Utadaは、2004年アルバム『EXODUS』を引っさげ、英語圏マーケットへ打って出たが、決して満足できる結果ではなかった。当時のことを本人は「『EXODUS』での私はすごく自信が欠落していた。力み過ぎていて、自然じゃなかった。でも『This is The One』では熟成していて、より自由で、かつ澱みなく湧き出る自信がある」と語っている。
作詞・作曲を手がけ、シンガーかつプロデューサーでもある彼女の言葉だけに、納得せざるを得ない。当時の自分の精神状態、モチベーションを、今俯瞰で、しかも冷静に見ることができている彼女が作ったニューアルバムこそ、本来の自分の姿を色濃く投影でき、実力も発揮できたということだろう。だからこそ、Utadaとしてのデビュー作は、この『This is The One』と考えた方がいいのかもしれない。