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ドーム50公演を発表した嵐、本格ブレイクから10年以上経過しても変わらぬ人気の秘密

  • 『ARASHI Anniversary Tour 5×20』andmoreは4月13日から

    『ARASHI Anniversary Tour 5×20』andmoreは4月13日から

 嵐が23日、20周年記念5大ドームツアー『ARASHI Anniversary Tour 5×20』の東京ドームツアー公演を開催。そこで、2019年に行われるツアーの全貌を明かした。5万5000人から大歓声が上がる中、松本潤の合図で巨大スクリーンに表示されたのは、来年12月の東京公演までのドーム全50公演。通算動員数237万5000人は、史上最大規模だ。櫻井翔は「ほぼ毎日コンサート」、二宮和也は「ドームで50回なんて野球みたい」と、松本は「これまで来られなかった皆さんの友だち…来れます!」とうれしそうに呼びかけていた。20周年を迎えたグループが、ここまでの動員力と人気があるのは稀有なこと。そんな嵐の魅力について改めて考える。
★【写真】会見でもほっこり、笑顔でガッツポーズする嵐の5人

「20年前は今の自分たちを想像できなかった」、メンバーも予想外の現在の状況

 20周年を迎えた嵐だが、最初から順調だったわけではない。彼らのデビューは99年。シングル「A・RA・SHI」でCDデビューしたことでファンの間では盛り上がっていたが、それはあくまでも“アイドルのいちグループとして”であった。23日の会見で松本が、「(デビュー時の)20年前の自分がどれだけ上を想像しても、今の自分たちを想像できなかったと思う」としみじみ話していたが、当時は世間一般を巻き込むほどではなかったのは確かだ。その後、多くの後輩がデビューしていくが、嵐がブレイクを迎えるまでには、かなり長い時間を要しているのである。

 彼らが本格的なブレイクを果たしたのは、松本主演のドラマ『花より男子』(TBS系)の頃。2005年の秋クールで高視聴率を記録し、2007年に続編の『花より男子2(リターンズ)』が放送。主題歌「Love so sweet」が2007年オリコン年間シングルランキングで初のTOP10入りをしたほか、同年にグループ初のドーム公演および東京ドーム初単独公演を開催した。

 15年1月放送の『嵐にしやがれ』(日本テレビ系)で松本は、嵐が盛り上がってきた瞬間について「自分たちが感じるタイミング的には2006年頃」と発言。この頃からコンサートのチケットも手に入りにくくなっており、アジア公演をしたあたりから「いろんなことがちょっとずつ次につながっていった」と回顧している。

“仲良し芸人”の躍進時期とも被る? 時代に愛されたアイドル

 「いちアイドルとしてだけではなく、“世間からの関心”がより高まったきっかけは、体感的には『VS嵐』(フジテレビ系)がゴールデンに進出した2009年あたりから」と話すのは、初期から嵐に取材をし、インタビュー記事や出演ドラマの現場リポートをテレビ誌で執筆してきたメディア研究家の衣輪晋一氏。「その頃から、本格的に嵐の露出も増え、力が入れられてきたように感じられます。翌年には『嵐にしやがれ』がスタート。当時から取材陣の間でも、取材中における嵐5人の座談会の和気あいあいぶりは有名で、記者やカメラマンの間でも彼らの悪評は、私は聞いたことがない。このようにメディアにも愛されていた彼らの仲の良い雰囲気は、テレビなどを通じて次第に視聴者にも伝播。お茶の間を明るくしていったように感じられます」(衣輪氏)

 また衣輪氏は、松本が話した「2006年頃から」というブレイク時期について、『さまぁ〜ず×さまぁ〜ず』(2007年〜テレビ朝日系)のさまぁ〜ずをはじめ、バナナマンやキャイ〜ン、おぎやはぎなど、コンビ仲の良い芸人が躍進し始めた頃ともかぶると指摘。社会的な動きでいうと2008年にはリーマンショックもあり、全体的にネガティブな雰囲気のなか、「見ていてほっとするようなほのぼのとした空気の良さ。嵐はその魅力を視聴者に伝えた立役者ではないか」と分析している。前へ前へとアピールするのではなく、メンバーたちがのんびり仲良くしている様が、安心感を抱かせる。つまり、嵐は「時代にも愛された」と言えるだろう。

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