ドラマ&映画 カテゴリ
(更新: ORICON NEWS

内村光良インタビュー『真価が問われる?テレビとは異なる“笑い”に挑戦』

『ピーナッツ』『ボクたちの交換日記』に続き3本目の監督作となる『金メダル男』では、監督のみならず原作、脚本、主演の4役を務めた内村光良。“自分にしか撮れない作品を観て映画館で笑ってもらいたい”という内村ワールド全開となった今作への想い、映画監督を目指したきっかけ、昨今の多くの芸人たちが映画を撮る現状についても聞いた。

すべて自分の責任で作った。逃げ場がどこにもない

――今作では原作、脚本、監督、主演と初の4役を努めていらっしゃいますが、かなりハードだったのは?
内村光良そうですね、今回は楽しさと同じ分量の辛さを経験しました(笑)。原作がある場合は言い訳もできますけど、すべて自分で書いているので逃げ場がどこにもないですから。映画が公開されたら、褒められるのも責められるのも全て自分の責任なので、それを覚悟で撮影に臨みました。そのうえ、コメディ作品なので僕の真価が問われるというプレッシャーもありましたね。

――2011年に上演された内村さんのひとり舞台『東京オリンピック生まれの男』がベースになっているんですよね。
内村光良舞台では主人公の秋田泉一が0歳から大人になるまでを僕ひとりで演じましたが、映画ではHey! Say! JUMPの知念侑李くんが若い頃を演じてくれています。時代設定などより具体的に表現することができました。
――もともとは泉一が小学校のかけっこで一等賞をもらったことがきっかけで、あらゆる一等賞を目指す物語ですが、なぜ映画化しようと思ったのでしょうか?
内村光良失敗したぶんだけ成功を掴むことができたり、努力したぶんだけそれに見合う報償なり報酬がもらえるんじゃないかと僕は思っていて。努力し続けること、やり続けることを描きたかったんです。ただ、泉一は変わった人で、ひとつのことを極めるわけではありませんが(笑)。それでもいろいろな一等賞を獲るという1点はブレていないんです。その挑戦していく過程が好きなので、チャレンジしているときが一番活き活きしている。そんなふうに挑戦し続けることの大切さを多くの方に感じ取ってもらえたらいいなと思って、映画化することにしました。

――チャレンジし続ける泉一はすごく魅力的でしたが、そのなかでも文化祭のシーンは一段と輝いて見えました。
内村光良泉一が表現部で“坂本龍馬”をやるシーンは、再び彼が輝く場面ですから、演出にもすごく力が入りました。知念くんが想像以上にすばらしいアクションと切れ味のあるダンスを舞ってくれたので、拍手喝采にふさわしいシーンになったと思います。あと、衣装さんが聖子ちゃんカットのカツラを大勢いるエキストラの数分用意してくれたり(笑)、美術さんなどスタッフ全員一丸となって80年代の文化祭を再現してくれたおかげで良い撮影ができました。

アクションはやりたいけど体が追いつかなくなっている(笑)

――“泉一の自由さに憧れる。演じることで自分の殻を破りたい”とコメントされていましたが、殻は破れたのでしょうか?
内村光良破れたかはわかりませんが、とにかく感情が激しいシーンがたくさんあってしんどかったです。僕が演じる後半パートでは、無人島のシーンやアクションもありましたから、殻を破るというより嵐のように怒濤の撮影をこなしていったという感じでしたね(笑)。

――高い所から落ちるアクションも自らこなしていらっしゃいました。
内村光良もともとアクションは好きで、バラエティでも昔からやっていましたから。ただ、アクションに挑戦したい気持ちはあっても、年齢的なこともありどんどん体が追いつかなくなっています(笑)。
――普段から体は鍛えていらっしゃるんですか?
内村光良週1でトレーナーさんについてもらってトレーニングしています。今回は無人島で暮らすシーンがあったので、引き締まった体にするためのトレーニングをしました。2年半ぐらい前からそのつど演じる役に合わせてコントロールするようにしています。

――監督をやるうえで一番大事にされていることはなんですか?
内村光良先頭に立って旗を振って進んでいくのが監督の役割なので、迷わないように決断力を持つことですね。例えば現場で急な変更があった場合、監督がうじうじ悩んでいたら周りのスタッフが「大丈夫かな?」と不安に思ってしまいます。今回の現場でも、例えば衣装の色のことなどその場で判断を求められることが多かったんです。なので、“迷わない! こっち!”と直感でハッキリ決めるようにしていました。

あなたにおすすめの記事

メニューを閉じる

 を検索