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野村周平インタビュー『自分が変わった2015年の転機―いい意味で適当になった(笑)』
毎日朝から晩までずっとハードな撮影……
野村内藤監督とやると、絶対血まみれになるんですよ! 血のりとかすぐつけるから(笑)。こういうグロいの好きなんだろうなぁって。撮影現場でも、ドギツいシーンを撮っているときほど楽しそうでしたし(笑)。『パズル』で1回やっているから監督のツボもわかりますし、今回撮影前に準備したことは、監督に言われた映画を観たくらいですね。
――ジョン・フォード監督の名作『わが谷は緑なりき』(1941年)ですね。ご覧になって、参考になったことはありましたか?
野村炭坑で暮らす人たちの暮らしぶりも知ることができて。いい映画でしたね。
――タミヤは、光クラブを独裁的に支配するゼラの思想に反発を覚える、健全な少年です。どのように役作りをしたんですか?
野村役をどういうふうに作ったとかはないんですよね。(光クラブの創立メンバーで、幼なじみの)ダフとカネダが死ぬシーンとかは、本当に悲しかったし。そのときそのときで現場を見て、作っていく感じです。
――富士山の近くで撮影されたそうですね?
野村2週間くらい行っていました。長かった! 撮影の内容がけっこうハードだったので……毎日朝から晩までずっと撮影で、廃工場は寒いし、普通の映画よりも残酷なシーンが多いわけですから(苦笑)。ライチに首を絞められるシーンは、ずっと息を止めてて本当に死にそうなくらいだったんですけど、監督に苦しそうに見えないと言われたりも……。でもライチはすばらしい完成度でしたよね! 現場で見たとき、原作に負けないものができたと思いました。
とことん普通でいようと思っていた(笑)
野村漫画をじっくりと読み込みます。漫画に答えが書いてあると思うので。漫画に寄せていく、ということではないんですけど……。実写ですから、どうやっても漫画のなかの人物にはなれないので、そこはある程度、見切りをつけてやっている感じです。
――今回、古屋兎丸さんの原作で、とくに参考になった部分は?
野村やっぱり、ダフ、カネダとの3人の仲のいいシーンとかは漫画を参考にしました。あとはタミヤのバックボーンが描かれていたので、そこはすごく助けられています。
――9人の少年で結成された光クラブ。ゼラ役の古川雄輝さんをはじめ、同世代の俳優が顔を揃える現場の雰囲気はいかがでしたか?
野村同年代がこれだけ集まる作品ってあまりないと思いますし、セッションしたり、みんなで高め合いながら演じていたなっていうのはあります。それぞれ役に入り込んで、キャラが立っていて、みんなすばらしかったと思います。見ていてうらやましかった。僕(が演じたタミヤ)は“普通の人”の役だったので。みんなが際立って、キャラを濃くしてくれたら、逆に僕が目立つなと思ったので、とことん普通でいようと思っていました(笑)。
――クライマックスのゼラとの対決シーンを含め、完成作をどうご覧になりましたか?
野村(古川さん)ハマっていましたね。最初すごくカッコよく登場するのに、後半になるにつれて情けない男になっていくのが見えて。すごくよかったです。ほかのみんなもそれぞれ濃いキャラクターをうまく表現していて、すばらしかった。(カノン役の)中条(あやみ)ちゃんもキレイだったし。ラストシーンとか本当に美しくて!