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ORICON NEWS
若者にも楽曲が浸透……スピッツに再評価の声
Mr.Childrenと共に人気を二分した90年代を代表する“国民的バンド”
スピッツは草野マサムネ、田村明浩らを中心に1987年に結成され、これまでに一度もメンバーチェンジを行うことなく今日まで活動を続けている。初期にはパンク的なアプローチを見せてもいたが、やがてメロディ志向へと移行、ユニークな視点と文学的センスに溢れた草野の歌詞と相まって、メジャーデビュー4年目の1995年に「ロビンソン」でブレイク。ほぼ同時期にメジャーデビューを果たし、前年に「innocent world」のヒットで注目を集めていたMr.Childrenと比較されながらも両者ともに“国民的バンド”への道を駆け上ってきた。
若い世代のアーティストがリスペクト、ジャンル問わずその影響力は広範囲に渡る
また、昨年末に発売された『JUST LIKE HONEY〜「ハチミツ」20th Anniversary Tribute〜』(発売20周年を迎えたスピッツ6枚目のアルバム『ハチミツ』のトリビュート・アルバム)に、赤い公園、ASIAN KUNG-FU GENERATION、indigo la End、9mm Parabellum Bullet、鬼龍院翔(ゴールデンボンバー)、クリープハイプなどの多彩な顔ぶれが参加していることも、スピッツが若い世代のアーティストにリスペクトされ、その影響力が広範囲にわたっていることを示していると考えられるだろう。スピッツの“華”と“毒”、リリカルで柔らかな部分とパンキッシュでとがった部分が絶妙に混ざり合った彼らの音楽は、いろいろなサウンドに携わるミュージシャンにも刺激を与え続けているということだ。
サカナクションやSEKAI NO OWARI、ゲスの極み乙女。といった実力と“アク”の強さが支持を集めている近年のバンドブームにあって、昨年大きな飛躍を遂げたback numberの例に見られるように、王道を行く“歌もの”路線のバンドが逆に衝撃をもってその存在を際立たせるような状況も生まれつつある。スピッツの再評価の高まりは、彼らの本質である“歌もの”の凄さを見せつけるのに絶好のフィールドが構築されているとも言えるだろう。