べ、柳原さんの笑いは、よりサブカル色が強いといった印象です」(同氏)

「女を演じつつもオンナを感じさせない」 キャラとは裏腹の清廉性

 個人が不快/攻撃対象にならないテーマ設定も彼女の特徴。自身をいじる場合も品がよく、例えば5日、『バイキング』(フジテレビ系)で結婚報告した際も、結婚の決め手について「一緒にいるとご飯がおいしいです」と、自身のデブキャラを匂わせつつも、視聴者が「それは大事なことだよね」と思う、普遍性も持ち合わせた一言。さらに結婚相手についてもすましたコメントではなく、「芸能人の誰よりも格好良い」とノロけるなど、少女のように“恋に恋する”姿を全開にして、いい意味での失笑と「かわいい」という共感を誘った。

 16年9月4日に放送された『ぼくらの時代』(フジテレビ・関西テレビ系)では「ネタがすべったとしても自分がかわいく映れば良い」と発言。「この“かわいい”というのが彼女を語る上でのキーワード」と前出の衣輪氏。「柳原さんは過去に『笑っていいとも!』(フジテレビ系)で、一般人の自身のそっくりさんが登場する前、『私、結構かわいいけど大丈夫?(笑)』とハッキリと口にしていた。もちろん冗談交じりなのだが、ガリットチュウ福島さんのダレノガレ明美さんのものまねのような、“その体型の人がそれを言うか/するか”といった堂々とした、言い切る/やり切る愛嬌と潔さが同性からも嫌悪されない彼女の最大の魅力」(同氏)

 これらを支えているのが彼女の“清潔感”だ。まずこの結婚報告前に浮いた話がない、ゼロに近い。また女を使ったセックスアピールはせず、お色気を笑いにすることもない。下品な下ネタを発することなく、男性芸人がいる場では、男性芸人より前に出ることもない。そのくせ後方からスナイパーのように男性芸人のコメントの隙を撃ち抜き、一瞬で自分をその場の中心にする巧さも持ち合わせている。「芸人なら体を張れよ!」というアンチの声はあるものの、彼女の“自分かわいい”発言とは裏腹の奥ゆかしさや“清廉性”は女芸人の中でも稀有で、唯一無二の存在ともいえる。

あふれる温かさは自己研鑽の賜物 自分も周りも尊重した笑い

 先日、YouTuberとして活動するキングコング・梶原雄太(カジサック)が『ホリエモン万博2019』で評論家の宇野常寛氏をイジり倒し、宇野氏が「カジサックが僕と僕のチームに失礼な絡みをしてきたのでウンザリして途中で帰ってきた」と途中退場したアクシデントが炎上していたが、柳原にはそうした、特定の人を傷つけるといった笑いはない。「寧ろ、いじりに対しては厳しい目を持っている方で、ポリティカル・コレクトネスが注目された今の時代の先駆けではないか」と衣輪氏は分析する。「これにより視聴者は安心して番組を観ることが出来る上、男性芸人が際どい発言をした際の緩和剤にもなっているのです」(同氏)

 柳原の笑いは、先述したように「明るい笑い」が中心であり、女性を武器にしているというより、“女性であることを大切にしている”といった印象も。しかし、ただニコニコしている女性というわけでもなく、母親が19歳で他界していたり、慕っていた父親が急逝したりとほのかな闇も併せ持っている。16年には「激ヤセしたことでデブキャラとしての需要がなくなり仕事が減った」と悩んでいると報道されたり、先述の『チマタの噺』では、鶴瓶に「本当に自分がつまんなくてショックだった時期がある。子供の頃からお笑いが大好きで、稽古して一生懸命作ったのに出たらあまりいい空気ではなく、とことんつまんないと思えて、それが何回も続いた」と涙まじりで告白したことも。だがそれも宇垣美里アナや田中みな実アナのような明け透けな“闇キャラ”でなく、基本的に「明るい笑い」を貫いている点でも唯一無二だ。

 昨今は横澤夏子を始めとして、柳原のように「明るく、女性であることを大切にした芸風」の女性芸人が続々と登場している。柳原は、女性を武器としたり、男以上に体を張らなければならなかった女性芸人の立場を、変えていった功労者の一人なのかもしれない。

(文/中野ナガ)

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