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『匂わせSNS』はなぜ嫌われる? 芸能界も炎上のリスク不可避に

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    『匂わせSNS』で炎上したタレント・益若つばさ

 現代人にとって必須のコミュニケーションツールとなったSNS。しかし、昨今は「SNS疲れ」といった言葉が聞かれるように、SNSでのやり取りに辟易している人も多いという。特に、異性との交際や、お金持ちとの交遊などを遠回しにアピールする『匂わせSNS』への批判が強まっている。それは芸能人も同様で、SNSでの投稿に“匂わせ”があった場合、人気が急降下するリスクもあるほど。話題の『匂わせSNS』とは一体何か? ついついマウンティングしてしまうSNSの心理とは?

「幸せな自分」を“匂わせる”チープなSNS投稿に辟易

 Facebook、Twitter、インスタグラムといったSNSは、友人たちと近況や情報を交換する場として現代に定着。しかし、やれ海外旅行だ、合コンだ、美味しいご飯だ等々、遠回しに「みんなより私のほうが充実した生活を送ってる」とマウンティングする投稿に対して嫌気を感じている人も多い。しかも、昨今はさり気なくマウントしてくる『匂わせSNS』に対して、より批判が集まる傾向にあるという。

 では、その『匂わせSNS』とは何か? それは、写真の隅っこに異性の手を写り込ませて「デートしている」ことを匂わせたり、テーブルに置いてある超高級ワインで「高級店でごはんを食べている」ことを匂わせたり、「プレゼントをもらった」ことを紹介して、彼氏(彼女)がいることを匂わせたり…と、コメントには詳細を書かず、写真の演出で「幸せな自分」をアピールするSNS投稿のことだ。

 これまでも、SNS利用者は「いいね!疲れ」や「インスタ映え疲れ」に苛まされてきたが、最近はチープな演出でバレバレの『匂わせSNS』に辟易しているようだ。

「リア充偽装」サービスの需要は前年の1.5倍 ただし“匂わせない”演出がポイントに

 そんな中、「『匂わせSNS』に関して、受け取る側も発信する側もデリケートになっている」と語るのは、『リア充代行サービス』を行なう企業・株式会社ファミリーロマンスの代表取締役・石井裕一氏だ。

 他人に対してマウティングしたいがため、リア充生活を偽装するサービスは年々需要が拡大しており、当サービスの利用者は前年に比べて約1.5倍になっていると石井氏は語る。一方で、“匂わせSNS炎上問題”は同社でも認識されており、「リア充演出もバランスが大事になっています。というのも、『匂わせSNS』だと炎上してしまい、かえって逆効果になるからです」と、裏事情を明かしてくれた。

 石井氏は、「接待されている様子を偽装する場合、これまでは高級そうな店や料理を用意し、金持ち感を“匂わせて”いました。しかし、最近は“匂わせ演出”は炎上の元。店をレストランから居酒屋にランクダウンさせたり、ストレートな演出方法にするなどし、“匂わせ”にならないよう工夫しています」と、実例を交えて話してくれた。

 また、「今は投稿内容がキラキラし過ぎていると、逆に怪しまれたり、仕込みとバレてしまう」ようだ。そのため、「お客様にその演出だと『いいね!』がつかないですよ、とアドバイスすることも増えました」と石井氏。

タレントの何気ない『匂わせSNS』が大炎上に発展? 人気を左右する事態にも

 『匂わせSNS』が炎上するのは一般ユーザーだけではない。仕事柄、どうしても“匂わせ”表現が多くなってしまう芸能人のSNSが炎上するケースも増えている。

 昨年、タレントの益若つばさとロックバンド・SEKAI NO OWARI のボーカル・Fukaseが同じ手作り弁当の画像をインスタで公開し、一緒に動物園に行っていたことを匂わせ大炎上。ネットでは「これって匂わせだよね。ファンはどう思ってるんだろう」、「流行りの匂わせ投稿ウザイ」、「話題作りか」等々、“匂わせ”への批判コメントが殺到した。

 また、昨年4月に結婚前の佐々木希が、ホッケが2皿写った手料理の写真をTVで公開した際、一部のネットユーザーはアンジャッシュ・渡部建との同棲を“匂わせた”写真だと勝手に解釈し、「プロなら(交際していることを)隠してほしい」「ホッケかなんかの魚料理2人分あっていじられてスルーしてたけど渡部と食べてたのか…?」などとネットで話題になった。

 昨今は、むしろ堂々と結婚&交際宣言をした方が祝福される傾向があるように見える。芸能人同士の交際はどうしても大っぴらにできないこともあるだろうし、思わせぶりな投稿になるのも致し方ないのだが、“匂わせ”表現はかえってファンの怒りや妬みを買ってしまう現状が伺える。しかも、人気が急降下してしまうほど炎上するケースもあるのだ。

マウンティングへの反動? 自身の闇をさらけ出す“前を向く人”の支持が拡大

 一方、優位性を“匂わせ”マウントする人が嫌われる一方で、自分のマイナス部分をとことんさらけ出すことでファンの共感を得るパターンもある。かつては「同性から嫌われる女子アナ」だったフリーアナウンサーの田中みな実は、オリエンタルラジオ・藤森慎吾との破局後、自虐話が増えて“こじらせ女子”にキャラが変化。「幸せに触れた後、ひとりで家で泣いてしまうことがある」、「毎日の不満をコラムに書いている」等々、自身の抱える“闇”を赤裸々に告白。

 そうした内容にドン引きする視聴者もいるが、「守ってあげたい」、「自分を持って強く生きている点に憧れる」など、同性からの人気を獲得することに成功。素の自分をさらけ出すことによって、“嫌い派”の評価が一転したのだ。

 また、“あざとい”と言われていたTBSの宇垣美里アナは、「社会の不条理を感じたときは、『私はマイメロだよ〜☆ 難しいことはよくわかんないしイチゴ食べたいでーす』って思えば、たいていのことはどうでもよくなる」として、独自のストレス回避術『マイメロ論』をコラムで紹介。すると、日々の生活に悩みや葛藤を抱える読者やネットユーザーからの“共感”を勝ち取り支持が拡大した。

 こうしてみると、SNSでは(私はあなたより上位にいる)と“匂わせ”ながらマウントしてくる人が嫌われ、その反動なのか、自身の闇をさらけ出す人は共感されやすい傾向があるようだ。しかし、ただのネガティブ投稿や“かまってちゃん”アピールは拒絶される点を忘れてはいけない。自虐話になりつつも、どこか「前向きになろう」といった意志が感じられるコメントに支持が集まっている点が重要だ。

 昨今のSNSユーザーは、環境の違いはありながらも似たような“試練”にぶつかり、何とか乗り切ろうとしている人に自分を重ねて、「いいね!」をしたいと思っているのだろう。だからこそ「他人より優位に立ちたい」とマウントする『匂わせSNS』に対して、過剰に反発してしまうのかもしれない。

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