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テレビ界の“復活ブーム” その背景とは?

 1997年に放送された人気ドラマ『ぼくらの勇気 未満都市』(日本テレビ系)が20年ぶりに先ごろ復活し、大きな話題となった。主演のKinKi Kidsのふたりはもちろん、嵐の松本潤や相葉雅紀など、今では豪華すぎる主要キャストが総出演するとなれば大反響を呼ぶのもうなずけるが、ここ10年ほどテレビ界はドラマに限らずバラエティ番組でも、昔の人気番組を“復活”させて、スペシャル番組として放送することが増えてきている。こうした“復活系番組”は視聴者のほうも、「懐かしくて涙が出てきた」といった声から「見てガッカリ」などの批判の声まで、評価はまちまち。テレビ界の“復活ブーム”の背景とは?

多くの人気番組が復活 ドラマは“続編”としての復活も増加

 ここ最近の復活ブームに乗った番組を挙げれば、バラエティ番組では『関口宏の東京フレンドパーク』(TBS系)、『どうぶつ奇想天外!』(同)、『堂本兄弟』の前身番組である『LOVE LOVE あいしてる』(フジテレビ系)などがあり、どれも長年放送された人気番組で、番組改編時や年末年始などで番組名のあとに“2017”や“○○スペシャル”的な言葉を付けて、半年から1年間隔で“レギュラー放送”されるほど。

 一方、ドラマの場合は、“復活”というより“続編”といった意味合いも強く、先の『ぼくらの勇気 未満都市2017』にしても、元のドラマの最終回で「20年後、またこの場所で会おう」と言って別れるという伏線があったため、内容に違和感はない。嵐のふたりも当時はジャニーズJr.で脇を固める扱いだったが、今やそれぞれが主役級。それでもサブの立場で出演したからこそ、SNSでも「モリ(松本潤の劇中のあだ名)が可愛すぎ」などと好評だったわけだし、20年を経た登場人物たちの成長ぶりが胸に迫るわけである。

 また7月期の新ドラマでも、“月9”枠で『コード・ブルー ドクターヘリ緊急救命』(フジテレビ系)も3rd seasonとして7年ぶりに復活を果たした。続投された出演者たちもやはりそうそうたる俳優へと成長、その“プレミアム感”もあってか高視聴率を獲得している。ある映画評論家は、「日本のアニメでは登場人物が歳をとらない。アメリカのアニメはみんな平等に歳を取っていくので大人でも感情移入できる」という主旨のことを言っていたが、そのあたりに復活系番組が視聴者の支持を得られるかどうかの鍵が隠されているかもしれない。

コンテンツ不足解消の一手? ノスタルジックなだけでは失敗の可能性大

 ただ、復活系番組で気をつけなければいけないのは、“当時”は大人気だったとしても、最近の“人気マンガやアニメの実写化”でよく批判されるように、原作(元ネタ)へのリスペクトがなかったり、今の視聴者が感情移入できないと総スカンを喰らうのもお約束。たとえば、業界や一部視聴者からのマニアックな人気が高いという理由で復活しても、わずか1クールで終了してしまった事例もある。いわゆるノスタルジックな気持ちに浸り“内輪ウケ”はしても、やはり多くの一般視聴者に支持されないと厳しいのである。また、地上派ではなくネットテレビ系で放送されるものもあり、うがった見方をすれば自前のメディアの広告塔、もしくはコンテンツ不足を補うための“焼き直し”などと取られなくもない。

 復活シリーズとしては、“あの番組が復活する!”“懐かしい!楽しみ!”といったことだけでは、視聴者からの共感を得るには不十分。番組の復活にかける出演者やスタッフたちの熱量、新たなターゲットの視聴者層をどこにおくかなど、番組が復活する明確な意図や必然性がなければ、なかなか視聴者の期待値も上がらないのが実情だ。

復活大成功を遂げた『学校へ行こう』は“現在”らしさ反映し成功

 そうした復活系番組の中でも、視聴者の期待を大きく上回ったのがV6出演の『学校へ行こう!2015』(TBS系)だった。元は1997年から約8年に渡って放送された人気番組だが、復活の際は当時のメンバーが勢ぞろいし、番組の内容をそのまま復活させたり、「未成年の主張2015」など、当時の番組のターゲットだった学生たちが大人になっても感情移入できるコーナーなども放送。SNSでは「本当に懐かしい!」「学校は嫌いだったけど、この番組は大好きだった!」「笑いすぎて腹筋痛い!」等々、大反響を呼んだのである。

 そして、この8月30日には、先の『学校へ行こう!』のスタッフとV6が再集結した3時間スペシャル番組『V6の愛なんだ2017 史上最高の夏まつり!』(TBS系)が放送されるが、V6の三宅健が「今の若者と触れ合える番組をとても楽しみにしています。この夏、若者たちと最高の思い出を作り、彼らの背中をそっと押してあげられるような、そんな素敵な番組にしたいなと思っています」とコメントを寄せている。きちんと“オンタイム”の若者と触れ合って、共感していく。昔と同様に復活させてただ懐かしむだけではなく、こうした“現在進行形”の姿勢が復活系番組のキモとなるのかもしれない。

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