「中途半端なものは届けたくない」、そんな強い想いのもと作られた作品
すでにTVスポットなどでチェックした人も多いと思うが、女優・黒木メイサが4/8、アルバム『hellcat』でCDデビューした。
そのアルバムがすごいことになっている。
女優がCDを出すというと、どうしても「ついで」とか「片手間」ということを言われがちで、実際、そういうパターンが多々あったことは確かだ。その印象が強いから、マジメに取り組んでいる人までもが色眼鏡で見られ、迷惑を被ってしまうのだ。
でも、黒木メイサに関しては、どうやら様子が違う。
彼女は、小さい頃からヒップホップ、R&Bを聴き、ジャネット・ジャクソンの歌とパフォーマンスにショックを受け、ダンスに取り組むようになったという。10才のときだ。だから彼女がCDデビューするというのは必然で、個人的には黒木メイサという名前が世に出るきっかけとなったのが、たまたま女優としてであり、ただ順番が違っただけなんじゃないかと思っている。
それほど、この作品はショックだったし、PVも同様に目から鱗だし、その才能に驚かされる。
「とにかく踊れる曲、踊れるアルバムを作りたかった」
というように、収録されている8曲は全てダンスチューンで、甘いバラードは一曲もなし。曲の良し悪しの判断基準が、彼女の場合は踊れるかどうかなのだ。
「女優は洋服を着てるイメージ。歌手は洋服を着ていないイメージ」
堂々とそう発言する彼女は、とにかく中途半端なことが嫌いだ。「芝居は自分で思わないことも言うけど、歌では思わないことは言いたくない。作られたものに乗っかるんじゃなくて、自分の思いを反映したものを作りたいなって強く思いました」。
演じるのが女優、でもミュージシャン黒木メイサは全く演じていない。
感じていることをストレートに出した詞を、攻撃的なリズムに乗せ、投げかけてくる。全編、リアルな黒木メイサの心の叫びだ。自分で詞は書いていないが、彼女は思いの丈を包み隠さず全てスタッフに話し、詞を完成させた。詞の世界観には、アグレッシヴで、白黒ハッキリさせる、きっぱりとした、そんな女性像が浮びあがってくるが、これが黒木メイサ自身だ。だから言葉は全て黒木メイサの主張なのだ。
インタビューで実際に彼女と向かい合ったが、その意志の強さが目ヂカラになって現れていた。グイグイ引き付けられる、エネルギーとオーラを感じさせられた。この“感じ”が発言、詞、曲、そしてPVにも共通して感じられる。本当の彼女の“雰囲気”と、今回のクリエイティブは全てがつながっている。
まるで映画のように凝った作りで、美しい映像のPVにもクール・ビューティで清楚なあの女優のイメージはない。挑発的で、大胆で、セクシーでありながら、でも凛とした佇まいだけは失っていないところはさすがだ。
8曲のダンスチューンと、3曲のPVが収録されているデビューアルバム『hellcat』、音楽と本気で向き合っている黒木メイサの姿勢と想いとが、強く伝わってくる。
黒木メイサ
■黒木メイサ、アンジーを手本にするも14歳役の自分に苦笑い(08年12月04日)
⇒ 『編集長の目っ!!』過去記事一覧ページ
すでにTVスポットなどでチェックした人も多いと思うが、女優・黒木メイサが4/8、アルバム『hellcat』でCDデビューした。
そのアルバムがすごいことになっている。
女優がCDを出すというと、どうしても「ついで」とか「片手間」ということを言われがちで、実際、そういうパターンが多々あったことは確かだ。その印象が強いから、マジメに取り組んでいる人までもが色眼鏡で見られ、迷惑を被ってしまうのだ。
でも、黒木メイサに関しては、どうやら様子が違う。
彼女は、小さい頃からヒップホップ、R&Bを聴き、ジャネット・ジャクソンの歌とパフォーマンスにショックを受け、ダンスに取り組むようになったという。10才のときだ。だから彼女がCDデビューするというのは必然で、個人的には黒木メイサという名前が世に出るきっかけとなったのが、たまたま女優としてであり、ただ順番が違っただけなんじゃないかと思っている。
それほど、この作品はショックだったし、PVも同様に目から鱗だし、その才能に驚かされる。
「とにかく踊れる曲、踊れるアルバムを作りたかった」
というように、収録されている8曲は全てダンスチューンで、甘いバラードは一曲もなし。曲の良し悪しの判断基準が、彼女の場合は踊れるかどうかなのだ。
「女優は洋服を着てるイメージ。歌手は洋服を着ていないイメージ」
堂々とそう発言する彼女は、とにかく中途半端なことが嫌いだ。「芝居は自分で思わないことも言うけど、歌では思わないことは言いたくない。作られたものに乗っかるんじゃなくて、自分の思いを反映したものを作りたいなって強く思いました」。
演じるのが女優、でもミュージシャン黒木メイサは全く演じていない。
感じていることをストレートに出した詞を、攻撃的なリズムに乗せ、投げかけてくる。全編、リアルな黒木メイサの心の叫びだ。自分で詞は書いていないが、彼女は思いの丈を包み隠さず全てスタッフに話し、詞を完成させた。詞の世界観には、アグレッシヴで、白黒ハッキリさせる、きっぱりとした、そんな女性像が浮びあがってくるが、これが黒木メイサ自身だ。だから言葉は全て黒木メイサの主張なのだ。
インタビューで実際に彼女と向かい合ったが、その意志の強さが目ヂカラになって現れていた。グイグイ引き付けられる、エネルギーとオーラを感じさせられた。この“感じ”が発言、詞、曲、そしてPVにも共通して感じられる。本当の彼女の“雰囲気”と、今回のクリエイティブは全てがつながっている。
まるで映画のように凝った作りで、美しい映像のPVにもクール・ビューティで清楚なあの女優のイメージはない。挑発的で、大胆で、セクシーでありながら、でも凛とした佇まいだけは失っていないところはさすがだ。
8曲のダンスチューンと、3曲のPVが収録されているデビューアルバム『hellcat』、音楽と本気で向き合っている黒木メイサの姿勢と想いとが、強く伝わってくる。
黒木メイサ
■黒木メイサ、アンジーを手本にするも14歳役の自分に苦笑い(08年12月04日)
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2009/04/08