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ORICON NEWS
日本初・バーチャルアイドルがタレント化、VRで新たなショービズに挑戦
2次元アイドルがタレントとして所属する、日本初の取り組み
主だった活動はアイドル部の2名。引っ込み思案の自分を変えたくてアイドルを目指す鈴木あんずと、歌とダンスが大好きで活発な白藤環の2人が、“あんたま”の愛称で同事務所を引っ張っているようだ。
元祖は『ときメモ』、『ラブライブ!』や『初音ミク』のほか現在はYouTuber化
近年の例でいえば、『THE IDOLM@STER』や『ラブライブ!』が挙げられる。『THE IDOLM@STER』はアーケードゲーム、『ラブライブ!』は『電撃G’s magazine』の雑誌の企画として立ち上がったもの。現在アニメ化もされ、声優がCDもリリースし、ライブなども行い2.5次元化もしているが、発表当時はバーチャルアイドルといってもいい存在だった。ほかにも、初音ミクらの“ボカロ”もバーチャルアイドルと言っていいだろう。人気ロックバンドBUMP OF CHICKENのMVにも登場したり、ダイハツ、ソニーなどメーカーとのコラボ例も多く、CDリリースだけでない可能性を広げた存在だ。
バーチャルアイドルは動画投稿サイトとの親和性が高く、現在は “バーチャルYouTuber”が続々出現。2017年はバーチャルYouTuberの草分け的存在の「キズナアイ」がチャンネル登録者数100万人を突破し(現在は140万人)、YouTuberランキングのTOP10にランクインしたことも話題になった。このように、バーチャルアイドルの在り方も時代と共に形を変えて、活動内容も多岐にわたる。
新たなパフォーマンスの形になるか、VRライブにかけるロマン
VR空間上に“劇場”を建設中(構築中)であり、2018年中にVRコンテンツによるライブサービスを開始する予定だという。ヘッドマウントディスプレイを装着し、VR空間(劇場)の中で、2次元アイドルのライブを世界のどこにいても間近で体験できる、というものになるそうだ。VRコンテンツのプラットフォームは明かされていないが、近日公開する予定だ。また、ライブに必要なオリジナルの楽曲も制作中。すでにユニバーサルミュージックから同社アイドル部の白藤環と鈴木あんずがCDデビューすることが決まっているという。また、アイドル部所属の“あんたま”以外にも、女優として所属する3名は、自主製作映画への出演が決まっているそうだ。
丸茂氏は2次元アイドルのマネジメントの苦労を次のように語る。「一般的なタレントとの違いといえば“VRアイドル”とは何なのかを説明することが難しいこと。バーチャル空間上でヘッドマウントディスプレイを介して”会える”存在なんです。ですが、VRアイドルには前例がないので、実際のその体験をしていただくまで、どのような存在なのかを伝えきることが難しい。彼女たちの人柄や可愛らしさ、頑張り、アイドルになりたいというひたむきな想いなどを伝えるため、YouTube、Showroom、ニコ生などの配信サービスで、毎週生放送をおこなっています。コメントで彼女たちとリアルタイムに「会話」することで、彼女たちがどのような存在なのか、少しでも知り、興味を持っていただければと考えています」(岩本町芸能社 丸茂マネージャー)。
VRコンテンツが広まり、ライブエンタテイメントへの活用が叫ばれているが、2次元アイドルのライブをVRコンテンツとして体験できる日も近そう。現在の“YouTuber化”からさらに一歩進化するVRアイドルのこれからの動向に注目したい。