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SKE48須田亜香里、指原を“凌駕”するブス力

 AKB総選挙が迫るなか、SKE48の須田亜香里がバラエティー番組の出演が増えており、その多くが“ブス”を自虐的にネタとしたものとなっている。現・AKB48の選抜メンバー“神7”でありながら、ブスといじられる特異なキャラクターは、バラドル女王の指原莉乃にも通じる部分もあるが、ある意味、その指原すらも凌駕する須田亜香里の“ブス力”に、より注目が高まっているようだ。

総選挙に向けて増える番組出演、48グループの次世代バラドル女王?

 須田の出演番組が増加している。5月15日放送の『有田哲平の夢なら醒めないで』(TBS系)では「神7だけどブス扱い」とMVの出演時間が短いことを嘆き、握手会では「おブスと認識できない距離まで顔を近づける」など涙ぐましい努力も告白して話題を集めた。

 また、16年8月から『痛快TV・スカッとジャパン』(フジテレビ系)に超ウザイい女・リコピン役で出演。Twitterで「#ちょうど腹立つ顔」というハッシュタグも使われるほど、そのはじけっぷりが注目された。昨年11月からは地元・名古屋の番組『ドデスカ!』(メーテレ)でレギュラーコメンテーターを担当するほか、『サンデー・ジャポン』(TBS系)にもコンスタントに出演。一方、『超人女子』(テレビ朝日系)では、リンボーくぐりの高さ25センチに挑戦して、5歳から習うバレエで培った身体能力を発揮して優勝。スポーツバラエティにおける立ち位置も確立しつつある。

 さらにタレントパワーランキングの2017年8月度調査における、グループメンバーの認知度上昇率では1位(2位は渡辺麻友、3位は吉田朱里)を獲得。まさに今、乗りに乗った活躍を見せている。

現・AKB48の“神7”メンバーながら、公式からもブス呼ばわり

 須田は09年にSKE48三期生オーディションに合格。当初はダンスも苦手で最後列だったが、ファンの名前をノートに記して覚え、持ち前の明るさと愛嬌あるキャラクターが握手会で“釣り師”、“神対応”と評判に。“総選挙の申し子”とも言われ、16年の選抜総選挙で7位と“神7”入り、そして昨年はさらに順位を上げて6位にランクインを果たした。

 アイドルとしては売れっ子でありながら、今年のAKB選抜総選挙の政見放送動画で「私ってブスですか?」と呼びかけ、総選挙のポスターは「Is this person BUSU?」(この人はブスですか?)のキャッチコピーが。昨年3月に出版された自伝本『コンプレックス力 なぜ、逆境から這い上がれたのか?』の表紙の帯は「ブスから神7に」という煽り文句で飾られ、まさに“公式”からもブスのレッテルを貼られているのだ。

 ネット上では、須田の容姿について辛辣な意見もあるが、ブスをネタに番組出演がある度に、「めっちゃかわいいじゃん」「本当のブスに対して失礼じゃないか」と好意的な意見がSNSにも上がっている。ある意味、“ビジネスブス”とも言える戦略を取っているようにも見受けられ、そうしたアイドルらしからぬ扱いを受ける須田は、しばしばHKT48の指原莉乃の系譜として語られる。

バラエティーで映える“ポスト指原” 同業者も絶賛するポテンシャル

 指原と須田はネガティブな一面を武器にして躍進したという共通点がある。現在は48グループを引っ張る存在の指原も、中堅ランクの頃はブスキャラ、ヘタレキャラで浸透。持ち前のトーク力や素直な性格で、“バラドル”としての地位を確立し、AKBの“顔”になった現在も、TV番組でブスいじりをされるシーンも珍しくない。そんな指原に対して須田は「私は指原莉乃さんが今まで切り開いてきた、見た目だけが魅力じゃないというアイドルをとても尊敬しています」とリスペクトの言葉も発している。

 タレントとしてのポテンシャルがあるというところも2人の共通点だ。須田はコメント力にも定評があり、総選挙での壇上演説は“須田亜香里劇場”とも言われる。13年の総選挙で選抜メンバーランクインの際に発した「(ファンの皆様が)私を『瞳の中のセンター』にしてくれたから前に進む事ができました」というコメントは、ファンの間で名言として語り継がれ、『めざましテレビ』(フジテレビ系)で「AKB48総選挙・心に残った名言」としても紹介されていた。

 須田は、バラエティー番組の瞬発力、握手会の神対応、ライブのパフォーマンス…アイドルとしてのポテンシャルは一級品という評価で、AKB卒業メンバーをはじめ同業のアイドルたちからも“努力の人”と一目置かれる存在。過去、篠田麻里子はラジオ番組で「須田が総選挙選抜メンバーに選ばれて嬉しかった」と発言し、大島優子は「最も評価している後輩は須田」とその実力を認めていた。ほか、今をときめく乃木坂46の秋元真夏も尊敬する人に須田の名を挙げているのだ。

実力がありながら、あえて“ブス力”で一点突破

 指原は、正統派アイドルの「可愛く、明るい」という“光の道”を歩むイメージとは異なる、ある種の“闇”を内包した等身大のアイドル像を確立させた。15年の選抜総選挙で女王に輝いた際は、「私のように、いじめられて、ひきこもりになったみなさん、私は落ちこぼれです。私の1位を、どうか自信に変えてください」と中学時代の実体験からの想いを訴えかけた。一方、須田は名古屋を代表するお嬢様学校・金城学院に中高大と通い、指原とは対照的に“光の道”を進んできた経歴を持つ。大学では心理学を学び、自らを多角的に分析し「おブス」を自らの“個性”とポジティブに捉えてきたのはここ最近のことだ。

 AKB総選挙のオフィシャルインタビューでブスいじりに対して須田は、「バラエティーでは料理されることを楽しむようになりました。自分の力だけで自分を形成するのには限界がある。出会った人たちに作ってもらわないと、世界は広がっていかない」と心境の変化を明かしている。須田は、持ち前の痛快なまでの明るさで、悲壮感なくブスを“価値”に変換。同業アイドルからも一目置かれる存在であり、アイドルとしての実力を持ちながら、それをかなぐり捨ててまるで“ブス力の一点突破“を図っているかのようだ。“ブス力”という一点においては、指原を凌駕していると言えるだろう。

 容姿をいじられる度に擁護の声が上がり、ブスか否かSNSでの注目度も増すという相乗効果も。なにもそこまでやらなくても…と思ってしまうが、そんな須田のブス力は、アイドルファンでなく一般層に向けて発信されているようだ。事実、須田は昨年の総選挙の檀上コメントで次のように明かしている。「『須田亜香里は可愛くないのになぜ人気』という疑問がすごく嬉しい。48グループに興味を持っていただけるという、きっかけになれているということだから」

 目立つための自虐や女性層の共感狙いだけではない。ブスという餌で“釣った”後は、ルックス以外の魅力で勝負してやる、とでも言うかのようだ。そんな、「ブス」が「美人」より優れていると証明せんがための決意めいたものまでも感じさせる須田のブス推し戦略。AKB選抜総選挙という大舞台で、須田の“ブス力”がさらに拡散していくのか注目していきたい。

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