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『真田丸』でも猛将を熱演 “男気”俳優・藤岡弘、の魅力とは?
「我、未だ完成せず」 絶滅しつつあるアクション俳優の代表格
俳優の道を歩み始めた藤岡は、1971年に放送が開始された『仮面ライダー』(NET系※現テレビ朝日)の主人公・本郷猛役でブレイクすると、映画『日本沈没』(1973年)の主演、大河ドラマ『勝海舟』(1974年)で坂本龍馬役を演じるなど、硬派&アクション俳優として実績を積み重ねていく。また一方で、家庭用ゲーム機・セガサターンのCM(1997年)に「せがた三四郎」として出演するなど、イメージとは異なるコミカルな一面ものぞかせ、藤岡の人気はさらに高まるのだ。
「でもやっぱり、藤岡さんと言えば『仮面ライダー』です。当時夢中になって観てた世代がリスペクトしてるので、とんねるずさんの『とんねるずのみなさんのおかげです』(フジテレビ系)やダウンタウンさんの『ダウンタウンのごっつええ感じ』(同)にも出演して、早くからバラエティ界でもブレイクしていました。それに千葉真一さんや志穂美悦子さんのように、今や絶滅しかけている“アクション俳優”の代表格とも言える存在なのに、少しも偉ぶったところがなく、懐も深い。そこが今でもバラエティで藤岡さんが使われる、使いたい理由なんです」(バラエティ番組制作会社スタッフ)
“武士道”を体現するからこそバラエティで活きる
また、『天才!志村どうぶつ園』(同)で「日本犬の里」を訪問した際には、「僕は犬と仲良しなんだよね〜」と言いながら日本犬を手なずけようとするも、めちゃくちゃ犬に吠えられてしまう……といった姿などが、まったく飾らず素のままなので、好感が持たれているようなのだ。
「藤岡さんは、古きよき日本の“武士道”の姿を自ら体現しようとしている、非常に貴重な俳優です。絶対に人の悪口は言わないし、バラエティで多少“小バカ”にされるような場面があっても、表情を崩さず、いつもニコニコしている。人間としての器が本当に大きい。“男”なのでしょう」(前出・スタッフ)
“武士道”極めた藤岡だからこそベストな配役 『真田丸』の本田忠勝
今では初代ライダー・藤岡のように、アクション俳優として活動する新人は皆無。むしろ固定イメージを付けずに“幅広い演技”を求める傾向にあるようだ。だからこそ、武道家として独自の道を貫き通してきた俳優・藤岡弘の“男気”が光るのだし、最大の魅力なのである。『真田丸』(NHK総合)では、戦国一の武力を持つと言われた徳川家康の家臣・本多忠勝を演じる藤岡。根っからの武人であるからこそ見事なまでに暑苦しく、重厚に演じられるのだろう。ドラマはまだまだ序盤、藤岡演じる本多忠勝の活躍に期待したいところである。