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永山絢斗 SPECIAL INTERVIEW 心地よくて…楽しくはないけど おもしろい
そんな彼がまた新たな顔を見せてくれるのは
三池崇史監督による本格アクションサスペンス大作『藁の楯 わらのたて』。
撮影現場での葛藤、今の自分に対して思うこと……素顔をのぞかせてくれました!
まだまだ発散できていない
【永山】 なかなか大きな質問ですね(笑)。そうですね、守るものがある、ということが正義につながるのかな……。
──難しいですよね。
【永山】 難しいですね。正義とは何か、から話はちょっとズレるかもしれないですけど、ああいうキャラクター(神箸)で、しかも死と隣り合わせの状況にいるときって、母親のことを思い出すものなんですね。そういうところが、人間っぽいなと思ったんです。ああ、リアルだなって。自分もああいう状況になったら、きっと母親を思い浮かべるんだろうなぁと。
──やっぱりお母さんには弱いですか?
【永山】 弱いです(笑)。この映画じゃないですけど、立て籠もる犯人に警察が「お母さんが……」って説得するシーンがよくあるじゃないですか。もしも自分がそう言われる立場だったら、まあ、出ていくでしょうね。お母さんはナシでしょ!って思うんじゃないかな(笑)。ただ、今回の清丸はそういうありきたりじゃない犯人だからこそ映画としてはおもしろくて。ほんと嫌なヤツです(苦笑)。
──ほんと嫌なヤツではありますが、役者として、清丸みたいな殺人鬼を演じてみたいとも思う?
【永山】 やってみたいです。こういう役がやりたい!という具体的なのものはあまりないけれど、時代劇もそのひとつですし、とにかくいろいろ演じてみたいです。
──いろいろやってみたいということは、それだけ役者業を楽しんでいるということに繋がりますね。
【永山】 繋がっちゃいますね(笑)。楽しくはないんですけど、おもしろいんです。
──というと?
【永山】 撮影中というのは、(演じることが)心地よくはあるんですけど、楽しくはないんです。早くあのシーンを撮り終えたいなとか思うし。でも、クランクアップして家に帰ると、やっぱりまた現場にいたいと思ってしまう。……ってことは、楽しいのか(笑)。
──(笑)のようですね。最後に、この『藁の楯 わらのたて』に出演したことによって得られたものは何ですか?
【永山】 得られたというか、自分のことが分からなくなりました。まだまだ発散できていないことを実感したというか。遊んで得る発散とも違う、お酒を飲んで得る発散とも違う、なんて言うか、現場で発散できるってことが(役者としては当然)一番いいことなんだなとは思うんです。でも、全然発散できていなくて反省ばっかり。それでも、演じることはおもしろいんです。
(文:新谷里映/撮り下ろし写真:逢坂 聡)
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関連リンク
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・『藁の楯 わらのたて』公式サイト