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(更新: ORICON NEWS

気持ち悪いと可愛いは紙一重? 発売前から話題のガシャポン「だんごむし」開発者を直撃

  • リアルな「だんごむし」ガシャポン

    リアルな「だんごむし」ガシャポン

 「虫の日」の6月4日、老舗玩具メーカーのバンダイが驚きの新製品を発表した。その名も「だんごむし」ガシャポン。あのダンゴムシが、10倍の大きさになり “カプセルレス”でおもちゃ化される。Twitterでは「正直、気持ち悪い」「生理的に無理!」との意見があるものの、「絶対欲しい!」「何回か見てたら気になってきた」など好意的な反応も多数。ORICON NEWSでは、同商品の開発担当である誉田恒之さんが昆虫が苦手という事を聞きつけ、インタビューを敢行。商品化に至るまでの過程はもちろん、“気持ち悪い”と“可愛い”の表裏一体な関係性についても聞いた。

小学生の愛娘の行動が製品化のヒントに

  • 開発を担当した誉田恒之さん

    開発を担当した誉田恒之さん

 そもそも「ダンゴムシ」をモチーフにしようと考えたのが約2年前。当時はカプセルレスシリーズ『機動戦士ガンダム EXCEED MODEL ZAKU HEAD(以下ザクヘッド)』を“丸く”するために試行錯誤していた時だった。

 「『ザクヘッド』は主にガンダムファン向けに開発されたものなので、また異なった方向性の商品があればいいなと思っていました。カプセルレスシリーズは自販機からそのままゴロンと出てくる特性上、『丸くできるもの』じゃないと製品化が難しい。そんな時、『普段は丸くないけど、身を守るときに丸くなるダンゴムシは面白いんじゃないか』と思いつきました」(誉田さん)

 だがそれはあくまで“思いつきレベル”で、半ば冗談のように考えていたという誉田さん。製品化するのを後押ししてくれたのは、当時小学生2年生になる愛娘だった。

 「コロコロ転がるダンゴムシが好きで、集めていたことを思い出したんです。僕がその話を周囲にしたところ、『うちの子どももダンゴムシが好き』と同調してくれる人がいた。たしかに自分が幼少期のときも、ダンゴムシに興味を持っている人が多かった。そのとき『これなら多くの人に面白いと思ってもらえるし、世の中をあっと驚かせることができるのでは…』と製品化への自信が深まりました」(誉田さん)

ダンゴムシ特有の「丸くなる」構造の再現に2年の歳月

  • 構造を説明する誉田さん

    構造を説明する誉田さん

 冒頭でも触れたように、開発担当の誉田さんは「虫が苦手」。そんな人がダンゴムシモチーフのガシャポンを作ることに抵抗は無かったのだろうか?

 「自分が苦手なのは毛虫などの“柔らかそうな”見た目の虫。カブトムシのように、硬い甲羅で守られている虫は多少なりとも平気でした。今回、製品化のためにダンゴムシを3Dデータ化して裏側を見たときは、一本一本の脚にびっしりと毛が生えていて…気持ち悪くて長時間仕事できなかったですね(笑)」(誉田さん)

 いざ開発に取り掛かってみると、ダンゴムシ特有の「丸くなる」構造の再現に苦戦。胴体の節は全部で7つあり、それぞれのパーツの大きさも異なるため、隙間なくきれいな球体にするためにトライアンドエラーを繰り返した結果、2年の歳月を要した。

 「色合いも本物の色からあえて外しています。アニメのキャラを製品化するならば、忠実に再現するほうがいいと思うのですが、ダンゴムシの場合、本物に近づけてしまうとおもちゃといえども嫌悪感を覚えてしまいます。『気持ち悪い…けど、かわいい』と思わせる色使いの調整にも時間を使いました」(誉田さん)

デスクに置いて思い出話に花を咲かせてほしい

  • 全3色がラインナップされている

    全3色がラインナップされている

 バンダイは、ロボットやキャラクターもののグッズを多く作っているため、社内でダンゴムシの文献や図鑑を開いていることに多少の居心地の悪さを感じていたという誉田さん。「ダンゴムシの情報をプリントアウトしたときは誰にも見られないように即座に取りに行っていました(笑)」そんな裏話もありつつ、同商品は完成した。

 「本物のダンゴムシは小さいため、構造などがわかりにくい。お子さんがいる親御さんは、これを見ながら、親子でダンゴムシに関しての知識を深めていってもらえればと思います。また会社員の方はデスクに置いて、『ダンゴムシってこんな感じだったね』と、同僚と幼少期の思い出話をするきっかけになってもいい。意外と用途は多岐に渡ると思っています」(誉田さん)

 今回用意されているカラーは黒、青、白の3種だが、ゆくゆくは「ピンク」など、既存のダンゴムシにはない色でつくってみたいと展望を語る。ひとまずは、8月第5週の販売日に期待が高まるところだ。

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