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2017年に芸能界を去った人気タレントたち… 様々な引退模様

  • 2017年、芸能界引退を決断した江角マキコ (C)oricon ME inc.

    2017年、芸能界引退を決断した江角マキコ (C)oricon ME inc.

 2017年9月27日、来年9月の引退を発表した安室奈美恵。今年の9月16日にデビュー25周年を迎え、故郷・沖縄での野外ライブを大成功させた直後の出来事だった。世間のインパクトも大きく、タレントのイモトアヤコをはじめ、“安室ロス”を嘆くファンが続出。世の関心も広く、12月19日に『NHK紅白歌合戦』への特別企画枠での出演が発表されるとトップニュースとして取り上げられた。こうした社会的な注目を浴びて惜しまれつつ去っていく芸能人がいる一方で、人知れず去っていく者、業界から追われる人など “芸能人の引退事情”は実に千差万別。そこで、2017年の代表的事例を元に“芸能人の引退模様”を振り返る。

伝説の歌姫・山口百恵を彷彿とさせた堀北真希の引退劇

 実は、芸能界において結婚を機に“寿引退”となるのは意外と稀だ。2017年2月末、「あたたかで、かけがえのない幸せを全力で守っていきたい」とのメッセージを残し、芸能界を電撃引退した女優・堀北真希はその稀なパターンといえる。前年には山本耕史と結婚、出産が報道。メッセージにハッキリ「引退」の文字はなかったものの、子供が成長してからの復帰も示唆されないままなので、現状は事実上の「引退」だ。ママタレへの転身、女優復帰の道があるにも関わらず、スッパリ芸能界を去ってしまうその姿から、メディア研究家の衣輪晋一氏は「伝説の歌姫“山口百恵”を彷彿させる」と話す。

 1980年10月5日、日本武道館でのコンサートを最後に、21歳の若さで引退した山口百恵。まさに人気絶頂の中での出来事で、家庭環境が母子家庭だったため、“幸せな家庭を築きたい”という想いが元々強く、またそれほど芸能界に執着してなかったとのではと言われている。衣輪氏は「堀北真希さんも芸能界にそれほど執着していなかったタイプでした。現役当時、堀北さんは自身について“世話焼きタイプ”であると語っており、さらには“今の自分がすべきことに集中するのがモットー。いろいろやらなきゃと考えすぎて自分に余裕がなくなった過去を反省しているんです”とも話していたのが印象的でした」と語る。堀北は自分がやりたい事、やるべき事を完璧にこなしたい人物。子育てと女優の両立は完璧にこなせないと考えたのかもしれない。

本人の意に反して、引退せざるを得なかった江角マキコ

 一方で、2017年1月末、50歳になったのを機に芸能界引退を発表したのは女優の江角マキコだ。江角は2014年にそれまで所属していた芸能事務所を離れ、個人事務所・インクワイヤーを設立。同年8月、2012年12月頃に当時のマネジャーに命じて、タレントの長嶋一茂の自宅に「バカ息子」などと落書きをさせていたことが雑誌『週刊文春』(文藝春秋)によって報じられ、世間からバッシングを浴びた。さらには不倫疑惑、夫との別居など様々な情報が錯綜し好感度も激減。通常、こうしたゴシップは役者であれば芸の肥やしにし、挽回も可能だったのだろうが、あまりに連鎖するマイナスの報道にさすがの江角も引退を決意。以前から育児や子どもとの時間を大切にしたいという想いを語っていたということもあり、「今一度立ち止まり、子供たちのために、今私にしかできないことを選択し専念する時期だったと考え、このような決断に至りました」とコメントを残して芸能界を去った。一時代を築いた女優だけに、一連の報道による引退は、本人の意に反したものだったと言えるかもしれない。

事務所とゴタゴタを起こして引退!? 清水富美加

 また「引退」と言えば “ゴタゴタ”がついて回ることが多い。新興宗教「幸福の科学」に出家し、芸能界引退を電撃発表した女優・清水富美加は、その中でもかなりゴタついた例だろう。契約中の仕事がある中での突然の出来事だったため、発表以後の仕事すべてに悪影響が。一方で、業界内で批判の声が多く上がり、ネット民からは逆に芸能界の労働環境についての批判の声が多く挙がった。大混乱の様相を呈したが、「ただしこれには後日談があります」と衣輪氏。これがきっかけとなり、清水の過去の水着写真集や水着DVDがバカ売れしたのだという。清水富美加の芸名で最後に残したいろんな意味での“経済効果”。清水自身は水着グラビアなどの仕事を嫌がっていたという話もあるから、まったくもって皮肉な話だ。

 同じ“ゴタゴタ“でも、2015年に独立騒動が世間を大きく賑わせた女優・のんは、2016年のアニメ映画『この世界の片隅に』での声の出演や、舞台、CMなどが一部で好評価。TVへの露出はあまり見られないものの、ネットを中心に人気は未だ根強い。また、毎年多くのタレントを排出するアイドル業界(とくに地下アイドル)もまた、引退が多いカテゴリーと言える。ブレイクする一握りのアイドルたちに隠れ、ひっそりと消えていくアイドルも少なくなく、乱立する“アイドル戦国時代”の中では、むしろ「引退」が話題になることのほうが難しい状況だ。

トップシーンで活躍する芸能人の“引退”が減っている

 まさに十人十色の引退模様。だが前出の衣輪氏は「昔より活動期間の長い芸能人が増え、芸能人の数が飽和状態にある」と別視点を示唆。「毎年、TVから姿を消す芸能人は沢山いますが、それは“仕事がなくなって”消えているだけであり、引退とは異なります。そうした視点でいうと、ビッグネームの“引退”は昔より少なくなっている」と衣輪氏は解説する。そうした中、まだまだトップシーンで活躍する余地を大いに残していた堀北、江角、清水の三者三様の引退模様は印象的な出来事だったと言える。2018年はどんな芸能人が活躍をし、話題を振りまいてくれるのか。今から楽しみだ。

(文/中野ナガ)

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