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“銀熊賞”寺島しのぶ、日本での評判に苦言「ショックだった」

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 東京国立近代美術館で開催される映画祭『第32回ぴあフィルムフェスティバル(以下PFF)』の前夜祭が15日、同所で行われ、先行上映された映画『キャタピラー』の主演女優・寺島しのぶ、俳優・大西伸満、若松孝二監督が舞台あいさつした。同作で寺島はベルリン国際映画祭<コンベンション部門>の最優秀女優賞にあたる銀熊賞を獲得。海外で高い評価を得た寺島だが、日本で騒がれるのは「“やれ脱いだ”だったり、“また脱いでるんですか?”という声。ショックだった」とぶちまけた。「海外と日本で、こんなにも観方が違うんですね」と海外との温度差に寂しげな表情を浮かべていた。

映画『キャタピラー』舞台あいさつ&トークショーに“銀熊賞”のトロフィーを持って登壇した寺島しのぶ (C)ORICON DD inc. 

映画『キャタピラー』舞台あいさつ&トークショーに“銀熊賞”のトロフィーを持って登壇した寺島しのぶ (C)ORICON DD inc. 

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 同作は、戦時中の1943年の日本を舞台に、戦地で両腕両脚を失った帰還兵・黒川久蔵(大西)と、その妻・シゲ子(寺島)の生活を通して、「正義のための戦争が、どこにあるのか!」と問う反戦映画。

若松監督はシゲ子役のキャスティングで、「皮膚まで芝居が出来る女優」として寺島の出演を熱望したという。寺島もまた「原作を読んだときに、文字以外の余白の部分がすごく強くて、そこを役者は演じなきゃ…と思ったら、いてもたってもいられなくなった」と出演に迷いがなかったことを強調。夫への献身を「お国のため」と強いられる妻の苦悩と悲哀を、性愛場面を含めて繊細に演じきった寺島を、若松監督は「普通の俳優さんじゃできないですよ」と褒めたたえた。

 寺島は海外で「このような勇気のある日本の戦争映画は初めてだ」と評価されたことを紹介し、「戦争の怖さは、日本より世界の人たちの方が知っているのでは」とコメント。若松監督も「最近のイケメンが出ている映画なんて、何のもんにもならない」とバッサリ切り捨て、「戦争はただの人殺しである、正義の戦争なんかない、この映画を見てわかって欲しい」と訴えた。

 本映画祭のメインプログラムでは、世界最大規模の自主制作映画のコンペティションを実施。今年は527本もの応募作品の中から、厳選された16本の入選作品がお披露目される。映画『キャタピラー』は、8月14日(土)より、東京・テアトル新宿、ヒューマントラストシネマ有楽町ほかにて公開。

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  • 映画『キャタピラー』舞台あいさつ&トークショーに“銀熊賞”のトロフィーを持って登壇した寺島しのぶ (C)ORICON DD inc. 
  • 映画『キャタピラー』舞台あいさつ&トークショーに出席した若松孝二監督 (C)ORICON DD inc. 
  • 映画『キャタピラー』舞台あいさつ&トークショーに出席した(左から)若松孝二監督、寺島しのぶ、大西信満 (C)ORICON DD inc. 
  • 映画『キャタピラー』舞台あいさつ&トークショーに出席した大西信満 (C)ORICON DD inc. 
  • 映画『キャタピラー』舞台あいさつ&トークショーに出席した(左から)若松孝二監督、寺島しのぶ、大西信満 (C)ORICON DD inc. 

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