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【嵐ライブレポート】追求するリアルなハッピー、嵐が見せた決意表明とは?

嵐5人のそれぞれの魅力をPICK UP!!

◆相葉雅紀
5万5千人を瞬時に虜に!“Perfect Super Idle”!
 スーパーアイドル界に向かうところ敵なし! ソロ曲「Amore」ではダンスの合間にお腹や鎖骨をチラ見せしたり、ダンサーの上で相葉が波乗りしたり、コール&レスポンスで5万5千人が絶叫したり、ヘッドスピンにチャレンジしたり。バックダンサーがついているとはいえメイン演者が一人の相葉劇場は、理想のアイドル像を全力で具現化、ガンガンに盛り上がる。その流れからの「青春ブギ」もとても自然。熱血で天然で存在そのものがハッピーな彼によって、細胞の隅々まで笑顔が行き渡る。いつまでも余韻を残す櫻井の言葉と大野の才能、その対極で相葉から“考えるな、感じろ”という最大風速の風が送られ、頭を空っぽにできるのも、嵐ライブの魅力の一つ。

◆松本潤
感謝を歌に込めた“麗しのMessenger”
 2016年、舞台でとことん鍛えられた、故・蜷川幸雄さんという偉大で大切な師を失った。その追悼の思いを込めてなのだろうか。これまで息を呑むような緻密なダンスやフランス発祥のエクストリームスポーツ“パルクール”など、派手な演出で魅せることの多かったソロ曲を、完全に“歌”に集中した形で披露していた松本。コンサート演出を手掛ける彼が、自分のソロで、歌だけで“想い”を届ける決断をするのは、それなりに勇気がいったはずだ。でも、この演出あればこそ、ライブを観た人たちは、“大切な人と出会えた幸せ“を追体験できた。ライブという非日常の幸福だけでない、日常にある当たり前の幸福に気づけというメッセージをくれたのである。

◆二宮和也
深読み必至の“WONDER-BOY”
 歌う声にも、ちょっとした仕草にも、物語が宿っているように見える。ソロ以外、リードを取ることはないのに確かな存在感がある。料理用語なら、二宮にしか出せない深いコク、とでも言うべきか。サラッとしているようで思わせぶりだったり、感情の込め方が日によって変わったり、一挙手一投足を深読みしたくなる。ソロ曲「また今日と同じ明日が来る」でのパフォーマンスを観て、“彼主演のミュージカルが観てみたい”と夢想したのは、私だけではないはずだ。もう一つ、彼のライブでの魅力は、メンバーへの愛情の示し方。要所要所でメンバーにちょっかいを出し、曲の中にファンが突っ込む隙を作ったり。即興で多彩なコミュニケーションを生み出す天才。

◆大野智
思わず突っ込む“Are You Genius?”
 “異次元”と言っても過言ではないような。毎度のことだが、大野智がソロで踊りだすと、そのパフォーマンスの新しさや精巧さ、美しさのみならず、難しいことをサラッとやってのけるさり気なさに驚嘆する。ドローイングや立体のアート作品のみならず、ライブではダンスと、彼の表現には常に“才能”としか言いようのないオリジナルのエネルギーがほとばしっているのだ。今回の「Bad boy」では、EDMに乗せてパントマイム及び、リズムに合わせて細かくステップを踏みながら、足首のひねりを入れるようなウルトラ離れ業を軽々とやってのけたり。大野がソロでダンスを踊る理由はいつも「歌だけじゃ間が持たない」。毎回進化するソロから目が離せない。

◆櫻井翔
一緒に弾けて“Let’s say 上々!”
 世間は空前の即興ラップブームだが、バトル的ラップとは違う、老若男女誰もがノレて、5万人レベルでの一体感を生み出すラップをやらせたら、櫻井翔の右に出る者はいないと本気で思う。嵐の音楽を世界のどの音楽とも似ていない、嵐の5人でしか再現できないものにしているのは、櫻井のラップによるところが大きい。彼が紡ぐ言葉はいつももがいていて、ひたむきで、好奇心旺盛で、全力で、健全で、ポジティブ。ソロ曲の歌詞であっても、言葉で、嵐が進むべき方向をいつも示している。テレビの世界では立派なキャスターとして活躍していても、ライブで「a Day in Our Life」を歌えば途端に青春が香る、そのギャップ感もたまらない。ライブでの彼はあまりにも自由だ。

(文/菊地陽子)

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