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写真集も絶好調の生田絵梨花、 アイドルとミュージカル女優を兼業することの“相乗効果”
これまでミュージカルは退路を断って「新たなステージ」として挑むものだった
この1月公演の『ナターシャ・ピエール・アンド・ザ・グレート・コメット・オブ・1812』(1月5日〜27日)で共演している俳優・井上芳雄からは、「今、ミュージカルの良い役はすべて彼女に来ている」とまで言われており、城田優にも「彼女は5年後、10年後には確実に、日本を代表するミュージカル女優になっているはず」と絶賛されているのである。
“フィンランド民謡”に“スイスのヨーデル”…異色のアイドルだった生田絵梨花
なぜフィンランド民謡かと言えば、「(いろんな歌を歌ってきて)やっぱり新ジャンルに挑戦したいなと思った。(民謡をやりたいと思って)いろいろ調べたんだけど、フィンランド民謡が一番耳に残ったの…」とメンバーに語っているが、アイドルらしからぬ選曲と滑舌の良い歌唱力がファンたちの心に刺さったようだ。さらにはその後、フィンランド大使館から連絡が届いたり、本国でも話題になるなど、勢いづいた生田はスイス民謡のヨーデルをもドヤ顔で披露したりするのである。
加えて、美少女であるばかりでなく、知的で上品、人並み外れた努力家で実力派でもある生田は、気取りもせずに逆にどこかすっとぼけた独特の“味”をバラエティ番組でも発揮。バナナマンやバカリズムにも高く評価されるなど、乃木坂46の中では突出した存在となっている。
今では写真集でランジェリー姿を披露するまでになっているが、デビュー当初から生田の様子を知るファンからは「水着姿を披露することすら考えられなかったから意外すぎる」という声も。まさに清廉潔白、“アイドルたりうる存在=生田絵梨花”だったのだ。
アイドルであるからこそ表現できる“無垢さ”をミュージカルの役として昇華
また、今では“ブラック”な部分とのギャップを魅力にするアイドルや元アイドルも少なくないが、生田はこれまでの“無垢な少女”や“透明感のある可憐な女性”といったイメージをミュージカル女優としても増幅させることで、さらに清廉潔白な正統派アイドル性を不動のものにしているという側面もあるのではないか。
先述のミュージカル『ナターシャ・ピエール・アンド〜』では、生田は若く美しく、自由奔放な伯爵令嬢・ナターシャを演じた。可憐でありながら悩んだり憔悴するなど、心が大きく揺れる演技を披露し、ラストシーンで毎回涙を流す姿も話題になったが、これまでとはまた一段違った魅力を開花させているように見える。今後、“怒り”や“憎しみ”など、人間のさらなる“生々しさ”を表現する役を手にしたとき、生田は大飛躍を遂げるかもしれない。