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知英、日本で女優活動に打ち込んだ2年間「ひとりの寂しさもあった…自分に負けちゃいけない」
どんな役が来ても「できない」はない
知英そうですね。(『暗殺教室』の)ビッチ先生みたいに激しい動きはなくて、心のなかで悩んで葛藤している子だったので。悲しいのに笑ったり、自分を隠しているから、いろいろな表情を出せたらと思いました。
――ユキとデートの練習をしていて「今はソヨンだから気がらく」と言われて、泣きそうな顔で唇を噛んだり。
知英そのときは本当にドキドキしました。佐津川(愛美)さんがすごく可愛らしい方だったので、撮影の3日間は本当に恋しちゃった感じだったんです(笑)。こういう女性がいたら、男性は可愛く思うんだろうなと。だから、役に入るのは楽でした。
――演技プランを立てたというより。
知英もちろん「ここでこうしたらいいな」とか考えたりもしましたけど、その場で生まれた感情を一生懸命出そうとしたので、それが自然に現れたと思います。
知英無関心というか、私が感じる日本人の文化は謙遜ですね。人に迷惑をかけないようにしたり。「他人に無関心」というのはそういう一面のこともあるのかなと、私は解釈しました。
――日本で女優活動を始めて、この夏で2年になりますね。ハードルの高い役が多かった印象があります。
知英いろいろな役をやりたいから、今回のような心が男性の役もおもしろそうだと思いました。どんな役が来ても「これはできない」という気持ちはなくて。2年間でいろいろ素晴らしい作品に出演させていただけて、本当にラッキーだと思っています。
――でも、乗り越えなきゃいけないことも多かったのでは?
知英自分に負けちゃいけないと、日本にひとりで来て学びました。自分の人生のなかで、敵は自分自身だと。たとえば「今日は疲れたから台本を読まないで寝ちゃおう」とか「今日のレッスンはちょっとサボりたい」とか、そういう誘惑に負けそうなときもあるけど、選ぶのは自分だし。それまでグループにいたから、ひとりだと寂しさもありましたけど、強くならなきゃいけない。あと、一番がんばったのは日本語ですね。
取材に来てもらえるか不安だった韓国会見
知英台詞の練習をするときは、本当に細かいところまで直しました。イントネーションを頭だけ強くして、後ろは弱めにしゃべったり。最初はすごくストレスでした。「なんで私はできないんだろう?」と思って。本番の直前までスタッフさんが横に来て直してくれていたのが、最近は回数が減って「直すところが少なくなってきた」と言われます。コツをつかんできて、少し楽になりました。
――一方、韓国で凱旋会見もありました。
知英まず取材に来てくれるのか不安でしたし、当日もとても緊張していたんですけど、現場で会場をパッと見たら、たくさんの記者の方々がいらしていて「まだ私に興味を持ってくれていたんだ」ってうれしく思いました。それに、KARAを脱退したころの質問はひとつもなくて、映画のことや日本での活動について聞いてくれて。今がんばっていることを取り上げていただけたことがとてもうれしかったです。
知英まだまだ大丈夫です。でも昔、KARAで活動していたころは毎日ダンスの練習をして、激しく体を動かすことは多かったんですけど、息切れをするようなことはほとんどなかったんです。それが今は、アクションの練習をしたりすると、すぐ息が上がったりしています(笑)。
――今の時点で、将来的に目指すものも考えていますか?
知英いつか賞を獲りたいなと思っています。映画の新人賞とか。夢ですけど。これくらいいろいろな仕事をやってきて、自分にご褒美があったら最高じゃないですか。お芝居を認めてもらえたらうれしいです。
――世界に打って出て、アカデミー賞も狙うぐらいに?
知英それだったら最高ですけど、まず日本や韓国などアジアから徐々に。いろいろ身に付けていきたいと思います。
(文:斉藤貴志/撮り下ろし写真:鈴木一なり)
全員、片想い
“イケメン女子”のソヨン(知英)は、ルームメイトのユキ(佐津川愛美)に惹かれるも、彼女のために男友だちの一(TAKUYA)との仲を取り持とうとする……。
脚本・監督:原桂之介
出演:知英 佐津川愛美 TAKUYA
7月2日(土)より全国公開
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