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現職の医師・大鐘稔彦氏が2007年に発表した医療小説『孤高のメス』が映画化され、主演の堤真一、成島出監督らが26日、都内で記者会見を行った。堤は生体肝移植や肝切除の手術に実際に立ち会い、「オペ室の雰囲気、手術の手順などを教わった。医大生が使う血管の縫い方を練習するキットを家に持ち帰り、練習していました」と話し、映画の最大の見せ場となる手術シーンに自信をのぞかせた。
原作の小説は医師不足、手術ミス、臓器移植、地域医療等、現代の医療制度のタブーを扱った内容が話題を呼んだ。映画化を引き受けたのは、自身も身近な人を医療ミスとも言える状況で失くしている成島出監督。“患者を救う”という当たり前の行為の前にたちはだかる諸問題と真摯に向き合う主人公の医師・当麻鉄彦を堤が演じる。
堤は「タイトルは“孤高”だが、手術はチームワークだと思った。俳優をやっていて孤独を感じることもあるが、撮影現場にいけばほかのキャスト、スタッフとのチームワークで作品ができる。似ている部分がある」と共感して役作りに励んだという。
看護師・中村浪子を演じる夏川結衣も「(手術に携わる医師や看護師が)一人としてリズムを乱すことなく(チームとして)機能することで、命がつながっていく瞬間を目の当たりにし、心して演じなければ失礼だと思った」と決意して撮影に臨んだことを明かした。
また劇中で堤演じる当麻が、手術中に好んで都はるみのヒット曲をかけるという原作にはない演出について話が及ぶと、堤は「家でも都さんの曲を聴きながら結紮(けっさつ)の練習などをしていました。こぶしのところで力が入る。パワフルだし、素晴らしい方からは力もらえるんだなと思いました」。すると夏川が「石川さゆりさんの方が好きとか言ってませんでした?」と横やりを入れ、「言ってた…」と白状した堤が笑ってごまかす場面もあった。
会見には共演の吉沢悠、中越典子、平田満も出席。その後、同所では一般招待の試写会が行われ、上映前に原作者の大鐘氏、イメージソング「待ち合わせ」を歌うシンガー・ソングライダーの馬場俊英も駆けつけて、ヒット祈願の舞台あいさつが行われた。
イメージソングについて馬場が「別れは辛く悲しいものだけど、乗り越えた向こうでいつでもあなたを感じることができるようになる。そういう思いを歌に書きました」と説明すると、中越が「1度目に聴いたときは、この歌のように誰かに想われたいと思い、2度目に聴いたときは、この歌のように誰かを愛したいと思って涙した」と熱く語り、ほかの登壇者を驚かせていた。
映画『孤高のメス』は6月5日より全国公開。
⇒話題作が続々公開! 『2010年 GW映画特集』
⇒「映画」関連インタビュー バックナンバー
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現職の医師・大鐘稔彦氏が2007年に発表した医療小説『孤高のメス』が映画化され、主演の堤真一、成島出監督らが26日、都内で記者会見を行った。堤は生体肝移植や肝切除の手術に実際に立ち会い、「オペ室の雰囲気、手術の手順などを教わった。医大生が使う血管の縫い方を練習するキットを家に持ち帰り、練習していました」と話し、映画の最大の見せ場となる手術シーンに自信をのぞかせた。
原作の小説は医師不足、手術ミス、臓器移植、地域医療等、現代の医療制度のタブーを扱った内容が話題を呼んだ。映画化を引き受けたのは、自身も身近な人を医療ミスとも言える状況で失くしている成島出監督。“患者を救う”という当たり前の行為の前にたちはだかる諸問題と真摯に向き合う主人公の医師・当麻鉄彦を堤が演じる。
堤は「タイトルは“孤高”だが、手術はチームワークだと思った。俳優をやっていて孤独を感じることもあるが、撮影現場にいけばほかのキャスト、スタッフとのチームワークで作品ができる。似ている部分がある」と共感して役作りに励んだという。
看護師・中村浪子を演じる夏川結衣も「(手術に携わる医師や看護師が)一人としてリズムを乱すことなく(チームとして)機能することで、命がつながっていく瞬間を目の当たりにし、心して演じなければ失礼だと思った」と決意して撮影に臨んだことを明かした。
また劇中で堤演じる当麻が、手術中に好んで都はるみのヒット曲をかけるという原作にはない演出について話が及ぶと、堤は「家でも都さんの曲を聴きながら結紮(けっさつ)の練習などをしていました。こぶしのところで力が入る。パワフルだし、素晴らしい方からは力もらえるんだなと思いました」。すると夏川が「石川さゆりさんの方が好きとか言ってませんでした?」と横やりを入れ、「言ってた…」と白状した堤が笑ってごまかす場面もあった。
会見には共演の吉沢悠、中越典子、平田満も出席。その後、同所では一般招待の試写会が行われ、上映前に原作者の大鐘氏、イメージソング「待ち合わせ」を歌うシンガー・ソングライダーの馬場俊英も駆けつけて、ヒット祈願の舞台あいさつが行われた。
イメージソングについて馬場が「別れは辛く悲しいものだけど、乗り越えた向こうでいつでもあなたを感じることができるようになる。そういう思いを歌に書きました」と説明すると、中越が「1度目に聴いたときは、この歌のように誰かに想われたいと思い、2度目に聴いたときは、この歌のように誰かを愛したいと思って涙した」と熱く語り、ほかの登壇者を驚かせていた。
映画『孤高のメス』は6月5日より全国公開。
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2010/04/26