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【連載番外編】SMAPベスト盤を読み解く PART.2 中居がプロデュース力を発揮、試練乗り越え生まれた紹介ソング
稲垣、草なぎの活動自粛を乗り越え歌う、「ピンチはチャンス」
1番での中居、木村、草なぎの歌とダンスの“掛け合い”、香取から中居の紹介に移行する際のテンポの変化、中居の元に4人が結集し一斉にジャンプしたり、大サビ前にジャケットを脱いでタンクトップ姿になる演出など、中居プロデュースらしいサービス精神とイキの良さに溢れていて、この曲は、基本に忠実なパフォーマンスであればあるほど痺れる。
また、この「FIVE RESPECT」は、発売から8年後の2010年のツアー『We are SMAP!2010 CONCERT』でも披露されている。このDVD発売のタイミングで、演出を担当した香取にどういう経緯でセットリストを決めたのか、演出の裏話などをインタビューしたことがあった。香取は、「過去の曲で、ガシガシ踊れる曲を探していて、“FIVE RESPECT”のメロディーが頭の中にガンガン鳴ってたんだけど、スタッフさんにうっかり『“Five True Love”を用意して』って言っちゃったみたいで(笑)。『香取さん、これです』って聴かせてもらった曲が、『違う! これじゃない!』ってなって、一瞬焦りました」と、失敗談を話してくれた。ツアー前年の2009年、親友の草なぎが飲酒による不祥事で活動を自粛した経緯もあり、5人でのチーム感を発揮できる曲といえば、やはり“FIVEシリーズ”を置いて他になかったのだろう。当時、最新の“FIVEシリーズ”が「FIVE RESPECT」だったのである。
SMAPの5人にしか歌えない、“FIVEシリーズ”
ピンチをチャンスに変え、皆が迷わぬように、拳をあげてきた男たち。たとえ「夜空ノムコウ」が他のミュージシャンにカバーされても、「世界に一つだけの花」がずっとずっと歌い継がれても、試練を乗り越えるごとに生まれたこの“FIVEシリーズ”だけは、SMAPの5人でしか、歌えない。
(文/菊地陽子)
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