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史上初!老舗寄席で『ドラクエ落語』開催 モンスターに扮した落語家が“創作落語”を披露

笑福亭鉄瓶「堀井雄二先生が手を叩いてくださって感動」

――『ドラクエ』シリーズのプレイ経験は?
笑福亭茶光 昔からやっていました。今は『ドラゴンクエスト モンスターパレード』を落語の前座を始めるのと同時に始めて、3年間ぐらいハマっています。
笑福亭羽光 『ドラクエVIII』が特に好きで、今回の落語が決まって『I』をまたやり直しました。
  • 笑福亭鉄瓶

    笑福亭鉄瓶

笑福亭鉄瓶 『ドラクエI』から『V』を一番やっていて思い出がいっぱいです。『III』で転職ができて、びっくりしましたね〜。『IV』のころは野球の試合の守備中に、あまり球が飛んでこないから、僕はセンターでライトの子と「エスタークをどう倒すか」を話していたら、急にボールが飛んできて、ヒットを打たれて、監督にめっちゃ怒られました(笑)。
三遊亭とむ 何のエピソードですか(笑)。僕はスーパーファミコンの『V』から始めて、ずっと大好きです。『DQMSL』をやっていて、ハマっていたので、落語ができて光栄でした!
  • 笑福亭茶光

    笑福亭茶光

――『ドラクエ落語』を終えた感想はいかがですか?
笑福亭茶光 『動物園』をドラクエにしてやったんですけど……もっとウケたかったかな(笑)。自分は前座として「落語はこういうものだ」と分かっていただけたらありがたいです。
笑福亭羽光 末廣亭はホームグラウンドなんですが、今日の客層は今までと全然違いましたね。若い方が多くて、美人の女性も多くて、僕はエロいキャラなので、女性をめっちゃ見てました(笑)。
笑福亭鉄瓶 まさか(ドラクエシリーズの生みの親のゲームデザイナー)堀井雄二先生が見てらっしゃるとは! しかも僕の歌うドラクエの『序曲』で手を叩いてくださって、感動しました。

終始笑顔で落語を楽しんでいた

終始笑顔で落語を楽しんでいた堀井雄二氏

初めての試みに試行錯誤した4人 三遊亭とむ「もっとマニアックな回があってもいい」

――鶴瓶師匠は何かおっしゃってましたか?
笑福亭鉄瓶 師匠は、僕がこれに出ていること知らないと思います。
三遊亭とむ そんなことないですよ。夕方に電話を取らしてもらって、「頑張れや」って言ってもらいました。僕の場合は、ドラクエ好きなマネジャーに一度ネタを送ったら、「これはまだ詰めていく段階でしょうか?」って言われて(笑)。でも、チェックが厳しい分、いいものができて本当によかったです。
  • 三遊亭とむ

    三遊亭とむ

――『ドラクエ落語』作りのポイントは?
 すごいマニアックなのがいいのか、ライトな方がいいのか、その点をすごく考えました。
笑福亭羽光 そうそう。前の出番の茶光のときに、どんな話がウケるのかを確認しました。台本もあるんですけど、落語は“ナマ物”なので、高座に出てからどう変えていくか考えましたね。
  • 笑福亭羽光

    笑福亭羽光

――もし次回、あるとしたら?
三遊亭とむ またあればいいですね。もっとマニアックな回があってもいいかも。
笑福亭鉄瓶 その回なら、あんまりみんなが知らないキャラを出したりもできるし(笑)。
笑福亭羽光 大阪でも、やりたいですね!
三遊亭とむ もしですけど、10回記念で堀井雄二先生に落語やってもらったりできたらうれしいです(笑)。

柴貴正プロデューサー 「堀井さんもすぎやまさんも、ずっと笑ってらっしゃって、安心しました(笑)」

 続いて、今回『ドラクエ落語』を開催した柴貴正プロデューサーにも、公演後の感想をインタビュー。“きめんどうし師匠”誕生に至った経緯についても語ってもらった。

――今回の『ドラクエ落語』開催の経緯は?
柴貴正 『ドラゴンクエストモンスターズ スーパーライト(DQMSL)』はCMに力を入れていて、最初はのんさんが“スライム”に、また、北大路欣也さんに“竜王”を演じていただいたりしました。ゲームが4周年を迎え、お祝いということで!「落語の襲名式のような雰囲気はめでたい感じが出る」と落語をなさっている笑福亭鶴瓶さんにオファーしてOKをいただきました。鶴瓶さんと一緒にモンスターが並んだら、絵面が面白くて、そこから「実際に落語をやったら楽しいのでは?」となって今回実現しました。ドラクエも落語もお話を楽しむものなので、親和性は高いと思います。
――CMは鶴瓶さんが“きめんどうし”に似ているからオファーされたのでしょうか?
柴貴正 そこもあると思います(笑)。ゲームファンの方は「何で出ているの?」と思う方が多いので、何らかのブリッジ(接点)がある方をオファーしました。
――無事に『ドラクエ落語』を終えた感想や手応えは?
柴貴正 すごく面白かったですね。落語家さんのネタ作りには口は出していませんし、「直してください」も言ってないですけど、面白いものに仕上げていただいてよかったです。見ているお客さんが満足してくれることが大事なので、感想はTwitterで“エゴサ”します(笑)。ゲーム会社はコラボをよくするんですけど、実験的に面白いことをやっていきたいので、反響次第では「また」ということもあるかもしれません。
――落語家さんのどなたがどのモンスターを演じるかはどう決めたんですか?
柴貴正 落語家さん同士で取り合いでした(笑)。どのモンスターもオイシイですよね(笑)。

――今回のイベントに応募数は?
柴貴正 短い期間の募集でしたが、数千の申し込みがあって、かなりのプラチナチケットになったと思います。
――会場には、『ドラクエ』を知らない方もいて、その方も「面白かった」と。
柴貴正 落語リテラシーの高い方なんでしょうね。ありがたい話で勇気が出ました。初めて落語を見た方が多いと思うので、みんなで一体になって笑うライブ感を楽しんでもらえたら幸いです。
――ドラクエの生みの親の堀井雄二さん、作曲家のすぎやまこういちさんも客席にいらっしゃいましたね。
柴貴正 堀井さんは関西出身でお笑いに鋭い方ですが、ずっと笑顔で「めちゃめちゃ面白かった」と。すぎやまさんも落語が大好きで、ずっと笑ってらっしゃって、すごくよかったです。そこが一番安心しました(笑)。

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