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劇団ひとり『僕は信頼してもらえているのかな?』
僕が監督だとしたらやりたくない(笑)
ひとりまず『ゴッドタン』という番組が好きな人たちに支えられているというのが一番でしょうね。視聴率と比例しないくらいにDVDが売れたり、大きな会場でイベントをやらせてもらったり、映画に発展したり。すごく好きでいてくれる人たちがたくさん観に来てくれました。“こんな映画観たことない”というところがキャッチーだったのではないでしょうか。
――ひとりさんは監督業もされていますけれど、制作サイドとしてはどうご覧になっていますか?
ひとりすごくおもしろいと思います。僕が知る限り、主演以外は台本があって主役だけがアドリブで対応するという映画はないですからね。それを生み出したのはすばらしいことだと思います。ただ、僕が監督だとしたら不安で仕方がないですよ。本番に入ったら主演に任せるしかなくて、本当に一発勝負。たとえば1テイク撮り終えて“もういちど○○ってセリフもらえますか?”とか一切できないんです。だから……僕が監督だとしたらやりたくないです(笑)。よっぽどの信頼関係がないと成立させられないと思います。そういう意味では僕は信頼してもらえているのかな?……と思うとありがたいです。このチームはもう8年くらいのつき合いになりますから、しっかりとしたキャスト、スタッフの信頼関係ができあがっていますね。
――映画、おもしろかったです。予想のできない展開に引き込まれました。とくにひとりさんのセリフ回しが、よっぽどの映画おたくというか熟知しているというか、なにかの映画で聞いたことがあるような言葉が多くて笑えましたよ(笑)。
ひとり映画は大好きですしよく観ていますけれど、劇中では僕も自分で言いながら“どっかで聞いたことのあるセリフだな”とは思っています。ただ、何の映画だったかは思い出せないんですよね。自分の引き出しのなかにセリフがたくさん入っているんで。そこから瞬間的に引き出しているのかな。
『キス我慢選手権』初期と現在の違いは…
ひとり台本のない僕は、流れに自分を合わせているつもりです。『キス我慢選手権』は、初期の頃は僕が好き勝手なことをやって周りが合わせるというシステムだったんですよ。本来それが正しいはずなのですが、なぜか途中から物語がどんどん発展し始めて、僕が物語に合わせるというスタンスに変わってしまって。
――(笑)。
ひとりだから僕としてはなるべく脱線しないように、どうすればいいかわからないときは、何も言わないようにしています。もし方向を間違えば、物語が破たんしちゃうかもしれないから。
――(笑)言われてみれば、今作のなかでも「省吾くん、○○したほうがいいわよ」とか、他の演者さんに促されるシーンもありましたね。
ひとりそうそう。演出意図がわからないときは、周りの方がそれとなく進めてくれるんです。だからキャスティングもそれを意識してやっているみたいです。誰を横に置けば、劇団ひとりが脱線しそうになったときに戻してくれるのかっていうのを。前回でいうと、岩井秀人さんがその役だったんですけれども、今回は安井順平さんというもともと芸人で僕が昔から知っている方で、彼だったら信頼関係もあるということでキャスティングされたようです。
――そういう意味で、クライマックスシーンはおもしろすぎました(笑)。
ひとりあれは……今までは本当にいちどもなかった、最大のミスです。
――(笑)!
ひとりまさか映画のなかであんなミスを犯してしまうとは。一番やっちゃいけないミスでしたよ。
―― 一番笑えました。
ひとりでもそこで終わらなかったのが、僕も一番ビックリしました。
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ゴッドタン キス我慢選手権 THE MOVIE2 サイキック・ラブ
制服姿の劇団ひとりが、ある場所へと連れていかれアイマスクを外すと、そこは階段の踊り場。ボロボロの制服を身に纏った女子高生・亜衣(上原亜衣)に導かれるままさらに進むと、そこは血まみれの人たちが倒れている屋上だった。戸惑うひとりに順平(安井順平)が「省吾、逃げろ!」と声をかけるが、仮面をつけた男に操られた亜衣の超能力にコントロールされ、体が動かない。
そして省吾は殺されて命を落とす。物語冒頭でいきなり主人公が死ぬという「キス我慢」史上、もっとも謎に包まれたオープニングに、ウォッチングルームのMC 陣も惑いを隠せない――。
出演:川島省吾
おぎやはぎ バナナマン/福士誠治 中尾明慶 柄本時生 安井順平
上原亜衣 小島みなみ 白石茉莉奈 松丸友紀 三四郎 東京03 深水元基
マキタスポーツ 入江雅人 戸次重幸 近藤芳正 伊藤英明
2015年10月17日(金)公開 【公式サイト】
(C)2014「キス我慢選手権 THE MOVIE2」製作委員会
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