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2012年度NHK大河ドラマは『平清盛』 40年ぶり主人公で新時代のヒーロー像打ち出し

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 NHKは4日、現在放送中の『龍馬伝』と来年の『江〜姫たちの戦国〜』に続く2012年度の大河ドラマを『平清盛』と発表した。脚本家・藤本有紀によるオリジナル作品で「『平家物語』ではアンチヒーローとして描かれていた男に、新たな光をあて、歴史絵巻から解放された、躍動感とエネルギーにあふれる男」として描く。

会見に出席した(左から)チーフディレクター・柴田岳志氏、チーフプロデューサー・磯智明氏 (C)ORICON DD inc. 

会見に出席した(左から)チーフディレクター・柴田岳志氏、チーフプロデューサー・磯智明氏 (C)ORICON DD inc. 

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 織田信長の400年前、坂本龍馬の700年前、既に世界に目を向けた男がいた――。平安末期に生まれた平清盛(1118年-1181年)は、本当の親を知らないまま、武士の新興勢力・平氏のもとで育てられる。養父・忠盛とともに海賊退治に繰り出し、瀬戸内の海賊を束ね、人心を掌握しやがて日本の覇者となると「貿易こそがこの国の豊かになる道」だと説いて中国との交易で巨万の富を築いていく。しかし急激な変化は人々の反感を買い、平家は源氏との対立によりその夢は海の藻屑と儚く消える。

 今回が大河ドラマ初執筆となる藤本は「個性的で魅力的な人々の織りなす壮大な群像劇を、一年の長きにわたって物語ることができる。こんな幸せなことはありません」と心踊らせ、「いま私の頭の中では、極悪非道の独裁者ではなく、『無頼の高平太』と呼ばれるやんちゃな清盛、海賊討伐に奮闘する血気さかんな清盛、北面の武士として活躍する若き清盛が、悩み苦しみながらも青春を謳歌し、夢に向かって駆け回っています」と新たな清盛像を作り上げる。

 制作にあたりチーフプロデューサー・磯智明氏は、誕生から半世紀を経た大河ドラマのテーマを「挑戦」とした。その題材として、同じように挑戦し続けた清盛を選んだ磯氏は「清盛は平安貴族による政治体制を壊し、初めて武士による世の中を作ります。家柄や血筋がものを言う平安時代に、実力で栄華を勝ち取り、新たな時代を切り開いたのです。まさに実力社会、武士の世の到来を告げた男」として、悪役のイメージの強い清盛にまったく別の角度からスポットを当てる。

 キャスティングについて磯氏は、同日行われた会見で「今、手をつけているところ。清盛は新たに切り開いていった人間なので、ナイーブな人間よりも力強くて、時代に向き合ってくキャラクター像かなと思っている。(その他のキャストも)貴族や武士、いろんなキャラクターが出てくるので、わかりやすさを出すとなると、数年の大河とは違ったカラーになるかなと思う。(主役は)ある年代にまで入ったら1人で演じてもらいたい」と構想を語った。

 演出を手掛けるチーフディレクター・柴田岳志氏も「平清盛は瀬戸内の海賊王だったのか!と思った瞬間、次のイメージが浮かんだ。ジャンク船の先端で、太刀を担いで仁王立ちとなる清盛の勇姿。海賊どもをひきいて颯爽と海を渡る若き暴れん坊――。そんな活力ある、はじけた平清盛を描けたら、どんなに最高だろうか。そんな清盛、今まで見たことがなかった」と期待を込める。

 これまでに清盛が登場した大河ドラマは『源義経』(1966年 主演・尾上菊之助)、『草燃える』(1979年 主演・石坂浩二)、『義経』(2005年 主演・滝沢秀明)で、清盛の主人公は『新・平家物語』(1972年 主演・仲代達矢/原作・吉川英治)以来40年ぶり。1963年の大河スタート以来ちょうど50年目を迎える節目(作品としては51作目)でもあり、豪華キャストが期待される。来年8月、クランクイン予定。

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