NHK-FMで放送されているFMシアター(ラジオドラマ)で13日、福島放送局が制作した『はるかぜ、氷をとく』(後10:00〜10:50)が放送される。映画化もされた『ワンダーウォール』の脚本家・渡辺あやと作曲家の岩崎太整のタッグで、ラジオドラマに初挑戦。原発事故から10回目の春を描く。 原発事故のあと、息子の麦(ばく)とともに福島から千葉へ、自らの判断で避難をした祐実。一方、娘・こなみとともに福島に残った、祐実の妹・麻子。姉妹はそれぞれの場所で励ましあいながら、失ったものを少しずつ取り戻す日々を送ってきた。それでも。10回目の春が近づく、ある日。1本の電話がきっかけとなり、姉妹の胸の奥で冷えて固まっていた複雑な思いがあふれ出す。「あんなことさえなければ」。そう思っても戻れない、“あの日”を境に変わってしまった世界。異なる選択をしながら、その世界をともに生きようとする、2人の母親と2人の子どもの物語。
2021/03/02