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(更新: ORICON NEWS

上戸彩 『心の余裕が必要』

2012年に公開され、興行収入59.8億円の大ヒットを記録。空前の“テルマエ”ブームを巻き起こした映画の続編『テルマエ・ロマエII』が公開された。前作に引き続き、主人公の古代ローマ人・ルシウス(阿部寛)に、浴場建設のヒントを与える漫画家志望の日本人・山越真実を演じた上戸彩が、本作への想いを赤裸々に語る。

やっと同じ目線に立てた

――待望の続編ですね?
上戸一作目は探りさぐりやっていたので、不安の方が大きかったんです。まさかあんなにヒットするとも思っていなかったので、びっくりしました。海外の映画祭にも行けましたし、多くの方に観てもらえたことが自信になりました。

――前作の公開は2012年4月。東日本大震災の余韻が冷めやらぬ人々の心を、スクリーンいっぱいに広がるスケールの大きな笑いで、じんわりと温めてくれました。
上戸私が演じた真実は福島出身の女の子だったこともあって、震災直後の撮影ではなかなか気持ちが落ち着かなくて。でも、この映画が、日本中に笑いがあふれたきっかけのひとつになっていたとしたらうれしいですね。『テルマエ』って「映画観たよ、おもしろかった」のひと言では終わらない。「あのシーンが好きだった」「あそこもおもしろかった」って、話が止まらない(笑)。本当に愛されている作品だと思います。『II』が決まったときも「待ってました!」とたくさんの方から声をかけられました。

――原作からさらにオリジナル度が増した『II』では、真実にも原作者のエッセンスが加わるなど、コメディエンヌとしての難易度がさらに上がったのでは?
上戸真実は自分からおもしろいことをやるわけではなくて、周囲のおもしろい状況を受ける芝居なので、心の余裕が必要な役というのか。台本に集中できて、スケジュールにもゆとりのある映画の現場(環境)だからこそ、楽しくお芝居ができました。樽風呂のシーンのいか八朗さんのアドリブには和みましたね(笑)。

――真実のラテン語が上達し(!)、ルシウスとの関係も前作より深化しましたね。
上戸原作に描かれていないぶん、前作のときには必死で役に近づく努力が必要でしたが、今回は自然に真実でいることができました。ラテン語のセリフの多さには苦労しましたけど(苦笑)。ルシウスとの関係も、前作では真実が一方的にルシウスを追いかける立場でしたが、『II』では普通に会話もできるようになり、やっと同じ目線に立てたというのか。私自身も、前作は阿部さんと10年ぶりに共演できたという思いが強かったのですが、今作では阿部さんに対する自分としてではなく、ルシウスに対する真実として存在することができました。それは大きな変化でしたね。クライマックスの夕陽のシーンで「ワンカットの長回しで撮ろう」と言ってくださった監督の気持ちもうれしかった。前作があってこその『II』なんだと改めて感じました。

初めての混浴は心地よかった(笑)

――そして今回は、ルシウスとの混浴シーンもあります!
上戸混浴は初めてだったんですけど、イメージしていたようないやらしい空間ではなく、本当に心地よかったです(笑)。このシーンの撮影でお邪魔した、法師温泉「長寿館」(群馬県利根郡)は、まるで化粧水に浸かっているようなトロトロのお湯がなめらかで。木の香りに包まれた雰囲気もよくて、ずっと入っていたいと思いました。今回は背中を見せるので“絶対に筋トレしよう!”と思って、撮影地のブルガリアにもスニーカーを持って行っていたんです。でもジムに行くと、必ず阿部さんや北村一輝さんがいて、ランニングマシンは1台しかなかったので、結局2回くらいしか走らなかった(笑)。そのぶんホテルで長風呂して、たくさん汗をかきました。

――今回は、ブルガリアの首都ソフィアで約1ヶ月間にわたる大掛かりなロケ撮影が行われたんですよね?
上戸ハリウッド映画級の素晴らしいセットには驚きました。あんなセットを見たら、私なら責任の重さに心がへし折れてしまいそうですが、阿部さんはいつもどっしりと構えていて! 阿部さんの存在が真ん中にあったおかげで、10代の頃のようにのびのびと撮影を楽しむことができました。(セットのひとつの)コロッセオが日に日に完成していく様子を記念写真を撮ったり、待ち時間をキャストのみなさんと一緒に、テントのなかで過ごしたり。ドラマとはまた違った、映画ならではの時間の流れのなかで、作品を作り上げていく楽しさを再発見することができました。

――完成作をご覧になって、とくにお好きなシーンを挙げるなら?
上戸ルシウスがウォシュレットを体験するシーンは最高でしたね(笑)。内容もセットも、阿部さんの肉体美も、すべてがパワーアップしていて、ファンの期待を裏切らない作品になっていると思います! ルシウスの魅力はもちろんですが、今回はローマ皇帝の息子ケイオニウスを演じた北村さんも本当にカッコいい!! エンドロールでは、北島三郎さんの歌う『与作』が流れて、まさかのニホンザルの登場と、最後の最後まで席を立たずに楽しめる映画です。あのサルの何ともいえない表情は……たまりません!!!
(文:石村加奈/撮り下ろし写真:原田宗孝)
StyList:aKemi haRa
衣装:Banner Barrett / Banner Barrett 新宿ルミネ

テルマエ・ロマエII

 斬新なテルマエ(浴場)を作ったことで一躍人気者になった古代ローマの浴場設計技師ルシウス(阿部寛)。しかしコロッセオにグラディエイターを癒すテルマエ建設を命じられ、またまたアイディアに悩みまくり、再び現代日本へタイムスリップしてしまう(風呂限定)。

 そこで風呂専門雑誌のライターに転向していた真実(まみ)(上戸彩)ら「平たい顔族(=日本人)」との再会も束の間、平和推進派のハドリアヌス帝と武力行使派の元老院の対立に巻き込まれていく。果たしてルシウスは、日本の風呂文化によって、ローマ帝国を二分する危機を救うことができるのか――!?

監督:武内英樹
出演者:阿部寛 上戸彩 北村一輝 竹内力 宍戸開
【公式サイト】
2014年4月26日(土)全国東宝系にてロードショー
(C)2014「テルマエ・ロマエII」製作委員会

関連リンク

上戸彩 撮り下ろし☆PHOTO GALLERY☆
『テルマエ・ロマエII』公式サイト

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