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終わらないアイドルブーム、次なる注目グループは?

 今年のオリコン上半期ランキングでも、上位を席巻した女性アイドルグループ。この夏はそんなアイドルたちが多くのフェスに出演し、より幅広い層へとアピールしていきそうだ。一口にアイドルといっても、実に様々な形態のグループが存在する昨今。今、注目すべきグループ、そして今後台頭するグループとは? 日本で一番大規模なアイドルフェス『TOKYO IDOL FESTIVAL』(TIF)の総合プロデューサー・濱田俊也氏に聞いた。☆最新アイドルフェス事情はこちらでCHECK

上半期も席巻、“横ばい”と言われながらも終わらないアイドルブーム

  • 『TOKYO IDOL FESTIVAL 2015』の模様

    『TOKYO IDOL FESTIVAL 2015』の模様

 2016年の上半期の女性アイドルのシングルランキングは、AKB48グループと乃木坂46、欅坂46で上位を独占、モーニング娘。’16らハロー!プロジェクト勢が続いた。『TOKYO IDOL FESTIVAL』(TIF)総合プロデューサー濱田俊也氏は、そんなランキングに対し「強いと感じたグループが数字でも如実に結果を出していますね」と語る。
「48グループさん、坂道シリーズさんはブランド力がすごいうえ、マーケティングをきちんとされているのがわかります。欅坂46さんは乃木坂46さんのノウハウをカスタマイズしながらも曲選びは逆の方向だったり、グループや曲ごとに計算して差分を作られていて」(濱田氏)

 一方、上位勢はここ数年、大枠で変わらないように見えつつ、濱田氏はTIFを運営するなかで、別の盛り上がりも実感するという。
「“アイドルブームもそろそろ横ばいか?”と言われますが、全体としてファンの方の数は増えていると思います。去年のTIFはお客様がパンパンで、今年は日程を2日から3日に増やしました。同じくアイドルフェスの『@JAM EXPO』さんも会場を幕張メッセにしたり、『アイドル横丁』さんも横浜で大きなイベントを2日開催していて、見方は同じようです」(濱田氏)

 確かに大ブレイクまで行かなくても、毎週のTOP10に入るアイドルは増えている。
「今、アイドルは全国で3000組いると言われます。“ファンの数が増えてシーンが盛り上がる”と言われがちですが、“アイドルの数が増えて、お客さんも増えた”ところもあって。アイドルがどんどんカジュアルな存在になり、チケット代なども経済原理が働いて安くなる。市場はまだまだ広がると思います」(濱田氏)

アイドル戦国時代から“妹系”、さらに今年はコラボがトレンド

 上半期ランキングでは欅坂46のほか、ハロプロのこぶしファクトリー、スターダストプロモーションのチームしゃちほこ、伝説的グループの名を継ぐ東京パフォーマンスドールなど新鋭もTOP100入りした。世代交代も進んでいるのだろうか?
「アイドル戦国時代と言われ始めた頃は、みんなフラットでしたが、そのあとに“妹系”が多くなりました。AKB48さんの姉妹グループ、ももいろクローバーZさんの次の私立恵比寿中学さん。ハロプロさんはその流れが伝統ですし。今年は新たに、グループ間コラボが目につきます」(濱田氏)

 実際にTIFにも、でんぱ組.incの藤咲彩音+妄想キャリブレーションの星野にぁのニァピン、夢みるアドレセンスの志田友美+東京女子流の新井ひとみの志田サマー新井サマー、さくら学院のメンバーを含むCiao Smilesらスピンオフグループが出演。これも新しい流れといえそうだ。

フェスをきっかけにブレイクも TIFは“アイドルの博覧会”

 そして毎年、TIFをきっかけに飛躍するアイドルも現れる。昨年はローカルアイドルの大阪☆春夏秋冬が、独自の破天荒なパフォーマンスとリードボーカルMAINAの圧倒的な歌唱力で大評判に。TIF後はライブ動員が3倍になり、東京でのワンマンも成功させた。
「大阪☆春夏秋冬さんのステージを観た方が、関係者さんやタレントさんも含め“すごい”と発信してくれて火がつきました。実は彼女たち、『アイドル横丁』さんからの紹介で出ていただいたんです。TIFはフェス同士で交流しているので、今年は意図的に他の方にご紹介いただいたグループにたくさん出演していただきます」(濱田氏)

 今回の出演者は296組(8月1日現在)。初出演組には、楽曲や演出をセルフプロデュースしてコント風の寸劇も面白い2人組・生ハムと焼うどんなどが名を連ね、地方グループも増えた。新たにブレイクするアイドルも現れそうだ。
「前哨戦を勝ち上がって『メインステージ争奪LIVE』に出演する4組(まねきケチャ、MAPLEZ、生ハムと焼うどん、神宿)は注目度も高いようです。TIFは“アイドルの博覧会”のイメージで始まり、メジャーグループさんにも出ていただいて規模が大きくなった今も、そこは変わりません。たくさんの方に良いアイドルを見つけていただければ」(濱田氏)

 3日開催で7万人を集客し、日本一で、そして世界一でもあるアイドルフェスとして、音楽フェス全体でのベスト10入りを目論む濱田氏。「アイドルシーンが伸びている現状を示せれば」というように、フェスでは今のアイドルシーンの縮図が見えるのかもしれない。
(文/斉藤貴志)

【インフォメーション】
『TOKYO IDOL FESTIVAL 2016』(外部サイト)
8月5日(金)6日(土)7日(日)東京 お台場・青海周辺エリア
▼オリコンも一押し! ブレイク必至の注目グループ▼

神聖かまってちゃんのみさこが率いる! 女子人気も高いサブカルアイドル

  • シングル「夏のOh!バイブス」8月24日発売

    シングル「夏のOh!バイブス」8月24日発売

バンドじゃないもん!
ロックバンド・神聖かまってちゃんの紅一点ドラマー・みさこ(鈴姫みさこ)が2011年に結成。2012年10月にミニアルバム『バンドじゃないもん!』でメジャーデビュー。その後一度インディーに活動の場を移すも、スタイルとメンバーの変遷を重ね、今年5月に「キメマスター!/気持ちだけ参加します。」で再メジャーデビューした。現在は6人編成で、みさこがドラムを叩いて他の5人が歌い踊り、曲によって楽器も弾く。煽り感と中毒性の強い楽曲とパフォーマンスは楽しく、ライブでは初見でも自然に乗せられて会場の一体感も高まる。普通のアイドルでは満足できない人でも、一度見たら忘れられなくなりそうな強烈なグループで、10代女子からの支持も厚いほか、どこかサブカル的な匂いも。8月24日発売の「夏のOh!バイブス」はORANGE RANGEのNAOTOとHIROKIが楽曲提供し、“夏全開、バカ全開”の、さわやかでちょっと間抜けな(?)ロックチューンに。振付を今回もラッキィ池田が担当している。今後も独自の存在感をさらに強めそうだ。
◆メンバー:鈴姫みさこ、恋汐りんご、七星ぐみ、望月みゆ、甘夏ゆず、天照大桃子
◆オフィシャルHP(外部サイト)

メンバーのオタク度高し!? 妄想をポップなオシャレサウンドに乗せて

  • シングル「ちちんぷいぷい♪」発売中

    シングル「ちちんぷいぷい♪」発売中

妄想キャリブレーション
でんぱ組.incを輩出した秋葉原のライブ&バー「ディアステージ」から生まれた6人組。2013年にメンバー3人で結成し、変遷を経て2014年10月から現体制に。最年少の水城夢子以外はアニメ、ゲームなどに入れ込むオタクを自称しているところも面白い。活動では、“夢に向かって妄想する、恋しちゃいそうなアイドル”と打ち出し、ガムシャラで熱量の高いステージ、そしてポップで聴きやすい楽曲も魅力だ。2013年10月に「妄想が止まらない」でデビューし、今年6月1日発売の「ちちんぷいぷい♪」がSony Music Records所属後、第1弾シングルとなった。EDMサウンドに乗せて片想いの女の子の妄想を歌った同曲は、オシャレでノリのいい楽曲の一方で、「ちちんぷいぷい♪」というセリフのギャップも印象的。9月28日発売の第2弾シングル「アンバランスアンブレラ」では、メンバーが作詞家・加藤哉子との共作で作詞を担当。相合傘をテーマに、一途な恋心が等身大で描かれた。デジタル音を基調にしつつ、健気な台詞も入って可愛らしい。
◆メンバー:胡桃沢まひる、桜野羽咲、双葉苗、星野にぁ、雨宮伊織、水城夢子
◆オフィシャルHP(外部サイト)

ルックス抜群のガールズバンド、結成3年で演奏力も成長中!

  • シングル「夏一色」8月24日発売

    シングル「夏一色」8月24日発売

Le Lien
ガールズバンドが増えた昨今だが、ルックスでは随一と言われる16〜18歳の4人組。スターダストプロモーションが初めて手掛けたガルバンで、2013年11月にティーン誌の現役モデルらで結成。バンド名のLe Lien(ルリアン)はフランス語で“絆”の意味だ。モデルだけにそのファッションも注目の的だが、そんな彼女らが演奏力も磨き、2015年年9月には「がんばりDoki」でメジャーデビューを果たした。8月24日発売の3rdシングル「夏一色」では、彼女たちの持ち前の疾走感あるサウンドが全開。ビートの効いたメロディに乗せて夏の恋を歌い、聴けば思わず期待感にワクワクすること必至だ。カップリングには女子バン普及活動として、ギター、ベースなどパートことの練習用インスト音源も収録。各メンバーの演奏をじっくり聴けるのも嬉しい。さらに、8月31日には1stアルバム『ルリアン−Girls band story−』も発売。結成3年の成果を詰め込んだ本作は、同世代が共感できそうな楽曲にあふれている。
◆メンバー:Minami、Shione、Hikari、Karin
◆オフィシャルHP(外部サイト)

可愛いすぎるメンバーが勢ぞろい! 占いもできる魔法アイドル

  • ミニアルバム『MAGiCAL PUNCHLiNE』発売中

    ミニアルバム『MAGiCAL PUNCHLiNE』発売中

マジカル・パンチライン
元アイドリング!!!で、『めざましテレビ』(フジテレビ系)“イマドキガール”ほかテレビでも活躍する佐藤麗奈が、自ら審査に加わりメンバーを選出。2016年2月に結成され、すぐさまアイドルファンの間で「全員可愛すぎ」と話題になるほど、マジパンのビジュアル力は抜群だ(しかも平均15.2歳)。そんな彼女たちのコンセプトは“魔法”。7月20日に発売したデビューミニアルバム『MAGiCAL PUNCHLiNE』では、洋画のファンタジー大作、魔法少女アニメ、ドラゴンが出てくるRPGなど、古今東西の魔法とファンタジーへのオマージュが詰め込まれた。サウンドプロデュースはアニメ『けいおん!』の音楽などを手掛けたTom-H@ck。まさにサントラやアニメ、RPG を思わす縦横無尽な楽曲が光る。また、メンバーは人気占い師のステラ薫子からタロット占いを習得し、占い会イベントも実施したとか。音楽はもちろん、ステージから様々な活動まで、コンセプトを活かし尽くすマジパンがどんな世界を見せてくれるか、毎回楽しみだ。『LARME』モデルでもある佐藤が衣裳デザインにも関わっている。
◆メンバー:佐藤麗奈、沖口優奈、浅野杏奈、小山リーナ、清水ひまわり
◆オフィシャルHP(外部サイト)

専用劇場を持つ和歌山県のご当地アイドル! 真っ直ぐな歌声で地元を応援

  • アルバム『StartLine〜スタートライン〜』発売中

    アルバム『StartLine〜スタートライン〜』発売中

Fun×Fam
和歌山県初のご当地アイドルとして、2011年1月に結成。高3から小5までのメンバーは全員が県出身・在住。なんと、和歌山マリーナシティに専用劇場を持っているFun×Fam 。年間約150回のライブを行っているだけに、すでにステージングやメンバー同士の絆はばっちりだ。「楽しませる」「楽しむ」の“Fun”に、メンバーと和歌山の人をひとつの「家族」とする“Family”から付けられたグループ名も、地域密着型の展開する彼女たちにぴったり。5年半に及ぶ活動のなかでレパートリーはオリジナル・カバー合わせ150曲以上。若さと全力感に溢れるパフォーマンスは清々しく、その象徴的なナンバー「未来Yeah!」で2015年12月にメジャーデビューした。今年6月に1stアルバム『StartLine〜スタートライン〜』をリリースし、タイトル曲が『目指せ甲子園』(テレビ和歌山)のエンディングテーマに。9月7日発売のニューシングル「POWER OF MUSIC」でも、メンバーが心をひとつにした美しいユニゾンを聴かせてくれる。伸びやかでな歌声に感じるのは、まさに“POWER OF MUSIC”。真っ直ぐさがFun×Famの魅力だ。
◆メンバー:笠松実夕、須佐美静奈、北川華月、三浦睦未、浜名祐衣、黒江琉愛、木原佳暖、吉本瑠華、中井優月、神下亜弓、中井葉月、池田胡桃、西辻美緒、溝根あみ、中川美空
◆オフィシャルHP(外部サイト)

★この夏、注目のアイドル特集! 第1弾はこちらでCHECK!!

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