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ORICON NEWS
夏まゆみ『ナイナイらとの出会いで指導者として覚醒』
ヤンキー風の若い子に「夏じゃねえか!」って絡まれて(笑)
夏まゆみアハハハハ! やっぱりそうですよね(笑)。“怖い先生”として存在する方がテレビ的にはいいんでしょうし。『アサヤン』でも実はそこまで怒ってはいないんですよ。ただ当時は「そこで怒って下さい! そこで泣かして下さい!!」というのがあったので…まぁ、頑張りましたよ(笑)。
――頑張って怒っていたと(笑)。
夏当時は辛かったですよ〜。普通に居酒屋とかでお酒を飲んでいると、ヤンキー風の若い子たちが「あ、夏じゃねえか!」って言いながら突っかかってきたり。
――うわ〜。
夏エキサイティングな日々でした(笑)。
――そんな夏先生がこのたび自著『エースと呼ばれる人は何をしているのか』を出版されました。自身の経験から結論付けた“エース”と“センター”の明確な違い、誰にでも当てはまる実生活での“生きるヒント”が書かれていて非常に面白かったです。
夏ありがとうございます! 今回の作品で何が言いたかったかというと、誰でも“エース”になれるんです。じゃあ、どうしたらエースになれるか? ということを多くの悩める人達に伝えたかったんです。
――現状に悩んでいる人の多くが“エース”と“センター”という意味を同意語として捉えている傾向が強いと感じたんですね。
夏そうなんです。でも、それは違うんですよっていうことをハッキリと言いたかった。君だってエースになれるということを、私が経験してきた具体的な事例で伝えたかったんです。一番重要なのはいかに自分が輝ける場所を見つけることが出来るかなんですね。
ナイナイと再会した時は…号泣しましたね
夏そうですね。あの時はホントに辛かったですね(しみじみ)。でも、あの経験があったから今があるし、私を振付師として最も成長させてくれたのが天然素材のメンバーとの出会いなので。
――何年か前に『めちゃイケ』でナイナイさんが夏先生に謝りに行く企画がありましよね? あれは感動しましたよ!
夏お互いの妙な距離感もなくなって、私も号泣しちゃって。実はつい先日も、あるバラエティ番組のリズム感査定で審査をする仕事があったんですけど、そのゲストにFUJIWARAの藤モン(藤本敏史)が出演したんですよ。そしたら「俺は夏先生の教え子やから、夏先生に恥じかかせられへん!!」とか言ってて(笑)。
――若手の頃はあれだけ反抗してたくせに(笑)。
夏そうなんですよ! でも、凄い頑張ってくれて、また嬉し泣きしちゃいましたね(笑)。
――今回の著書では“言葉の力”の重要性を説いていますが、如何に振り向かせるか?如何に興味を持たせるか?という部分で、改めて言葉は重要なファクターなんだなって感じました。
夏私自身も若手の頃なんかは、自分の言葉に説得力はなかったと思います。現に、天然素材のメンバーにもいいようにあしらわれてきましたし(笑)。自分はダンスの振付を生業としてきて、幸か不幸かダンス経験がない人ばかりを担当してきたんです。天然素材はもちろんですし、モーニング娘。もAKB48もほとんどがダンス未経験者ばかりだった。
――まさにゼロからのスタートなんですね。
夏私はダンスのスキルを教えていたワケではないんです。ダンスって音楽に合わせてかっこいいステップを踏むことだけではなくて、生命力を表す最善のコミュニケーションツールというのが私の持論なので。でも、その考えに至ったのは、踊れない子たちを踊らせることが出来たからなんです。それこそ天然素材だと、ホントにダンス未経験者で、ましてやダンスを毛嫌いしている人たちだったので、いかに楽しくさせるか?いかにダンスを好きになってもらうか? というところから入ったんですけど……最初は全然好きになってくれなくて(笑)。
彼らを指導するには“男”になって怒らせるしかなかった
夏当時、私は20代後半で、その時はまだ怖いイメージもなく(笑)。ダンスを毛嫌いしている人を振り向かせるために何をしたかというと、私は男になったんです! ちょっと……詳しく聞いてもらえますか?
――どうしたんですか、改まって(笑)。
夏当時は私、結っっ構セクシーだったんですよ! もうブイブイ言わせてたんです!!
――でしょうねぇ〜。
夏で、稽古の時に私が開脚とかをやると、天素のメンバーが「フ〜!なっちゃんセクシーや〜ん!!」とか言ってくるんですよ。
――ムカつきますね〜(笑)。
夏最初は途方にくれました(泣)とにかく彼らは踊らないための口実作りを沢山してくるんです。だから、そこで私が赤面しながら「もうヤダ〜」って言うのは彼らの思うツボなので。こうなったら男になるしかない!って。
――彼らと会う時は女性であることを捨てたんですね。
夏良いパフォーマンスを舞台でやってくれるには、私も自分自身を捨てて、嫌われてもいいから闘わなくちゃいけないって思ったんです。だから彼らをとことん怒らせた。一度、その怒りのエネルギーがパフォーマンスに凄く活きたのを見て、とことん行こう!って。
――でも、それって精神的にかなりシンドイですよね。人間、やっぱり好かれたいですから。
夏そうですねぇ(しみじみ)。振付師を生業としていて、一番報われる瞬間は“両想い”になったときなんです。それは何時も嫌われるようなことをしているから。それこそ、藤モンとバラエティ番組で再会した時に「夏先生に恥かかせられない!」って言ってくれて、ようやく“両想い”になれた気がした。ナイナイについても、『めちゃイケ!』の企画で会いに来てくれて報われたんです。もうね、報われるまでは時間が掛かり過ぎるというか(笑)。
――だから番組でナイナイと再会した時、その反動で号泣しちゃったんですよね。ずっと押しこめてた“乙女な”夏先生が出てしまった。
夏そうですね…(ちょっぴり涙目)。
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Infomation
『エースと呼ばれる人は何をしているのか』(サンマーク出版)発売中。
≪目次≫
・なぜ私は前田敦子を合格させたのか?
・眠っている「底力くん」に会いに行きなさい
・一流の人ほど休憩時間の使い方が一級品など。
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