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第2のウド鈴木? “規格外の天然キャラ”で話題のANZEN漫才・みやぞんとは

 競争激化のお笑い界で今、ジワジワと注目度を高めている新人がいる。その名は、お笑いコンビ・ANZEN漫才のボケ担当・みやぞん。タレントの伊集院光が「果てしないバカ」「おもしろ脳」と激賞し、お笑いコンビ・南海キャンディーズの山里亮太も「とんでもなく面白い!!」と両手放しの大絶賛。そのコワモテからは思いもよらない規格外の天然キャラは、どことなく“憎めない天然”ぶりを発揮する事務所の先輩芸人・キャイ〜ンのウド鈴木を彷彿とさせる。

 『世界の果てまでイッテQ!』(日本テレビ系)や『とんねるずのみなさんのおかげでした』(フジテレビ系)などの人気バラエティ番組で確かな爪あとを残すみやぞんと、天然の相方を持つツッコミ担当のあらぽんに話しを聞きつつ、その魅力に迫ってみた。

出川哲朗顔負けの奇跡の展開を呼ぶ“天才的なバカ”

 あらぽんとみやぞんは、幼なじみの2人組。09年11月からANZEN漫才として活動しており、みやぞんがギターをかき鳴らしながら“歌ネタ”を展開していくのが得意のスタイル。お笑いコンビ・どぶろっくの一番弟子で、足立区のあるあるネタを歌詞に込めた自主制作曲「足立区の歌」は、足立区CMグランプリでユーモア賞、ハートフル賞を受賞。15年に開催されたお笑いバトルライブ『登猿門グランドチャンピオン大会』では、見事優勝をおさめている。

 コンビとしての知名度はまだ「君たち誰?」の域を脱し切れない2人だが、ここ最近、みやぞんの天然キャラがバラエティ番組で開花しはじめている。『〜おかげでした』内のコーナー「お笑いイミグレーション」に出演した際は、とんねるずの石橋貴明から「どこの野球部なの?」と聞かれたみやぞんは、「どこの野球部?ですか?」となぜか質問をオウム返し。続いて石橋が、「(高校野球の)東京都大会どこまで行ったの?」と畳み掛けると、「え〜ちょっと分かんないんですよ」と目を白黒…。この“オウム返し”と“ちょっと分かんない”の繰り返しが天丼効果をうみ出し、スタジオは爆笑の渦に。放送後ネット上には、「久しぶりに芸人で笑った!」、「絶対売れると確信した!」などの声が次々と上がり、大いに盛り上がった。
  • いち早くANZEN漫才の面白さを発掘した、南海キャンディーズの山里亮太 (C)ORICON NewS inc.

    いち早くANZEN漫才の面白さを発掘した、南海キャンディーズの山里亮太 (C)ORICON NewS inc.

 「伊集院がパーソナリティを務める『深夜の馬鹿力』(TBSラジオ)によると、みやぞんは小さい頃から野球をやっていたはずなのに、新聞などに記載される野球選手の記号『(遊)→遊撃手=ショートの意』の意味を知らず、“遊び心のある選手”と本気で信じていたそうです(笑)。伊集院がみやぞんのことを度々語っていたことや、兼ねてより山里がSNSで激賞していたことが、『〜おかげでした』や『イッテQ!』、『PON!』(日本テレビ系)、『本能Z』(CBCテレビ)など人気番組に出演するきっかけになったようです。

 その予測不能の天然ぶりはいじり甲斐があり、その流れから生まれる“奇跡の展開”は出川哲朗のリアクション芸や、ウド鈴木の暴走芸に通じるものもある。さらにルックスは無駄にコワモテ。このギャップの魅力もあって着実にファンが増えていっている。今後バラエティで重宝される“新キャラの誕生”と言えるのではないでしょうか」(某エンタメ誌ライター)

“持ってる”みやぞん、事と次第では『イッテQ!』レギュラーの座も?

 『〜おかげでした』収録後、石橋からも「キャラがいい」と賞賛されたというみやぞん。果たして、そのみやぞんとはどんな人物なのか? 相方のあらぽんに直撃すると、「天然は昔から」なのだとか。「例えば友人の母親から『遠慮しないで食べて』と言われたら、本当に遠慮できないタイプ(笑)。実際、知人の母から『いつでも家に泊まっていい』と言われた時に本当に住み着いてしまい、結果的に1ヶ月滞在してブチ切れされた過去もあります(笑)」(あらぽん)

 さらには感覚重視の天才肌。中学から始めたテニスでは、小学時代からの経験者を始めたその日に打ち負かした武勇伝も。得意のギターやピアノに至っては、コードや音楽理論をまったく知らずに弾き始め、当時から音を聞いただけで再現ができたという。「“Em”とかの(ギターの)コードは自分で開発したと思い込んでいた」とみやぞん。「でも試しに正式に学んだら、まるで弾けなくなってしまったんです。僕は自由が好きなんでしょう」と自身を分析してみせた。
  • どことなく“同じニオイ”がする、事務所の先輩・キャイ〜ンのウド鈴木 (C)ORICON NewS inc.

    どことなく“同じニオイ”がする、事務所の先輩・キャイ〜ンのウド鈴木 (C)ORICON NewS inc.

 ちなみに、彼が恩人と語る先輩芸人・ウド鈴木を彷彿とさせるキャラであることに言及すると、みやぞんは「影響は受けていない」と否定。だが、「実姉からウドさんに似ていると言われたことはあった」そうで、あらぽんはそんなみやぞんを、「その頃の彼は、島田紳助さんのようにMCとして会話を回せる人に憧れていて、本来の自分を肯定しづらかったみたいなんです(笑)」と解説した。

 「『イッテQ!』のアメリカのロケ企画に参加した時も、アメリカに行ったっきりで巨大嵐が起こるのを待って撮影するはずが、あまりに待ち時間が長く、別の仕事のため一時帰国した瞬間に嵐が来訪。“トホホな奇跡”を巻き起こし、最高のオチをつけてくれました。この『イッテQ!』は、イモトアヤコなどの逸材を発掘してきた番組。彼がこの番組をきっかけに、日曜のお茶の間の“顔”になる可能性もあるかもしれません」(同ライター)
 突然のプチブレイクに、「街で声を掛けられることも増えた」とみやぞん。今後の目標については「ダウンタウンさんやとんねるずさんなどトップクラスの芸人の下、メインでいじられるお笑い界の“七合目”を目指したい」と胸を張る。彼が今後、大ブレイクするかは“ちょっと分かんない”が、そんな予測不可能なところも、みやぞんらしさと言えるのではないか。

(文:衣輪晋一)

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