◆相次ぐ、お笑い芸人やアーティストの映画監督デビュー
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3月に開催された『沖縄国際映画祭』にあわせて、吉本興業所属の芸人4人が監督した長編映画を製作。3月20日公開で先陣を切った品川ヒロシ監督作品『ドロップ』は、4月末の段階で観客動員数136万人を突破、興行収入17億円の大ヒットを記録した。キム兄こと木村祐一の初監督作品『ニセ札』も4月11日に公開され、まずまずの評価を得ている。このほか、板尾創路監督『板尾創路の脱獄王』とゴリ(ガレッジセール)監督『南の島のフリムン』が公開を控えている。
アーティストのAI、元DefTechのMicro、土屋アンナもマイクをメガホンに持ち替え、映画監督に初挑戦。海をテーマにした3本のオムニバス映画『BLUE PACIFIC STORIES』は8月1日より全国公開が決定した。
AIが監督を務める『TAKE ACTION』は、生まれ故郷のロサンゼルスでオールロケを敢行。全編英語で、ラブストーリーを軸にしたダンスムービー。AIは「とにかく私だからこそ出来ることを、最善を尽くしました」とコメントしている。
Microは成宮寛貴を主演に迎え、自身も得意とするサーフィンを題材にして作った『カモミールの羽』。ロベール・アンリコ監督作品『ふくろうの河』のオマージュで、昨年の東京国際映画祭シネマ・ヴァイブレーション部門に出品された。
土屋アンナは「発想がぶっ飛び過ぎていたので、実写は不可能だった」とCGアニメに挑戦。CGクリエーター、イワタナオミと『フィッシュ・ボーン』を作りあげた。同時に絵本も発売する。
◆テレビ局製作とは違うアプローチで何か新しい仕掛けを模索
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お笑い芸人やアーティストの映画監督デビューが相次いでいる背景にあるのは何か。
映画『BLUE PACIFIC STORIES』を製作・配給するインダストリアルピクチャーズの豊田健雄さんは、「日本映画界が元気だと一般論的にいわれていますが、実はテレビ局が製作し、膨大な宣伝力がある映画が元気であるのが実情」とした上で、十分な宣伝費がかけられないインディーズ系のプロデューサーは何か新しい仕掛けを模索しながら映画ビジネスに挑戦しなければならない状況にあるという。そして「アーティストやお笑い芸人の方たちは別のジャンルではあるが、クリエイティブ能力を使ってそれぞれコンテンツを作っている。その圧倒的な知名度と才能を映画に導き、新たなる才能の開発をしてテレビ局とは違うアプローチを映画に対してしているのではないかと思います」と説明する。
品川ヒロシ監督の『ドロップ』の例が示す通り、成功する余地もまた十分にあり、アイデア次第で可能性はさらに広がる。土屋らが参加した『BLUE PACIFIC STORIES』では、ただ普通に公開するだけではもったいないと、映画と音楽をコラボレーションした新たな“夏フェス”として公開していく。
「映画公開と同時にデジタルコンテンツの今後の可能性を秘めたでライブビューイングというスタイルで、映画ではないコンテンツをシネコンにライブで配信上映し、映画と映画以外のコンテンツもまるで“夏フェス”の現場にいるかのように同時に体感できる仕掛けを用意した。今回、アーティストが監督だからこそできることだと思います」(小出さん)。
映画とライブを融合した夏フェス『ブルパシライブ2009』は、公開初日の8月1日と翌2日に、東京・赤坂ACTシアターにて映画を上映後、隣の赤坂ブリッツでライブを行う。ライブの模様は映像コンテンツビジネスの新しい試みとして全国のシネコンで生中継される予定だ。
Micro監督作品『カモミールの羽』 |
土屋アンナ監督作品『フィッシュ・ボーン』 |
※3人のアーティストがそれぞれ海からインスパイアーされた物語をそれぞれの個性で作り上げた上記3作品をオムニバス映画『BLUE PACIFIC STORIES』として上映する。
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2009/06/10
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